龍の尾亭<survivalではなくlive>版

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ipad2を購入

2011年10月16日 23時04分12秒 | ガジェット
iPad2を予約購入。
例のSoftBankが展開しているキャンペーンの誘惑に乗ってしまった(^^;)

でも、iPhoneがクラッシュしたら死ぬ、と思いつつ、バックアップなんて毎日取る気にはならないし、壊れたとき修理するにしても買い換えるにしてもタイムラグは付きものだし、どうしたものか、と思っていたところにiCloudの発表。
ためしにiPhone4をiOS5にアップグレードしてみたら、5G無料なのに対してバックアップに必要なのは現状約3ギガ。

だったらこのiCloud環境を十分に利用し、毎月2千円の負担でwi-fiタブレットとしてiPad2を使えばお買い得じゃね?……となって、とりあえず予約をしてしまった。

まあ、ノートパソコンを見るのも少々おっくうになったばあさんのガジェットとしてとりあえずは使ってもらい、飽きたら私が下請けするという予定。

最近の自分のPC利用を振り返ってみると仕事の文書作成以外なら、タブレットPCで十分。

もちろん、別に無くても間に合う。iPad2で特に生産性が上がったりはしない。
楽しいガジェット好きは、一生治らない病気ってことだ。
でも、同じことをやるなら楽しい方がいいに決まっている。

ディザリング可能な他社製アンドロイド携帯に代えて、それとアンドロイドタブレットを併せ持つという選択肢も考えたが、今のシステムをそこまで変更する元気とメリットが見当たらなかった。

とりあえずはiPhone4&iPad2のiCloud環境で、次の世代のスマートフォンの標準が出揃うまでは様子をみようかと思う。

振り返ってみると、ソニー製のマックノートを8万円で購入して以来、ざっと15年ぶりのアップル回帰(iPhoneは電話ですから勘定にいれないとして)。

あのまま持ち運びできる軽量マックがあのころから連続してリリースされていれば、いろいろまた違っていたんだろうね。でもアップルのその路線は頓挫。ソニー製マックは1台だけで終わってしまった。

あれから私個人は、NECのモバイルギア、富士通のLOOKSにPHS通信カードの組み合わせ、NTTのシグマリオンなどで、この日を15年も待っていた。

モペラに行こうか迷った時期もあったが、そこはiPhone+Bluetoothキーボードで凌いだ。

でも、スマートフォンの画面と操作性は、文書作成にとってやっぱり我慢環境だったことは間違いない。

パソコン通信のホストを自分の押し入れで開設したのが25年前のことだ。
押し入れから手のひらまで25年。
ネットワークPCが、制約なしのフル画面でようやく自分の手のひらにやってくる。

まあ、やれることは蝋原紙と鉄筆、万年筆と原稿用紙の時代からそんなに変わっちゃいないとも言える。
当然のことながら、いい万年筆を買ったから、いい原稿が書けた、なんてこともない。

それでも、通信機能付きのタブレット端末は、30年に及ぶワープロ&PC生活の終着点、になるような気がする。


小説が読めなくて(5)

2011年10月16日 17時46分23秒 | 大震災の中で
さて。

読めない、読めないと呟いていたら小説の神様が怒ったのかもしれない。

震災前に買って積んであった
打海文三『私が愛したゴウスト』
を今日の午後読み始めたら、これが
「巻措く能わざる」
面白さ。

夜の飲み会までに、ノンストップで読了しちゃいました。

内容は伊坂幸太郎の解説を読まれたし(この本は中身を説明するのが難しいのです)。

石原千秋『未来の読書術』にあったパラテキストという概念を思いだしました。
何も情報がないままでは、人は本を選ぶ事さえできない。しかし同時にわかり切ったことを再任する水戸黄門的欲望だけで作品を手にとるわけでもないでしょう。
出会い方を考えさせられる一冊でした。
伊坂幸太郎が解説を書いていなかったら、果たして小説の読めないこの時期、ページを開いていたかどうか。

読めない読めないといいだしたってことは、再開したいって時期だったのかもしれないですしねえ(笑)

とにかく、小ぶりな感じがするかもしれないけれど、傑作です。

アイディアもさることながら(アイディアや状況設定だけを見ると、極端ではあるけれどそれら一つ一つが空前絶後の凄いオリジナリティってわけじゃありません。)、そのアイディアを広げ深めていき、その世界像と人間の「感じ」をうまくなぞっていってくれる手捌きは、小説でなくちゃ、そしてこの書き手でなくたゃできない事だと感じます。

結末も伊坂幸太郎の解説にもあるとおりびっくり鳥肌モノだけれど、いわゆる意外性のドンデン返し、と言うのもではない。
描写の力が、作品を規定している初期条件の衝動と、鮮やかに呼応しているところが(ベタで繋がってるんじゃないところがまたいい)、ピュアでクールで、しかも読ませるんです。

少年小説(児童文学的)でないこともないし(無論セックスシーンもあるからジャンル的には外れますがね)、青春小説的でもあるし(ただしこれはやっぱり単なる成長小説ではないですよね?),異次元トリップSF といってもいいし、ファンタジーといってもいいし、推理モノ的でもあるし、ミリタリー監禁ホラー(違いますが)っていえないわけでもないし、哲学的思考実験モノ的側面もないではない。

でも、ちょっと意地悪を言えば、そういう、ジャンルでしか小説を読まないヒトは、読まない方がいいかもしれません。もちろん、この作品が持つ「感じ」=異和感が言わせる意地悪なんですけど。

よろしかったらぜひ。