このニサの遺跡で馬を見ました。(写真)漢の武帝が渇望した「汗血馬」はこの地の馬でした。現在のトルクメニスタンの名馬アハル・テケ種というのはこの「汗血馬」の子孫といわれています。ニヤゾフ大統領の肝いりで競馬が復活しました。
トルクメニスタンの首都アシュガバット(12月29日の地図参照)の近くにニサの遺跡(写真)があります。ここはパルティア帝国(BC3~AD3)初期の首都だったところです。塩野七生さんの「ローマ人の物語」にもかなりの分量で登場する東方でのローマ最大の敵でした。 その遺跡からのアラム語のオストラコン(陶片)が国立博物館にありました。アラム語はこのパルティア王国の言語であり当時中央アジアを中心に広く使用されていました。
アラム語はイエス・キリストの母語でもあることを思い出しました。キリストの最後の言葉「エロイ、エロイ、レマ、サバタニ」(マルコ15の34)は彼の生の声アラム語だったのです。現在のヘブライ文字もアラム文字に由来するそうです。(「書物としての新約聖書」p204 田川健三)
colo さんコメントありがとうございました。本年もよろしく。