AKILA's えgo

気まぐれに、ドラムや音楽の気になった事上げとります。

応援の意を込めて

2023-07-18 01:56:42 | ノンジャンル

思わず勢いで描いた。

プロレスリング・ノア(以下、ノア)の、拳王。
特に写実的な描き方を意識したワケではないので、細かいところの差異はこの際気にしない。

つっても、
プロレスに再び関心を持つ様になったのは、20年振りくらいだ。

興味の対象から外れる前まで見ていたと言っても、主に新日本プロレス(以下、新日)と、当時旗揚げしたばかりであるノアの2団体で、どちらも地上波で見れていたからというのもある(現在地上波テレビで見れるのは新日の「ワールドプロレス」のみ)。

なので、その空白の年数に関してはプロレスは愚か、格闘技全般の情報はシャットダウンしていた状態だったんで、蓋を開けてみたら全く知らない選手たちばかりで「え?!」ってなった。

まァそりゃ当たり前だよな。
20年って言ったら、プロスポーツの世界ではとっくに引退してもおかしくないくらいの年月だし、オレがプロレスを見ていた時のトップ選手たちは、皆20~30代くらいだし、その中でもヴェテランキャリアの選手たちは、40代を越えようとしていた時期でもあったワケだ。

見た目が変わらずに今でも現役で活躍している選手も居れば、ジュニアヘビーからヘビーへ転向して変化した選手も居るし、長きキャリアによるダメージによって引退を余儀なくされた選手も当然居る。

そして悲しい事に、試合中の事故で長期離脱というケースもあれば、三沢光晴の様に死に至るという最悪のケースでリングを去る者も居た。
思えば、三沢が亡くなったという情報を聞いた時に、オレの中でプロレスに対する興味が完全に離れた瞬間だったな。

ま、それが皮肉な事に、3年前に起きたコロナ禍で色々な活動が制限されていた中で、オレがまだ興味を持っていた時に活躍していたレスラーたちが、youtubeチャンネルで色々とやっているのを見始めた事で、またプロレスに関心を持つきっかけになったんだよな。

前述したように、現在トップ戦線で活躍している選手たちは見た事も聞いたことも無いやつが殆どで、やたらと躍動するスタイルが目立つ様になった(人によっては、サーカスショーみたいと揶揄するのも居るが、一理ある)。

で、
そんな中で現れたのが、件の拳王。
彼は元々みちのくプロレスから入団し、現在ノアに所属してから、デビューキャリア15年。

勿論、知るワケがない。
リング上やバックステージでのパフォーマンスを見ていても、威勢は良いが何か空回りしている感が否めなく、「何、コイツ?」というのが正直な印象だった。
少し経ってから彼が反体制ユニット「金剛」を率いているというのを知って、あんな姿勢をとっているのかと理解出来たが、それでも当初は小物感は否めなかった。
名前負けしてるな、と、思えてしまった。

だが、このコロナ禍の3年間、ノアでは目につく存在となっていたし(特に新日の小島とのリング外でのワケ判らん勝負は面白かった)、必ずメインステージ付近で試合をするほどの実力の持ち主であるのは試合内容を見て理解出来るようになってきた(実際、その間にはGHCのベルトを戴冠していた時もあった)。

そして彼の魅力が爆発したのが、今年に入ってからだろう。

1月に新日との対抗戦では、内藤率いる「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン(以下LIJ)」対「金剛」という図式で、メインを飾る試合をする事になっていたが、その直前に、拳王自身のyoutubeチャンネルである「拳王チャンネル」で、敵である内藤の過去を暴くという建前上で、拳王自身が内藤ファンである事を暴露する「内藤哲也年表の回」は、多くの人が拳王に対する見方が変わった瞬間だったと断言できる。
不躾ながら、オレもその一人だった(笑)。

対抗戦での記者会見では、一方的に噛みついては途中退席するという、半端な小物感を見せつけただけの印象でしかなかったと、個人的には思えてしまった。
ところがその直後に拳王チャンネルで、異様なまでの内藤ファンである事を熱弁しているんだから、このギャップで応援したくなるのは無理もない。

しかもこの拳王、高校教員資格の免許も持っているだけの賢さもあり、実際素は「良い人」。ソレが拳王チャンネルでは所々出ている為、そこからファンになった人っていうのは多い。
「内藤哲也年表の回」以降、素の拳王を見たいが為に拳王チャンネルをチェックする人は目で見て判るくらい増え、チャンネル登録者数もそこから爆発的に増えた。

また、そこから見てくれる人が多く居るというのも意識下に置いているだろうからか、ココ最近の拳王チャンネルの配信スピードは凄まじい。
試合終わった直後に生配信やってるのも最近常態化し始めているが、正直「体調大丈夫か!?」と心配もしてまうほどの勢いである。

でも、彼はこのyoutubeという媒体を上手く使いこなしたレスラーであり、現時点で自身とプロレスを宣伝する上でこれほどの行動力を示している選手は、彼だけだ。

だからこそ、6月24日の、自身のデビュー15年記念となる地元で開催した徳島大会(しかもコレ、「拳王チャンネルPresents」と銘打っている様に、拳王チャンネル主催)も、他に類を見ない注目度を浴びたのは当然だろう。

まぁ同時に、「金剛」も解散するとなった時は残念でもあったが、彼がもっと自由に動いてプロレスを活性化させていこうとするのであれば、やはり必要な決断だったんだろうなとは思う。
「LIJ」との絡みを楽しみにしていた人も多かったんじゃないかと思うが、どちらかと言えば「拳王と内藤の絡み」という個々人の構図である感じだし、ユニット同士の対立は、現状だと最早イチャイチャしてる感は拭えないだろう。

「安定望めば進化なし」と言い放った部分は、その点も含まれていると考えれる。
なかよしこよしで在るよりも、緊張感を持たせて切磋琢磨していく姿をみせないと、プロレスがそれこそ茶番に見られてしまうと思ったんだろうな(まァ、そうであったとしても、拳王チャンネルでの姿を見てしまったら、滑稽に見えてしまう部分も無きにしも非ずなんだが:苦笑)。

「金剛」解散後、拳王のコスチュームの色も、赤から青へと変更。
「金剛」の象徴色である赤のイメージが強かった為に、まだ違和感があるが、青と言えば、拳王が好きな海の色であると考えれば、合点がいく。

プロレスを見るのがまた楽しくなったのは、間違いなく拳王のおかげ。
だからこそ、今後の動向、そしてその成果に注視していきたい。

そんな敬意を込めた上で、描いてみた次第である。