素人、考古学・古生物学を学ぶ

人類の起源・進化・移動や太古の昔、日本に棲んでいたゾウ類にも関心があり、素人の目線で考えてみます。

博物館めぐり、その8

2024年08月12日 14時01分36秒 | 絶滅と進化
              
                神奈川県立生命の星・地球博物館めぐり、その2

 
  神奈川県立生命の星・地球博物館は、小田原から箱根登山鉄道で入生田駅下車です。駐車場も大きいですから車で出かけるのも便利です。ところで、前回も述べましたが、館内に一歩を踏み入れた途端にエントランスホールの展示品の凄さに驚かされます。

  人によっても違いがあるでしょうが、わたしの場合は、チンタオサウルス・スピノリヌスの骨格標本の複製に圧倒されました。
少しばかり調べてみたのですが、チンタオサウルス (Tsintaosaurus ) は中生代白亜紀後期カンパニアンからマーストリヒシアンの間に生息した大型の鳥脚類恐竜(学名:Ornithopoda)は、角脚類に属する恐竜の一群で、とり竜(とりりゅう) とも呼ばれるということです。

  中国で発見された恐竜の化石として知られているそうです。はじめは、中国の古哺乳類研究で著名な周明鎮(Minchen Chow:(1918-1996)氏が、山東大学地鉱学部の学生の研究授業の一環で野外地質調査に出かけた際に恐竜の「骨格と卵の化石」を発見したのがそもそものきっかけだったそうです。発見者の周氏は、このことについて、中国では最も高名は北京の古脊椎動物学者楊鍾健(ヤン・チョンジン、Yang Zhongjian:1897-1979)に報告し、楊博士は北京の多くの地質学者の協力を得て1951年の春を待って、山東大学と共同で発掘を行なったそうです。その際、掘り出された化石は、頭骨から細長い突起が突き出ており、それは鳥盤類の骨格化石であることも発見したといわれています。
この恐竜の化石は1958年に、特徴的な頭骨からチンタオサウルス・スピノリヌス(Tsintaosaurus spinorhinus、棘鼻青島龍)と名付けられたことが分かりました。

  同博物館にはチンタオサウルス・スピノリヌスの他にも中生代白亜紀に生息していたと考えられる多くの複製が展示されていますが、中でもアンハングエラ(Anhanguera )属の一種と思われるアンハングエラ・ピスカトル(Anhanguera piscator)のレプリカに興味を惹かれました。アンハングエラは白亜紀前期に生息していた翼指竜亜目の翼竜と考えられています。この化石は、ブラジル北西部のアラリペ台地にあるサンタナ累層から発見されたものですが、イギリスでも産出されたとして話題になりました。

  この他、白亜紀前期から後期、約1億1,200万年から約7,060万年前に北アメリカ 、 ヨーロッパ 、および、 オーストラリア の浅海域生息していたといわれているクシファクチヌス・アウダクス(別名をシファクティヌスともいわれています。学名:genus Xiphactinus)の頭から尾びれに至る背骨の化石の標本も大変興味深いです。

 エントランスホールを抜けると、1階の展示は、46億年前に誕生した地球の謎を説くコーナーになっています。ここにはいろいろな隕石が展示されていますが、巨大な鉄隕石マンドラピラが展示されています。この博物館を見学して、隕石の種類がいろいろあることを知りましたし、例えば石からできているもの、石と鉄からで来ている隕石、鉄で出来ている隕石などがあるようです。

  1階のコーナーには、地球が生み出した生命によって地球そのものの環境を変化させて今日に至っていることなどが理解できる仕組みになっています。