素人、考古学・古生物学を学ぶ

人類の起源・進化・移動や太古の昔、日本に棲んでいたゾウ類にも関心があり、素人の目線で考えてみます。

博物館めぐりその2

2024年07月05日 09時05分18秒 | 絶滅と進化
                 博物館めぐり「いわき市石炭・化石館」その2


  いわき市石炭・化石館「ほるる」は1984年に開館し、2010年4月にリニューアル・オープンした際には、愛称を全国から公募しました。それが「ほるる」という名称です。ここの石炭はおよそ3500万年前の植物メタセコイアの化石だそうです。ところで、まだ記憶に新しいのですが、2022年3月16日に発生した福島県沖地震により、炭鉱施設の竪坑櫓の一部が崩壊したそうです。そのため、櫓の解体工事に伴い2年間休業し、ことし(2024年)4月25日(木)に再度のリニューアルして再開館しました。待ち疲れていた小生は、6月27日に行ってきました。

  館内には、常磐炭田の長倉炭鉱から採掘された約1トンもある石炭塊が、訪問客を出迎えてくれる化石館は、全国広しといえども、いわき市の「ほるる」だけではないかと思います。
また、「ほるる」の玄関を入りますと、正面にエドモンド・サウルスの足の大腿骨の化石の実物が展示されており、入館者各自に自分の手で触って、その感触を確かめることが出来るようになっています。しかもチケット売り場の側に「ほるる」のパンフレッドがおいてあり、その裏面には「エドモンドサウルス・タッチ証明書」の欄があります。そこには、「あなたは、当館におきましてエドモンドサウルスの足の骨の化石にさわりました。よってここに証明します」といういわき市石炭・化石館、館長の館長印のある証明書がもらえるような「遊び心」まで用意してあり、観客を楽しませてくれます。

  エドモンド・サウルスの化石は、上野の「科博」にもありますので見た人も多いと思います。また、エドモンドサウルスの実物全身骨格は、「神奈川県立生命の星地球博物館」にも展示されています。前回、「その1」で述べましたが、いわき市石炭・化石館「ほるる」の大きな特色は、いわき市内で1986年、当時まだ高校生(平工業高校2年生)だった鈴木直さんによって発見されたクビナガリュウのフタバサウルス・スズキリュウとして知られる全身復元骨格の産状標本や、「イワキクジラ」などの古生物化石、特に海棲爬虫類の化石標本が充実していることが有名です。

 このフタバ・サウルスの化石は、いわき市の双葉層群玉山層入間沢部層から発掘され、国立科学博物館の発掘チームによって2年かけて掘り出されたといわれています。