素人、考古学・古生物学を学ぶ

人類の起源・進化・移動や太古の昔、日本に棲んでいたゾウ類にも関心があり、素人の目線で考えてみます。

生物と絶滅について考える(4)

2023年04月14日 09時30分00秒 | 絶滅と進化

     

                  生物と絶滅について考える(4)

 

 3.恐竜を知るには「博物館参り」が大切

 1)ノール(湖)のトカゲ、ヌオエロサウルス

 わが国にある恐竜博物館は何も福井県立恐竜博物館だけではありません。大げさなにいいますと、全国津々浦々恐竜を展示した博物館はあります。それだけ子どもにも大人にも恐竜人気は高いのでしょう。

 何も福井に行かなくとも、地元近辺の博物館を調べてみるのもいいでしょう。わたしが住む関東地方には東京・上野に国立科学博物館がありますが、わたしの好みの博物館として、ミュージアムパーク茨城県立自然博物館があります。

 広々とした野外施設もある自然博物館です。ここには、体長26m高さ6mのヌオエロサウルスの全身骨格標本が展示されています。入館者を圧倒するほどの偉容を誇っています。

 ヌオエロサウルスは、1985年内蒙古自治区チャガンノール(Qagan Nur)が産地です。チャガンノールの意味は蒙古語で『湖』ということだそうです。したがって、ノールのトカゲとか湖のトカゲということもあるようです。

 ヌオエロサウルスが生息していたのはおよそ1億2000万年前とのことです。生息していた頃のヌオエロサウルスについて、およそ60トンはあったであろうと、展示案内(『自然のしくみ茨城、そして地球』)で解説しています。

 なお、種の名称については、ヌーロサウルス(Nurosaurus )という説もありますが、記載論文が発表されていませんのでわが国はじめ米国等多くの諸国で「ヌオエロサウルス・チャガネンシス(Nuoerosaurus chaganensis )」という名称を踏襲しています。

 

 2)一角獣のようなチンタオサウルス

 関東を代表する自然博物館としてもう一つ掲げておきます。神奈川県立生命の星・地球博物館です。場所は箱根駅伝でも有名な小田原市、かまぼこが人気の「鈴廣」の近くです。とても素敵な博物館です。エントランスホールにはレプリカですが、チンタオサウルス・スピノリマスは中国原産の恐竜が展示されています。特徴は頭部に一角獣のような角があることです。1億年以上前白亜紀末の陸・海・空で生息していた全身骨格化石標本(レプリカ)がところ狭ましとばかりに展示されています。

 チンタオサウルス・スピノリマスは、中生代白亜紀末の中国で見つかっています。この恐竜は、中国の著名な古生物学者楊 鍾健(ようしょうけん、ヤン・チョンジン、Yang Zhongjian、1897-1979)が、1958年サウロロフス亜科の新属新種、チンタオサウルス・スピノリヌスTsintaosaurus spinorhinus と記載命名を行ったことで知られています。チンタオサウルスは、角脚類に属する恐竜の一群とされており、トリ竜と呼ばれることもあるようです。

 3)恐竜ベスト5

 恐竜に関する研究は現在も専門家の間では盛んに行われていますし、恐竜マニアは大人から子どもまで耐えることがありません。ここでは、一般に人気のある恐竜ベスト5を恐竜図鑑を参考に掲げておきます。

1番人気:ティラノサウルス:肉食、体長12m、重さ7トン、白後期後期、産地は北米です。

2番人気:スピノサウルス:肉食、体長10~18m、重さ6~9トン、白亜紀前・中期、産地はアフリカ(エジプト、モロッコなど)です。

3番人気:トリケラトプス:草食、体長9m、重さ7トン、白亜紀産地は産地は北米です。

4番人気:プテラノドン:肉食(魚)、翼開長9m、重さ25kg、白亜紀後期、産地は北米・日本などアジアです。

5番人気:ヴェロキラプトル:肉食、体長1.2~2.0m、重さ16kg、白亜紀後期、産地はロシア、モンゴル、中国などアジアです。

 わたしの好みでもう一つ追加しておきます。それはアルゼンチノサウルスです。南米アルゼンチンで発見された最大級の恐竜です。全身の骨格標本は見つかっていないそうですが、見つかっているのは、四肢と脊椎の一部だそうで。ということは、4本の足で歩く恐竜ということです。恐竜図鑑に依拠しますと、アルゼンチノサウルスは、巨大な草食竜、体長33~41m、重さ75~90トンもあり、白亜紀前・中期に繁栄した恐竜の代表なのです。

 わたしが好きで勉強しているナウマンゾウなど古代ゾウについても同じことがいえますがですが、恐竜のことを知るには同じように、博物館参りをするのも一つの勉強方法だと思っています。