大空を見上げて

日頃感じていること

「私は貝になりたい」

2008-11-29 | Weblog
 今日、夫婦で近くのクリニックにインフルエンザの予防接種に行き、とても天気が良いので、ひと駅歩いて以前より見たい映画があったので見に行って来た。
題名は「私は貝になりたい」という戦争映画で戦犯として処刑された人の物語である。
この映画は昔フランキー堺という俳優が演じた事があり、私もその頃観て内容は知っていたが、改めて観て戦争の虚しさと巻き込まれた人間の悲惨さに涙した。
世界や日本の過去の歴史は残念だが戦争や紛争の連続である。
私達は生まれてくる時代や環境を自分で選べない。
もの心ついた時は自然にその時代その環境の中にいるのである。
その時代の国の政策によって若者達は命令(赤紙)1つで兵隊にひっぱられ、三ヶ月位の訓練を受け外地に行き、納得のいかないまま死んでいく。
自分自身ではどうしょうもなく、その運命に従うしかないのである。
本当に何の為に人間として生まれて来たのかと、思った事だろう。
運命だけではあまりにも虚しく儚い。
この映画の主人公は上官に命令され仕方なく銃剣で突き、(しかし敵はすでに息絶えていたらしい)戦犯とされて、処刑を受け死んでいくのだが、最後の言葉は二度と人間になんか生まれて来たくない、どうしても生まれ変わらなければならないならば今度は貝になりたい。
戦争もなく心配もなく、静かに平和に暮らせる深海の貝になりたい、と言って死んでゆくのである。

この映画を観て、改めて戦争は絶対にしてはいけないと強く思い、私は幸いこの平和な時代に生まれた事を本当に心より感謝しなくてはいけないと思った。
    (美しい富士山を見ながら、長しえの平和な日本を願う)