島国ニッポンの山国から

地球温暖化、クルマ社会の諸問題、時評、街作り提言などを島国の中の四方を山で囲まれた山形盆地からのつぶやき

高額で当然、日本の高速道路

2009-10-21 22:21:02 | クルマ社会の問題
 高速道路無料化の論拠の一つとして、日本の高速道路ほど使用料が高額な所はないから外国の低料金や無料に倣うべしというのがよく挙げられる。
 だが、日本と外国、とりわけ欧米の場合とは色んな面で状況が異なる。
 第一に、日本の場合は地形が複雑にして平地が少なく、この起伏が多過ぎる地形に安全な高速道路を建設するにはかなり高度な工学技術を要し、それだけでも建設費は格段に高額になる。[ドイツの場合は丘陵地帯も起伏はなだらか]
 平地は平地で市街地や豊穣な農地が多く、私有地が多いうえにそもそも日本の地価は高いので、用地買収費はむろん高くつき、用地交渉に要する人件費も長年月を費やすだけにべらぼうに嵩んでくる。しかも地権はきわめて細かく複雑に入り組んでいる場合が多いから用地交渉は一層長期化する。
 また、騒音や振動に関する環境対策や安全対策、きめの細かい道路パトロールや点検、度重なる補修、さらには世界一の豪雪地帯である日本海沿岸の除排雪作業などを加味すれば、日本の高速道路の料金が高くて当然ではないか。
 しかも、ドイツなどの場合はヒトラーの時代に高速道路建設が盛んであったことからわかるように、そもそもが軍事的用途を主として建造されている。


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