島国ニッポンの山国から

地球温暖化、クルマ社会の諸問題、時評、街作り提言などを島国の中の四方を山で囲まれた山形盆地からのつぶやき

◆犯罪の街から幸せの街へと変身しつつあるボゴタ ⑤◆

2013-11-25 23:25:08 | クルマ社会の問題
  ④から続く

同じことはサイクリングにも該当する。だが自転車には、怠惰な乗り手にさえ歩いている者より3~4倍速く旅行し、その間に使うエネルギーは4分の1という能力を与えるという付加利益があるのだ。彼らすべてが必ずしも、判事の超絶レベルに到達しないかもしれない。しかしサイクリストたちは、車・バスまたは電車の密封された環境では不可能な方法で、彼らの回りの世界に接続したと感じると報告する。彼らの旅行は肉感的で運動感覚的である。

1969年に、ヨーロッパ産業利益組合が若いアメリカの経済学者(エリック・ブリトン)に依頼した。将来人々がどのように都市を通って動くかについて予想把握することを
都市は複雑さを包含するために努力するべきだ、交通運輸システムだけでなく、人間の経験の中でも、と、ブリトンは言う。その人はまだそのフィールドで働いていて、パリに住んでいる。
彼は都市と会社に助言する。―古いモビリティ(ただ一つの移動方法にあわせて完全に厳しく組織されるシステム)を捨てて、新しいモビリティ(我々みんなが最も大きな多様な方法により自由に移動できる未来)を受け入れるよう。

「みんな古いモビリティを知っていますよね」と、ブリトンは言った。
「あなたが車に乗っているとする。そして、渋滞から抜け出せない。駐車場所を捜しながら何時間もかかって運転する。古いモビリティは足の悪い55才の女性にも関係がある。―来るかどうか確信が持てないバスを彼女は雨の中で待つのだ。
一方の新しいモビリティは、蒸留された自由だ。」

都市システムがいかに急進的に移動の自由を構築することができるかを示すために、ブリトンは彼のオフィスから私を案内した。―ルー・ジョセフ・バラへと。
我々は、ずらりと並んだ自転車の列の前に立ち止まった。
ブリトンは金属ポストの上に彼の財布をさっとかざして、その寝台から自転車1台を引き外した。
「Et voila! 自由!」彼はにやっと笑って言った。
パリ自転車計画(Vélib')が導入されて以来、完全にモビリティの様相が変わった。
Vélib' 艦隊の各自転車が毎日3~9回使われる。それは1日当たり20万トリップだ。
多数の都市は共有自転車プログラムに乗り出している。―ロンドン、モントリオール、メルボルンおよびニューヨークを含む。
2010年に、ロンドンはシステムを導入した。それは、都市の自転車狂の市長(ボリス・ジョンソン)にちなみボリス・バイクと呼ばれた。
パリでは、そして世界中で、新しい共有システムは、ドライバーを自由の身にしている。
多くの人々がVélib' 最初の年に自転車が好きになったので、自転車事故数は増えたものの、一人当たりの事故数は減少した。
どこの都市がサイクリングの急増に遭遇してもこの現象は繰り返すようなのだが、―自転車に乗る人が増えるほど、通りはサイクリストにとってより安全になる。―というのも、ドライバーは道路にサイクリストがいると予期してより用心深い習慣を採用するからだ。
多数が安全である。(数は力なり。)   ⇒ 続く

※写真はボゴタ市関連HPより  ※ 翻訳は富田悦哉氏

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