1年近く以前の新聞記事になるが、エコ生活を心がけているつもりでも、「小口」のエネルギー節減に努力はしても「大口」のエネルギー節減はほとんど心がけていない家庭が多いという内容の記事を紹介したい。[※朝日新聞09年3月]
つまり、テレビなどの待機電力の節減のためにこまめにコンセントを外す、使用しない部屋の照明は消す、冷蔵庫の開閉を素早くする、レジ袋を減らすためにエコバッグを持ち歩く、食堂や蕎麦屋で割り箸を使わない等々が「小口」であるが、そのような「小口」の行為を日常律儀に実践している人でさえ、クルマの使用という「大口」の二酸化炭素排出行為の削減をほとんど実践していないことが多いということである。
クルマの使用がいかにダントツに二酸化炭素を排出しているかについてはグラフのとおりであるが、まさに2kmのドライブを控えるだけで蛍光灯1本を100時間分の節減と同じだと述べている。
つまり、市街地でのクルマの速度を30km/hとすれば、2kmの走行は4分に相当し、4分クルマを走らせただけで蛍光灯1本を100時間つけっ放ししていることに相当するのである。または蛍光灯100本を1時間つけっ放ししているのと同一である。
ただし、普通は一部屋あたりの蛍光灯は2本程度で、家全体でも10本くらいであろうし、それらをすべて一日中点灯しっ放ししておくことはまずありえない。
2kmといえば、徒歩では約30分だから、その2kmの道のりをクルマ使用ではなく、徒歩にしただけで、蛍光灯100本の1時間点灯に相当する二酸化炭素排出の削減に寄与することになる。