島国ニッポンの山国から

地球温暖化、クルマ社会の諸問題、時評、街作り提言などを島国の中の四方を山で囲まれた山形盆地からのつぶやき

ボクたちは国土交通省、経済産業省・・・

2008-11-25 23:23:48 | Weblog
 小泉とかいう男が保健所に愛犬を殺されたという少年時代の恨みで彼がペット行政の最高責任者とみなした厚生労働省の2人の元事務次官の自宅を襲い、3人を死傷させ、保健所が年間に50万匹の犬・猫を殺害した罪は重大だと語っている。
 ところで、小泉純一郎氏が厚生大臣の時、小泉容疑者は純一郎氏に対してどんな感情を抱いていたことだろうか。
 だが、直接的には保健所は地方自治体の管轄下にある。
 でも、ボクたちの仲間である猫族や野良犬だけでなく、飼い犬でさえクルマに轢き逃げされたり、跳ね飛ばされたりして即死する場合もかなりの数になる。
 それに自然界で暮らすキツネやタヌキなどの野生の動物たちもかなりの数がクルマによって死に至っている。
 合わせれば、やはり数十万匹にはなるだろう。
 だから、ボクたちにとっては道路行政の最高責任者たる国土交通省やクルマの生産や販売の促進に助力してきた経済産業省、そして動物の交通事故死を犯罪とみなさない警察庁などにもモノを申したい気持ちが強い。
 だが、小泉容疑者のようなやり方は絶対によくない。

写真 霞城公園(山形城跡)で集う野良猫たち・・・彼らの行く末はいかに?

山岳道路が鉄道に・・・

2008-11-24 23:08:29 | 地球温暖化
毎日新聞(山梨版) 11月22日より

富士スバルライン:鉄道に 富士五湖観光連盟、行政に構想提案へ /山梨
富士北麓(ほくろく)地域の観光協会などで構成する富士五湖観光連盟(会長・堀内光一郎富士急行社長)は21日の会議で、富士山観光のメーンルートとなっている5合目までの有料道路「富士スバルライン」を鉄道に取り換える「富士登山鉄道構想」構想を明らかにした。今後、実現のための協議会設置に向け、行政などへの働きかけを強める。【沢田勇、小林悠太】
 新たな森林伐採はせず、スバルライン上に鉄道を敷く。車から鉄道に完全に移行する大胆な構想だ。富士急河口湖駅から5合目(標高約2300メートル)までの全長約30キロの間、景勝地や観光施設ごとに中間駅を6カ所ほど建設する。事業費は600億~800億円と試算されている。

以下の文面は下記URL
http://mainichi.jp/area/yamanashi/news/20081122ddlk19040165000c.html

人間様の細道じゃ

2008-11-21 23:34:01 | クルマ社会の問題
 人間中心の街路が東京のど真ん中に多く残存していることに「地方の人間」である筆者が感嘆しなければならないのだから皮肉なことである。
 いま、大都会にして国際都市である大東京のど真ん中の下町が外国人や私のような地方の人間たちに大人気である。
 なぜなら、地方都市にもかつて裏通りや横丁と言われる細い街路が数多くあったのだが、今や「都市計画道路」とかいう名で多くが拡幅されたり、クルマの通行が許されたりして、クルマが通らない、もしくはクルマの通行がきわめて少ない細道が大変少なくなっているから、東京下町の細道が懐かしい郷愁を呼び覚まされるものとなっているからであり、また、外国人からは「日本的情緒」が感じられる街路として好意を寄せられるからである。
 行政の立場からはすぐ「防火・防災」の観点からクレームをつけられそうではあるが、地価が地方都市の何倍もするために道路拡幅もままならない。
 何よりも住民にとってはクルマの通行が稀であるために日常の安全度が高く、何よりも重苦しいクルマの騒音が少ないだけに清々しく解放感も大きい。また、住民相互の目が届きやすいことから防犯上の安心度も高い。
 東京の下町はクルマ社会到来以前に形成された町だから、もともとクルマは通りにくいし、東京は人口が多いだけに公共交通機関も発達しているから、住民のマイカー保有率も少ないために狭い土地に無理してまで駐車スペースを確保しようとも想わないから、下町としての街並みも崩されていない。

写真 すべて東京の谷中~根津の裏通り 

●姉妹ブログ「山形の過去、現在、未来」(←クリック)をご覧ください。

街角の喪失は現代都市計画の「成果」

2008-11-18 21:33:27 | クルマ社会の問題
 この殺風景きわまる箇所は山形駅からわずか5分ほどの東西軸と何北軸の幹線道路が交差する地点である。だが、この重要な箇所でありながら、なんとメリハリのない潤いの一かけらも風格も品位もまったく感じられない景観であろうか。
 むろん、この交差する2つの幹線道路の整備には「都市計画」の名で莫大な公的予算が投じられているが、その「成果」が県都の中心部の「顔」ともいうべき箇所のこの雑然とした殺風景な景観ということになるのだろうか。
 これもクルマ走行の利便を第一とする発想がそうさせたと申して差し支えない。


景観は抜群。でも音風景は?

2008-11-13 23:02:33 | クルマ社会の問題
 平泉と並ぶ東北地方有数の景勝地「山寺」。
 松尾芭蕉が『奥の細道』で「閑かさや岩にしみ入る蝉の声」の名句を詠んだことでもよく知られている。それゆえ『奥の細道』のハイライトとまで言われるほどで、名勝として国に指定されている。
 確かに境内の深い杉木立におおわれた長い石段の参道での景観も、山寺駅前からの眺めも抜群であるといえる。
 だが、境内を行き交う観光客のざわめきを別としても、やはり境内外の門前町にも多くの自家用車やバスが走行するので、結構その走行音が境内の奥深くにも響く。
 ましてや門前町でのクルマによる騒音はかなりのものだ。
 いかに風光明媚な所であっても、「音風景」もしくは「音景観」について<合格点>を付与される所はきわめて稀であろう。
 音風景が大きく減点されるほとんどの要因は「クルマの通行」であると言える。

※ 10月13日の記事でも山寺でのクルマ通行の問題を扱っています。

二酸化炭素吸収造成樹林の晩秋

2008-11-12 22:49:22 | 地球温暖化
 なんとも色気に欠けた無粋なタイトルになったが、後尾の「晩秋」という言葉でなんとか色気をつけたつもりである。
 このあたりは以前はまったくの農地であったが、平成4年の国民体育大会のために天童市の東南の郊外に急遽造成された県の総合運動公園付属の樹林であり、すっかり樹高も伸びたが、既に銀杏の葉もだいぶ落葉していた。
 ともかく、ここは広大さにおいて県内でもトップクラスの樹林公園であることは間違いがない。そのためか、今日はとりわけ大きなスポーツ競技がない平日にもかかわらず、大勢の県民が散策と森林浴を楽しんでいた。
 でも、ここは市街地からはかなり離れているので、私を除くほとんどの人々はクルマでやってきたことは確かである。
 それが一たび大きな競技があると、むろんすぐに駐車場は満杯になり、付近の道路はひどい渋滞になる。昨日の記事の宮城スタジアム周辺に近い状態になる。
 この総合運動公園が造成された頃は「地球温暖化」という言葉が語られることはほとんどなかったから、二酸化炭素の吸収を念頭に置いての植樹ではなかった。
 だが、結果的にこの広大な造成緑地公園はかなりの量の二酸化炭素を吸収していることになる。
 それでも、近くを走る国道13号を疾走する膨大な数のクルマが排出する二酸化炭素のすべてを吸収するには不十分であろう。

※同じ天童市内の旧儒教学校のモミジはhttp://blog.goo.ne.jp/rekishi-huukei/d/20081112にてご覧あれ。

クルマ離れとはいうけれど・・・この有様

2008-11-11 11:35:05 | クルマ社会の問題
 河北新聞の記事にこんなのが載っていた。
 宮城スタジアムの周辺に貴重な農地や緑地を潰して2000台分の駐車スペースを設けながら、それでも駐車スペースは大幅に足りないという。
 クルマ社会対応のスポーツ施設の造成が招いた悲喜劇と言えよう。
 渋滞で「怒る」なら、スポーツ行政に怒るよりも自分のクルマ依存症に怒れ!

宮城スタジアムで9日行われたベガルタ仙台―広島戦では、渋滞に巻き込まれて試合開始に間に合わない観客が続出、スタジアム周辺の交通事情の悪さがあらためて浮き彫りになった。
 渋滞は開場1時間前の午前10時ごろから発生。時間とともに混雑に拍車が掛かり、最寄りのJR利府駅からのシャトルバスの所要時間は通常15分が、ピーク時には30分以上を要したという。仙台市太白区の会社員男性(56)は「宮スタの試合は初めてだが、アクセスは最低。満員のバスで立ちっぱなしはきつい」とぐったり。
 約2000台分を確保したスタジアム駐車場は正午ごろには満車。急きょ近隣の県サッカー場や利府中央公園野球場などの駐車場を開放して対応したが、マイカー客からは不満の声が続出した。
 仙台市青葉区の会社員木村真也さん(36)は「正午に着くように家を出たが渋滞で30分遅れ、臨時の駐車場からスタジアムまで歩いて30分。こんな会場の試合は2度と来ない」と怒り心頭だ。試合後も駐車場は大混雑。スタジアムを出るだけで30分以上も要した人も多かった。
 本拠地ユアテックスタジアム仙台(仙台市泉区)の改修工事が行われる来年は、10試合程度の開催が予定されており、混雑解消は大きな課題。クラブの安孫子博専務は「今回は至らないところがあった。いろいろな意見を集約し、次の開催に生かしたい」と話した。



電車に自転車載せるシステム

2008-11-10 11:49:50 | クルマ社会の問題
 鉄道駅のホームに自転車が、なんとマナーが悪い!自転車族のマナーの悪さがここまで来たか、などとというなかれ。
 この写真はフランスの光景である。
 以下にその模様が記されている。

デュボワのeco methode

自転車を持って電車の旅に出よう――フランスの電車・自転車事情(08/10/03)日経echolomy

きょうは、この間のフランス旅行の際に見かけた面白いものを紹介しましょう。
 両親の住むグルノーブルからパリに1日の日帰り旅行(ほとんど出張でした。笑)をしたとき、リヨン経由のTGV(新幹線)に乗った時のことです。
 ブルゴワン・ジャイユ駅(グルノーブル地方)のホームでリヨン行きの電車を待っていると、たくさんの人が自転車を持って電車を待っている光景を目にしました。
「あれ?電車が来たら、みんなどうするんだろう?!?!」
と不思議に思いながら、せっかくだから写真に撮ってしまえ、とカシャカシャ、ひそかに撮りはじめました。
 しかし、デジタル一眼レフのカメラはかなり目立つので、「ひそかに」というわけにもいかず、みんなの視線を浴びてしまい、車内だったらもっと撮りやすいかもしれない、と思って、いったん、カメラを仕舞いました。
電車のホームには自転車を持って待つ人がちらほら。
 すると、そこに1人の男性が近づいてきて、僕に声をかけてきたのです。
「あの、失礼ですが、写真を撮られている理由と、それをどうされるのか伺ってもよろしいですか?」
 びっくりして、なんだかバツの悪い気分になり、罪悪感に襲われてしまいました。
「実は僕は『日経エコロミー』という日本のメディアでエコロジーの連載をしているのですが、何かのネタにならないかと思って、よく分からないけれど、まずは、自転車を電車に持ち込む光景を写真に撮っているんですよ」
 すると、その男性の顔がゆるみ、「いやあ、あなたは幸運ですね。実は、私は地域の公共交通機関の利用者環境を改善するサービスを提供している会社を経営している者なんです。この自転車のサービスも弊社のものです。まあ、お座りください。ご説明しますよ。」と言うではないですか?!
本当にこのラッキーな出会いにびっくりしました。リヨンまでの30分間、たっぷり車中でこの社長のインタビューをさせてもらいました。
 これは、しばらく前からSNCF(フランスの旧国鉄、日本で言うJRに相当する会社)が取り組んでいる試みで、マイ自転車移動を奨励するために、自転車でのスムーズな公共交通機関利用を促すために車内の一部を改造して、駐輪スペースを設けているのだそうです。
 そうすることで、他の都市からリヨン市内に訪れる人たちや、もともと市内に住む人たちの足が車から自転車に切り替わりやすくなり、果たして車の使用量を減らすことで、市内の交通量減少に大いに役立っているとのこと。
 このサービスを利用するには、毎月数ユーロで済み、自転車大国のフランスで大成功だそうです。
 さっそく、社長ご自身の利用者カードも見せてもらい、許可を得て、社長の自転車も撮影させてもらいました。
利用料を払い、利用者カードを取得すれば、自転車を電車に乗せられる《クリックで拡大します》
 実は、話によると、このプロジェクト自体は、もともとリヨン県がSNCFにお金を出して進めたものだったそうです。
 そして、この成功例を見て、パリでも同様のサービスが始まったばかりだとか。
 先日も書いたように、フランスでは地方都市のエコ意識や運動の力が非常に大きく、それらの後押しがあってこそ、SNCFなどのような大きな組織が共に動き出すきっかけを得て、またさらには首都へと広がるケースがほとんどなのです。
 またひとつ、パリが必ずしもエコ先進都市とは限らない、という分かりやすい例ですね。

徒歩巡礼こそ神仏の霊験あらたか

2008-11-06 23:19:32 | クルマ社会の問題
 姉妹ブログ「山形の過去、現在、未来」の11月6日の記事に連動

 心の癒しを求めて霊場巡りをする人が増えている。
 最上三十三観音の第一番札所としての若松観音を訪れてみた。
 「めでためでたの若松様よ・・・」という歌詞に覚えある人は多いであろう。
 その民謡の歌詞にゆかりの寺であり、当地方の人にはかなり名の知られた寺ではあるが、決して全国レベルで有名な観光地とは言えないから、観光ルートからやや離れたこんな山深い寺を訪れる人はかなり少ないのではないかと思っていたが、かなりの人だかりであった。
 そういう私はどんなアクセスの手段であったかと言えば、天童駅からの片道約6㌔の上り道で、最後の一㌔は「古道」と称される文字通り古色蒼然とした苔むす石段や登山道さながらの急勾配の参道を合わせての行程を1時間半を徒歩で通した。
 家から北山形駅までは自転車、天童まではJR、天童駅から若松観音までは徒歩のまことに「地球環境に優しい寺参り」であった。←きざな表現と言うなかれ
 むろん、「古道」を通る者など1人もいなかった。

 私自身はさほどの信仰心は持ち合わせていないが、私以外の参拝者は全員マイカーや団体バスの利用者であったようだ。
 口では“心の時代”といいながら、直前までクルマで乗り付けて神仏に拝礼したところで、どれほどの“霊験”があるものか。
 また、そんなクルマ依存の参拝を神仏がお喜びになるとも思えない。
 スペインの世界遺産、サンチャゴ大聖堂への巡礼の旅は全行程の徒歩が正統派のようだ。こうしてこそ信仰心の高まりは一入(ひとしお)であり、霊験あらたかになろう。
 これは洋の東西、宗教の違いを超えて言えそうである。
 それにしても山深い高地の寺院なのに、門前には広大な駐車場が設けられ、それだけ神社仏閣の大切な要素である樹林が破壊されていたことを物語る。
 
●写真上①天度駅から徒歩で23分に国道13号へ ②かつての豪農屋敷の長い板塀 ③若松集落付近の果樹園 ④若松寺の麓にあった支院の跡 下⑤かつての支院で現存の本寿院 ⑥いよいよ若松寺の鐘楼が山の壁面に見えてきた ⑦これが歴史遺産としての「古道」⑧若松寺の観音堂 巡礼さんたちは関西弁 むろん団体バス利用
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※ 若松寺のまばゆい紅葉と月山・盆地の眺望の写真は姉妹ブログ「山形の過去、現在、未来」(←クリック)にてご覧ください。