島国ニッポンの山国から

地球温暖化、クルマ社会の諸問題、時評、街作り提言などを島国の中の四方を山で囲まれた山形盆地からのつぶやき

超美人の小野小町は放射能被曝で長命に?!

2011-12-31 17:09:37 | 原子力発電所
 今日は大晦日。明日になれば新年。
 新年にはあちこちで百人一首のカルタ取りが行なわれるが、その中にも登場し、それ以上に俗説では中国の楊貴妃、エジプト女王クレオパトラとともに世界史上三大美人の一人とまで称されている小野小町が放射能に被爆し、それがゆえに体調不良が癒されて美貌を取り戻し、かつ「美人薄命」をくつがえして92歳まで生きたようだ。
 核兵器の爆発も原子力発電所の事故もない古代日本の女性が放射能に被爆したとはなかなか考えつかないが、山形県の有名温泉地である米沢市の小野川温泉は大昔から放射性物質を含有している温泉として有名で、伝説では小野小町が立ち寄り、旅の疲れで崩れた体調が癒されたとされている。
 むろん、この温泉に含まれている放射性物質は原発から飛散したセシウムやストロンチウムではない。それはラジウムである。
 このラジウムを含有している温泉は全国各地に存在するが、治癒力が高いということで人気がある温泉が多い。むろんその含有量がべらぼうに高いというわけではなく、むしろ低濃度のようである。
 その低濃度の、また低線量の放射能の場合はむしろ人体に有益で治癒力も高いとされる「ホルミシス効果」のある温泉ということができよう。
 むろん、限界量を超えれば人体に有害であることは言うまでもない。
 だから限界量の放射性物質を大量に放出する原発事故は二度とあってはならないし、どこの原発も使用済み核燃料の処理施設や埋設施設も絶対安全ということはできない。

 セシウムなどの人工放射性物質は半減するだけで30年を要し、人間の力で消滅させることも減衰させることも不可能だという。 
 でも、放射能科学の知識においてズブの素人である者が述べるのは不適切かもしれないが、来年はセシウム撲滅処理研究「元年」であってほしい。

長期被曝というプレゼント

2011-12-24 21:30:04 | 原子力発電所

「プレゼント」という用語はクリスマス・イブにふさわしいが、どうも二つの写真とタイトルの「被曝」という用語は全然クリスマス・イブにふさわしくないばかりでなく、二つの用語と二枚の写真との関連および意味がわかりにくいことであろう。

 むろん「被曝」というからには放射線による被曝を連想するが、どうやら日本の国土全体、とりわけ都市部はある妖怪の攻撃により「被曝」し続けられたと譬えられよう。
 その「妖怪」とはなんぞや。
 ただしその妖怪は決して単体ではなく、「妖怪軍団」とでも申すべきおびただしい大集団なのである。
 この妖怪軍団はかなり強力な「放射線」を放射するようで、そのために都市部の様相はずたずたに食い荒らされ続けていると申してよい。
 とりわけ地方都市は「高層マンション」と「駐車場」という対照的な二種の施設のみの猛烈な増殖によって地方都市らしい景観が崩壊の一途をたどっている。
 高層マンションという極端にノッポな建造物と駐車場という平べったいだけの施設は地方都市景観を大きく損なう。
 さて、本論に戻るが、「妖怪」とはクルマのことである。
 クルマというものは増えれば増えるほど駐車スペースを求めて市街地を食い荒らす。
 それだけマンション用地は狭められ、狭まった分だけ土地代は高くなり、マンション業者は採算上高層にする。高層になる分だけ入居区分数は増え、入居者は周囲に駐車場を求める。こうして駐車場の需要は更に高まる。
 放射線量が極端に高いと被曝者の肉体は大きく蝕まれ、死に至る場合もある。
 同様にクルマの大軍団による高濃度の放射線は都市景観を大きく蝕み、都市を死に体の状態にする。
 多くの地方の中小都市は中心商店街はいずこも客足が大幅に減少してシャッターを下したままの店舗が激増し、道路の新設や拡幅、公共施設での広大な駐車場付設などのための膨大な支出により地方財政は逼迫状態である。
 こう考えると、まさしくクルマは都市をぼろぼろにする大柄な放射性物質と呼ぶことができよう。