goo blog サービス終了のお知らせ 

天地を 照らす日月の 極みなく あるべきものを 何をか思はむ 

わびぬれば 今はたおなじ 難波なる みをつくしても あはむとぞ思う

ヒトの本能

2010年04月10日 | 林成之
 人間の神経核は動物の4倍くらいあって、人間の考え、記憶、感情の仕組みは、動物とは違います。脳に神経細胞は150億。150億1個1個の神経細胞がみんな自分が生きたいとか、まわりの細胞と仲間になって機能したりとか、情報を知りたいという機能を持っています。ひとつひとつの細胞から本能が生まれています。
 本能というのは3層になっています。1番目は細胞から出てくる本能。赤ちゃんが最初に生まれて好きになるのがお母さん。赤ちゃんの目が見えるようになって、表情が出てくるのは生後3ヵ月。3ヵ月たつとお母さんを好きになります。人間の考える回路が生まれたときに、最初に好きになるところで機能するのが「これは危ない」とか「おなかが減った」とかいう扁桃核。赤ちゃんはおなかがすくと生きていけないので、泣きます。その泣き声を聞きわけながらお母さんは、判断して、意志疎通をはかる。そのときに、赤ちゃんは自分を守りたいという本能が生まれます。そうすると、2番目に、考えるときに筋が通っていないと嫌なので、一貫性という本能が生まれます。こうやって次々に組織由来の本能が生まれてきます。この自分を守りたいという本能と仲間でありたいという本能が合わないときがあります。ここで考える仕組みが動き出して、核が集まって機能する脳の仕組みのところに、3番目の本能が生まれてきます。違いを認めて、ともに生きる仕組み、愛という現象です。こうして、脳の機能のバランスが取れるようになっています。違いを認めて、その人たちも満足するように考えるという脳の仕組みになっています。「ともに幸せになる幸せ」というのは、人間の本能ですから、それは当たり前のことで、これがわからない人は頭がおかしい。本能がおかしい。そういう仕組みになっているのですから、そのことを私たちはよく理解していくと、人間というのはあっという間にすごい力を発揮するようになっています。発揮するかどうかは、私たちの努力次第です。
 本能っていうのは、人間の本能なので、鍛えられます。本能のままに生きている、などというのは、動物と同じ。人間は本能を基盤としてものを考えたり行動したりしています。細胞由来と組織由来とその間のバランスを取る3つの本能によって機能するようになっています。それに逆らうと、うまく力を発揮できない現象が起こってきます。緊張してだめだったとか、失敗したとか……。頭がよくなりたいと学校や塾で勉強をします。でも思ったようにはなかなかなりません。脳が考える仕組みにおいて何を求めているかを知らないからです。やっていることと脳がマッチングしないため、やってもやっても頭がよくならないということが起こってきます。相手を知らないと正確に機能を発揮することができません。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。