天地を 照らす日月の 極みなく あるべきものを 何をか思はむ 

わびぬれば 今はたおなじ 難波なる みをつくしても あはむとぞ思う

民主主義

2009年10月17日 | 不易
 何かおかしいなぁと思ってきたが、昨日「クローズアップ現代」で、菅副総理が「三権分立なんて、憲法に書いてありません」と言っていたのを聞いて驚き・・・

 何の根拠もなく、既に一部執行停止している補正予算。政府は16日、09年度補正予算の見直しで、経済効果が見込めず無駄が多いとして「アニメの殿堂」など2兆9259億円程度の事業について執行を停止、予算を削減すると閣議決定したという。

 「国の財政を処理する権限は、国会の議決に基づいて、これを行使しなければならない」(憲法第83条)
 「内閣は予算を作成し、国会の審議を受け議決を経なければならない」(憲法第86条)

 国会で審議を受け、議決を経た予算を、政府が、国会の審議も受けず、議決も経ず執行停止を閣議決定。憲法違反である。

 マスコミが報じる情報で、知りうる限り、「執行停止ならば、法的措置をとる」としたのは、東国原宮崎県知事だけ。

 法は書いてある、書いていないにかかわらず、守らなければならない。

 立法、行政の一元化については9月中旬、小沢幹事長も「自民党政権でみられた族議員の跋扈(ばっこ)を排除するとして、党の政策関連会議を廃止し、議員立法も基本的に認めない」とするメールを党所属議員に通達。
 これに対し横路孝弘衆院議長は10日、「一体化の名の下に議員立法をやらないとの発言が聞こえる。国会活性化の柱として、今日まで(議員立法を)進め、先の国会では臓器移植法のような形で国民の声に応えた」「独裁国家では議会は政府が決めたことをただ追認する。日本は民主国家だから国会の自主性を持っていきたい」「三権分立で立法府の役割は非常に重要だ」と述べている。

 官僚主導だった行政を内閣主導にするのは、法の理念にかなうが、立法(国会)も一元化するのは、法の理念ではない。

 事実上、多数党の決定が国家の決定となるからといって手続きを省略、少数意見を排除してしまう方向性は、民主主義ではない。あくまで、ひとりひとりの声に耳を傾けようとするのが民主主義で、愛である。

 鳩山首相の「友愛」とは?