カヤックジギングの続きを・・・
奇跡的に本当にその日だけのピンポイントのベタ凪だった。
夏以降少し異常とも思える荒天が続いていた石垣島だったけど、その日は晴天微風。
一年に何度もないアウトリーフまで行ける特別な日だ。
連日のDEPTH及びシーファイターでの釣りで体は疲労しているはずなのになぜか疲れを感じない。
何時もそうだけど、石垣に居る間は体調が非常に良くなる。
そこそこ呑んでいるのに、通常なら起こるであろう二日酔いも少ない。胃もたれ、胸焼けはほとんど感じた事がない。
その代わり今回もそうだけど、帰ってから一気に疲れがどっと出る感じだ。
病は気からって言うけど、本当に気分が良い時は免疫力も上がっているんだなあと実感する。
カヤックジギングの朝は早い。
5時半には海岸に居たと思う。
まだ夜が明けない真っ暗な浜でバタバタと準備を進める。
あーまだ星が出ている。
3人分のカヌーを用意するので、Shuさんの家と浜を3往復。
俺はAPOさんとShuさんがカヌーを運んでいる間、浜で荷物番をしていた。
昨日12時過ぎまで呑んでしまったので、睡眠不足だ。
砂浜でしばし仮眠をとる事にした。
誰も居ない真っ暗な砂浜に一人で寝ながら空を眺める。
少しづつ、ほんの僅かづつではあるけど空が明るくなっているのが分かる。
明けの明星が輝いている。
海面もにわかに騒がしくなってきている。
まだ薄暗くて良く見えないけれど、小魚が何かに驚いてパシャパシャと音を立てている。
あーもう朝なんだなあ。魚は早起きだ。
酒が少し残っているな。
ちゃんとカヤック漕げるかな。
少し心配だ。
そういえば昨日は呑んだ後にラーメンまで食べてしまったなー。
今日は4時半おきだと判っていたのになんという事をしてしまったんだろう。
少し気配を感じている。
朝のお勤めをしなくてはいけない気配だ。
我慢しようかな?とも思ったけれど、カヤックの上でそんな事になったらそれこそ一大事だ。
Shuさんの伝説のカヤックでそんな事するわけにもいかないし・・・。
まだ2人はカヤックを取りに行って間もない。
来るまでにはまだ時間がかなりあるはずだ。
今しかないと思った。
まだ薄暗いので、万が一遠くに人が居ても見えるはずはない。
迷っている暇はない。
波打ち際より少し海に入り適度な水深を探る。
そしてゆっくりしゃがみこむ。
沐浴。
不浄の手、左手で清める。
輪廻転生。
また砂浜で寝転がって二人を待った。
準備が整って、さあ出るよって言う頃にはすっかり明るくなって、いつもの南の島の砂浜だ。
Shuさんにカヌーを支えてもらって、生まれて初めてカヤックに乗り込む。
おー!以外に安定しているじゃないか。
結構大丈夫そうですよ!
そういえばShuさんその辺りは確か・・・
「だいぶ前の事だから、もう流れていきましたから大丈夫ですよ~。」
心の中でつぶやいた。
非情にも干潮潮止まりだった。
3人で沖へ向かって漕ぎ出す。
思っていたより水の抵抗でスイスイとは進んでくれない。
試行錯誤しながらパドリングを繰り返す。
Shuさんはとんでもないスピードで離れていった。
最初のポイントで軽く釣り方のレクチャーを受けて釣り開始!
リーフの間にある大きなスリットが主なポイントだ。
リーフの上は珊瑚が良く見えて、グラスボート状態。
水の透明度は最高!
水深は30mくらいか。
スリットの中にジグを落としてみる。
スルスルと落ちて行くジグがかなりの深さまで見えている。
着底に集中し、リールを巻き上げる。
根がかりしたら大変だ。
ジャカジャカ巻きしてから少し大きく跳ね上げてスライド。
こんな感じを繰り返す。
おっ!カヌーがリーフの際まで流されている。
危ない!引っかかってしまう。
あわてて風上側のリーフエッジまで戻って落としなおす。
ゴンッ!
ジグがひったくられた。
何かがかかっている。
ゴリ巻きする。
Shuさんの教えどおり、竿をバウに向け舟と平行にする。
バランスを崩すほどの魚ではないけれど、Blogで読んだとおりにやったら上手くいった。
イソマグロの子供がぶら下がっていた。
ハンドランディング。
もう釣れちゃった。
おーいきなり釣れてしまったよー!
周りを見ても誰も居ない。
少し遠くにAPOさんが見える。
釣れたの気づいたかな?
見えてないな。
カヌーは一人の世界だ。
少しオートバイとも似ている。
一緒に出かけても、走り出せば一人の世界だ。
さらにジグを落とし続ける。
さっきより強烈なあたりだ。
ステラのハンドルを回しても同じ位のスピードで糸が出て行く。
少し耐えながらさらに巻き続ける。
グングングンと首を振っている。
青物特有の引き方だ。
ドラグをジージーいわせながら巻き続ける。
リーダーが入る。
水面で魚が大暴れしている。
外れんなよっと思いながら、落ち着くのを待つ。
3回くらい失敗してやっと尻尾を掴んだ。
レインボーランナー、ツムブリだ!
結構でかいぞ!
良く引いた。
十分に釣れたし、満足だったので、岸を目指した。
Shuさんは最初小さく見えていたのだけれど、もう何処にも見当たらない。
アウトリーフの遥か沖へ行っている。
普通の人が到底行ける距離ではない。
こちらからも見えないが、沖からも岸が見えなくなるという。
帰り着けるだけの体力は最低条件だし、天気、風、波、海流などの知識もあいまいでは本当に帰らぬ人になってしまう恐れは十分にあると感じた。
今回は最初だったので、目印の岬から極力離れないようにして、流されては戻り、流されては戻りを繰り返した。
Shuさんも最初はこんな感じだったのだろう。
Shuさんが4年間で積み上げてきた物の一部分を今回は見ることが出来た。
たった一人で試行錯誤しながら作り上げてきた世界は本当に刺激的な世界だ。
それと同時に生命の危険を常に身近に感じる世界でもある。
その辺も少しバイクに似ている。
「ここで転んだら死ぬな」って思う瞬間は誰でもあると思います。
そんな感じに似ている気がしました。
カヤックと釣り。
アドレナリンは出まくりだ。
当分止められるはずはない。
奇跡的に本当にその日だけのピンポイントのベタ凪だった。
夏以降少し異常とも思える荒天が続いていた石垣島だったけど、その日は晴天微風。
一年に何度もないアウトリーフまで行ける特別な日だ。
連日のDEPTH及びシーファイターでの釣りで体は疲労しているはずなのになぜか疲れを感じない。
何時もそうだけど、石垣に居る間は体調が非常に良くなる。
そこそこ呑んでいるのに、通常なら起こるであろう二日酔いも少ない。胃もたれ、胸焼けはほとんど感じた事がない。
その代わり今回もそうだけど、帰ってから一気に疲れがどっと出る感じだ。
病は気からって言うけど、本当に気分が良い時は免疫力も上がっているんだなあと実感する。
カヤックジギングの朝は早い。
5時半には海岸に居たと思う。
まだ夜が明けない真っ暗な浜でバタバタと準備を進める。
あーまだ星が出ている。
3人分のカヌーを用意するので、Shuさんの家と浜を3往復。
俺はAPOさんとShuさんがカヌーを運んでいる間、浜で荷物番をしていた。
昨日12時過ぎまで呑んでしまったので、睡眠不足だ。
砂浜でしばし仮眠をとる事にした。
誰も居ない真っ暗な砂浜に一人で寝ながら空を眺める。
少しづつ、ほんの僅かづつではあるけど空が明るくなっているのが分かる。
明けの明星が輝いている。
海面もにわかに騒がしくなってきている。
まだ薄暗くて良く見えないけれど、小魚が何かに驚いてパシャパシャと音を立てている。
あーもう朝なんだなあ。魚は早起きだ。
酒が少し残っているな。
ちゃんとカヤック漕げるかな。
少し心配だ。
そういえば昨日は呑んだ後にラーメンまで食べてしまったなー。
今日は4時半おきだと判っていたのになんという事をしてしまったんだろう。
少し気配を感じている。
朝のお勤めをしなくてはいけない気配だ。
我慢しようかな?とも思ったけれど、カヤックの上でそんな事になったらそれこそ一大事だ。
Shuさんの伝説のカヤックでそんな事するわけにもいかないし・・・。
まだ2人はカヤックを取りに行って間もない。
来るまでにはまだ時間がかなりあるはずだ。
今しかないと思った。
まだ薄暗いので、万が一遠くに人が居ても見えるはずはない。
迷っている暇はない。
波打ち際より少し海に入り適度な水深を探る。
そしてゆっくりしゃがみこむ。
沐浴。
不浄の手、左手で清める。
輪廻転生。
また砂浜で寝転がって二人を待った。
準備が整って、さあ出るよって言う頃にはすっかり明るくなって、いつもの南の島の砂浜だ。
Shuさんにカヌーを支えてもらって、生まれて初めてカヤックに乗り込む。
おー!以外に安定しているじゃないか。
結構大丈夫そうですよ!
そういえばShuさんその辺りは確か・・・
「だいぶ前の事だから、もう流れていきましたから大丈夫ですよ~。」
心の中でつぶやいた。
非情にも干潮潮止まりだった。
3人で沖へ向かって漕ぎ出す。
思っていたより水の抵抗でスイスイとは進んでくれない。
試行錯誤しながらパドリングを繰り返す。
Shuさんはとんでもないスピードで離れていった。
最初のポイントで軽く釣り方のレクチャーを受けて釣り開始!
リーフの間にある大きなスリットが主なポイントだ。
リーフの上は珊瑚が良く見えて、グラスボート状態。
水の透明度は最高!
水深は30mくらいか。
スリットの中にジグを落としてみる。
スルスルと落ちて行くジグがかなりの深さまで見えている。
着底に集中し、リールを巻き上げる。
根がかりしたら大変だ。
ジャカジャカ巻きしてから少し大きく跳ね上げてスライド。
こんな感じを繰り返す。
おっ!カヌーがリーフの際まで流されている。
危ない!引っかかってしまう。
あわてて風上側のリーフエッジまで戻って落としなおす。
ゴンッ!
ジグがひったくられた。
何かがかかっている。
ゴリ巻きする。
Shuさんの教えどおり、竿をバウに向け舟と平行にする。
バランスを崩すほどの魚ではないけれど、Blogで読んだとおりにやったら上手くいった。
イソマグロの子供がぶら下がっていた。
ハンドランディング。
もう釣れちゃった。
おーいきなり釣れてしまったよー!
周りを見ても誰も居ない。
少し遠くにAPOさんが見える。
釣れたの気づいたかな?
見えてないな。
カヌーは一人の世界だ。
少しオートバイとも似ている。
一緒に出かけても、走り出せば一人の世界だ。
さらにジグを落とし続ける。
さっきより強烈なあたりだ。
ステラのハンドルを回しても同じ位のスピードで糸が出て行く。
少し耐えながらさらに巻き続ける。
グングングンと首を振っている。
青物特有の引き方だ。
ドラグをジージーいわせながら巻き続ける。
リーダーが入る。
水面で魚が大暴れしている。
外れんなよっと思いながら、落ち着くのを待つ。
3回くらい失敗してやっと尻尾を掴んだ。
レインボーランナー、ツムブリだ!
結構でかいぞ!
良く引いた。
十分に釣れたし、満足だったので、岸を目指した。
Shuさんは最初小さく見えていたのだけれど、もう何処にも見当たらない。
アウトリーフの遥か沖へ行っている。
普通の人が到底行ける距離ではない。
こちらからも見えないが、沖からも岸が見えなくなるという。
帰り着けるだけの体力は最低条件だし、天気、風、波、海流などの知識もあいまいでは本当に帰らぬ人になってしまう恐れは十分にあると感じた。
今回は最初だったので、目印の岬から極力離れないようにして、流されては戻り、流されては戻りを繰り返した。
Shuさんも最初はこんな感じだったのだろう。
Shuさんが4年間で積み上げてきた物の一部分を今回は見ることが出来た。
たった一人で試行錯誤しながら作り上げてきた世界は本当に刺激的な世界だ。
それと同時に生命の危険を常に身近に感じる世界でもある。
その辺も少しバイクに似ている。
「ここで転んだら死ぬな」って思う瞬間は誰でもあると思います。
そんな感じに似ている気がしました。
カヤックと釣り。
アドレナリンは出まくりだ。
当分止められるはずはない。