若葉Sは関西圏で行われる唯一の皐月賞トライアルレース。優先出走権が与えられるのは、中山競馬場を舞台に行われるGII の弥生賞とスプリングSが「3着以内」なのに対し、オープン特別の若葉Sは「2着以内」と“狭き門”になっている。年によってメンバーのレベルはかなり異なるが、今年は本番でも好勝負が期待できそうな逸材が出走を予定。皐月賞の優先出走権を巡り、熾烈な争いが繰り広げられそうだ。
2005年の優勝馬ディープインパクトを始め、多くの名馬を輩出して“出世レース”と言われるオープン特別の若駒S(京都・芝2000m)を制したヒルノダムール(牡3・昆貢)。それも、上がり3ハロン33秒1(推定)という極限の瞬発力を披露し、中団待機から鮮やかに差し切った。前々走のラジオNIKKEI杯2歳Sでは4着に敗れたが、4コーナー10番手から鋭い伸び脚を見せ、優勝したヴィクトワールピサと0秒2差まで追い上げている。世代トップクラスの決め手を持っているのは間違いない。
エイシンフラッシュ(牡3・藤原英昭)は、前走の京成杯で重賞初制覇。2着アドマイヤテンクウとハナ差の接戦だったが、逃げ込み態勢の相手をきっちりとねじ伏せた末脚は迫力があった。これで芝2000mでは3戦全勝。皐月賞と同じ舞台の重賞を勝っているのも大きな強味と言える。ここもVで通過できるようなら、本番が楽しみになってくる。
関東から遠征して皐月賞の優先出走権獲得を狙うのが、東京・芝2000mでデビュー2連勝を飾ってきたペルーサ(牡3・藤沢和雄)。2戦とも緩い流れを中団で折り合い、長くいい脚を使っての差し切りV。父ゼンノロブロイから、素晴らしい決め手を受け継いでいる。重賞やオープン特別を経験してきた馬たちと比較しても、スケールの大きさは一歩も引けを取らない。
関東からは、コスモエンペラー(牡3・粕谷昌央)も遠征を予定している。前走はオープン特別のすみれS(阪神・芝2200m)に挑戦し、優勝したレッドスパークルから0秒3差4着。持続性のあるスピードが最大の持ち味だ。一線級が相手でも、うまく展開が向くようなら、上位に食い込むチャンスがあるかもしれない。
レッドバリオス(牡3・角居勝彦)は、先週13日に行われた500万下のゆきやなぎ賞(阪神・芝2400m)で2着。連闘策で皐月賞の優先出走権獲得を狙ってきた。まだ1勝馬だが、これまでに崩れたのはデビュー2戦目の東京スポーツ杯2歳S(10着)だけで、優勝したローズキングダムとのタイム差は0秒5だった。オープン特別でも、上位争いに食い込む力がある馬だ。
ニシノマナザシ(牡3・須貝尚介)は、前走の未勝利(東京・芝1800m)を勝ち上がったばかりだが、そのレースは約3か月ぶりの実戦で、馬体重10キロ増での快勝だった。休養を経て、馬体がひと回りスケールアップした印象がある。父は1998年に皐月賞と菊花賞の二冠を制したセイウンスカイ。初距離となる芝2000mに対応するスタミナも備えていそう。
テーオーケンジャ(牡3・梅田智之)は、4走前に快勝した500万下のきんもくせい特別(福島・芝1700m)が鮮やかだった。その後は、全日本2歳優駿(川崎・ダート1600m)とヒヤシンスS(東京・ダート1600m)のダート2戦で13、10着と大敗したが、芝に戻った前走のすみれSでは0秒7差6着とまずまずの競馬。時計が掛かる展開になれば、浮上してくる可能性もあるだろう。
セイクリッドセブン(牡3・松田博資)は、前走の未勝利(中京・芝1800m)で直線一気の追い込みV。デビュー4戦目での初勝利だったが、前走を含めて4戦中3戦でメンバー中最速の上がり3ハロンタイム(推定)をマークしている。速い流れで末脚勝負の展開に持ち込めれば、上位進出のチャンスがあるかもしれない。
ジョーヴァリアント(牡3・村山明)は、デビュー5戦目にして未勝利(京都・芝1600m)を勝ち上がったが、通算成績は〔1・3・0・1〕。約4か月ぶりだった2戦目の未勝利(京都・芝1600m、5着)以外は連対をキープしている。父がスピード色の濃いアドマイヤコジーンとあって、今回は芝2000mに対応できるかが鍵になりそう。
東京TC 3歳牡馬レッドバリオス
(アドヴァーシティ 07 ) 祖母はGⅠ4勝を誇る北米の名牝。
由緒正しき超一流の血統背景
栗東・角居勝彦厩舎
6戦1勝
【2着2回3着2回10着1回除外1回(新馬勝ち)】
10.03.17
(角居厩舎)
坂路下の角馬場でダク10分後、坂路にて追い切る。
栗東坂路 57.7-42.6-00.0-00.0 馬なり
角居調教師「ギアがもうひと段階あるはずですが、近走のレース振りを見ると、もうひとつスイッチが入っていないように感じます。荒治療になりますが、連闘で強い相手にぶつけ、この馬の持っている能力を全開させたいと思っています。もちろん、前走後も体調面や脚元に問題はないし、良い状態でレースに挑めますよ」
担当助手「軽めのキャンターで登坂予定でしたが、追い切り中の他の馬に絡まれ、少しペースが速くなってしまいました。ただ、疲れも見せずに元気に登坂していたし、乗った感じも大丈夫。相手は強くなりますが、頑張ってほしいですね」
栗東
2010/03/17(水)
57.7
42.6
0.0
0.0
栗東
2010/03/12(金)
60.6
0.0
0.0
0.0
栗東
2010/03/09(火)
64.1
0.0
0.0
0.0
栗東
2010/03/06(土)
66.1
48.3
0.0
15.8
栗東
2010/03/05(金)
59.9
43.9
28.9
13.9
栗東
2010/03/02(火)
62.7
46.0
30.0
14.9
栗東
2010/02/27(土)
61.2
45.2
29.2
14.5
栗東
2010/02/05(金)
59.9
43.1
0.0
0.0
栗東
2010/02/02(火)
62.1
45.2
29.0
13.4
東京TC 3歳牡馬レッドクロス
(ジョウノヴィーナス 07) 母は重賞3勝馬ウインラディウスの全妹。
BT×SS、夢の配合を実現
美浦・藤澤厩舎
3戦1勝【6着1回7着1回(新馬勝ち)】
10.03.17
(藤沢厩舎)
南Dコースにてダク調整後、ウッドコースにて追い切る。
W 64.7-50.4-37.9-13.3 馬なり
北村宏騎手「今日は3頭縦列の3番手を進み、直線でも併せることなく、前の2頭を見ながらの稽古になりました。気負うことなくリラックスして走れていたし、直線も馬なりで余裕がありました。中1週になりますが、これだけやれたのは体調が良い証拠ですね。使った後も飼葉はしっかり食べているようだし、体にも丸みがあって状態は問題ないですよ。前走は道悪で伸びを欠いたので、できれば良馬場で走らせたいですね」
東西 | 調教日 | 800 | 600 | 400 | 200 |
美浦 | 2010/03/16(火) | 62.2 | 47.4 | 31.7 | 16.0 |
美浦 | 2010/03/05(金) | 55.6 | 40.9 | 27.1 | 13.7 |
美浦 | 2010/03/03(水) | 51.9 | 0.0 | 24.5 | 12.4 |
美浦 | 2010/03/02(火) | 59.8 | 0.0 | 0.0 | 15.6 |
美浦 | 2010/03/02(火) | 0.0 | 45.2 | 30.3 | 15.2 |
美浦 | 2010/02/28(日) | 55.4 | 40.7 | 26.7 | 13.3 |
美浦 | 2010/02/27(土) | 69.1 | 51.2 | 34.1 | 17.2 |
美浦 | 2010/02/26(金) | 59.2 | 44.5 | 30.5 | 15.8 |
美浦 | 2010/02/24(水) | 53.5 | 39.7 | 26.0 | 12.9 |