仏2000ギニー馬Aussie Rulesの甥にあたり、近親にも活躍馬が多数出ているMumtaz Mahalにさかのぼる名牝系。3代母AlruccabaはGrey Sovereign 4×3、母ショウダウンはMill ReefとSir Gaylordを通じるナスキロのクロスで、自身はNorthern Dancer 3×5、Bold Reason≒Never Bend 4×5、そしてSeattle SlewとMill Reefを通じるナスキロ+La Troienneのクロスもあります。全体としてはファルブラヴに欧州中距離血統の重厚な斬れ味を付与した配合、といえるでしょう。ファルブラヴ産駒といえばワンカラット、アイムユアーズ、エーシンヴァーゴウなど快速牝馬のイメージが強いですが、牡駒はトランスワープ、グローリーシーズ、タニノシュヴァリエなど父似の中距離型が多いのです。牝駒はFairy Kingに似るけれど、牡駒はファルブラヴに似るというイメージですね。芝向きの中距離馬で、母方の斬れ味が強く出れば東京や外回りでジワジワ差してくる脚質になる可能性もあります。
配合解説:望田 潤 / 栗山 求
ショウダウン12の馬体ポイント
肩
肩周囲の筋肉が細分化されている。
首
父と異なるストレートネック。
臀部
半腱様筋の幅が広く、股関節や膝が強い。
下腿骨
長趾伸筋の膨らみが大きく、キック力が強い。
馬体解説
父ファルブラヴは、異なる国で13勝のタフガイ。馬体面では筋肉の隆起が大きく恐竜のようにカーブのあるシルエットで、日本では快速牝馬を多く輩出しています。本馬は肩周囲に父同様の厚みがあり、この時期にしては筋肉の層が細分化されていますが、体高があり、首はストレートでやや長め。胴もゆったりして体型的にはスタミナ派の母父ダルシャーンの影響を感じさせます。臀部はまだ平面的ですが、臀筋群と協力して股関節を伸展させ、膝の支持にも働きかけている半腱様筋の幅が広いのが特徴です。下腿骨は長趾伸筋の膨らみが大きく、股関節に強度が加わってくれば強いキック力を発揮します。スピード系になるか、中距離系かは今後性格によって決まるはずです。
(馬体解説/関西競馬エイト 鈴木由希子)
2016.05.06
(ノーザンファームしがらき)
周回キャンター2000m、坂路1本。馬体重554キロ。
牧場スタッフ「この中間も周回コースと坂路を併用して順調に乗り込んでいます。歩様が安定しているので今週火曜日に16-16くらいのところを消化しました。思ったより時計が速くなって15-15になりましたが、問題なく動いていました。いい頃と比べるとまだトモの踏ん張りが物足りなく感じますけどね。それでも追い切った後も歩様に反動は見られないのでペースを上げても大丈夫でしょう。今後についてですが、笹田調教師によると厩舎で調整を進めたいということなので明日の検疫で帰厩する予定となりました」
2016.04.29
(ノーザンファームしがらき)
周回キャンター2000m、坂路1本。馬体重554キロ。
牧場スタッフ「この中間も順調に調整しており、先週末から坂路でも乗り出しました。ペースは17、18秒ほどです。キャンターではまだ右トモが入ってこない感じですが、それは休んでいた分もあるでしょうね。普段の歩様は気になりません。このまま反動が出なければ来週、再来週と週ごとにペースを上げていく予定です」
2016.04.22
(ノーザンファームしがらき)
周回キャンター2000m。馬体重548キロ。
この中間の調整も順調です。毎日周回コースをF20秒ほどのペースで乗っていますが、相変わらず右トモの踏み込みが甘く、回復途上といった印象です。週末にトレッドミルで強めのキャンターで動かしてみて問題がなければ来週から坂路を併用して調整していくことにしています。
2016.04.15
(ノーザンファームしがらき)
周回キャンター2000m。馬体重540キロ。
この中間は周回コース中心に調整しています。歩様は悪くなっていないのでF22秒くらいのゆっくりしたペースで乗っていますが、苦しいところがあるせいか何度も手前を替える姿が目立ち、右トモにも頼りなさを感じる状況です。しばらくはペースを上げず慎重に進めていきます。
2016.04.08
(ノーザンファームしがらき)
角馬場調整、周回キャンター1000m。馬体重536キロ。
トレッドミルによる調整をクリアできたので、今週初めから角馬場で乗り出しました。ハッキングから始めましたが、歩様は問題ないので獣医師と相談して馬場入りさせることになりました。雨で馬場が悪かったので1日遅らせて今日からコース入り。少しテンションが高かかったもののすぐに落ち着いて走っていました。しばらくは周回コース中心で様子を見ることにしています。
2016.04.01
(ノーザンファームしがらき)
トレッドミル調整。馬体重528キロ。
歩様は週を追うごとに良くなってきているのですでにトレッドミルで最速まで上げて動かしています。このまま問題なければ来週中に角馬場などでハッキングを始めることができそうです。体調は安定しており、馬体の張りや毛ヅヤもぐんぐん良化しています。
2016.03.25
(ノーザンファームしがらき)
トレッドミル調整。馬体重522キロ。
歩様が良くなってきたので、今週半ばからトレッドミルでキャンター調整を始めました。今のところ反動は見られず、問題なくメニューを消化しているので来週初めからはもう少し速いペースで動かしたり、角馬場でハッキングを挟んだりして様子を見ることにしてします。馬体重はこれ以上増えないよう注意していきます。
2016.03.18
(ノーザンファームしがらき)
トレッドミル調整。馬体重526キロ。
先週末エコー検査などを行いましたが、痛めている場所を特定するには至りませんでした。歩様もまだ完全に良くなったわけではなく、どこか気にしている様子なのでトレッドミルでのダク調整に留めて様子を見ています。歩様が正常に戻ってからキャンター調整を始めることにしています。
2016.03.11
(ノーザンファームしがらき)
マシンのみ。馬体重524キロ。
到着後は引き運動を続けてきましたが、歩様は日に日に良くなっているので、昨日からマシンでの調整を始めています。明日、エコー検査を行って問題がなければ来週からはトレッドミルでも動かすことにしています。
2016.03.04
(笹田厩舎→ノーザンファームしがらき)
本日ノーザンファームしがらきに移動しました。
助手「昨日午後、獣医師に診てもらって筋肉注射を打ってもらいました。歩様は先週末よりマシにはなっていますが、獣医師が傷めた右トモの筋肉を触診すると結構な反応を示すので、まだ休養が必要な状況です。急激に良くなるものではなさそうなので、牧場でもすぐに動かすのは難しいのではないでしょうか。帰ってきてすぐこのようなことになり申し訳ありませんでした」
2016.03.03
(笹田厩舎→ノーザンファームしがらき)
本日は引き運動の調整でした。
助手「元気が良すぎるので暴れてさらに悪化することがないよう、厩舎前のスペースで20分ほど引き運動を行いました。常歩はだいぶマシになっていますが、今日の午後に周辺の筋肉の修復を促す注射をもう一度打つことになりそうです。それでさらに楽になるといいですね。明日、ノーザンファームしがらきに移動することになりました」
2016.03.02
(笹田厩舎)
本日は引き運動の調整でした。
笹田調教師「土曜日に帰厩しましたが、検疫を終えた時点で歩様がかなり悪く、右後肢を地面に付けられない状態でした。装蹄師によると爪などに異常は見られないということで、獣医師に診てもらったところ、右トモのお尻付近、半腱半膜様筋などを痛めているのではないかとのこと。股関節など深い部分の筋肉を傷めていることも考えられますね。はっきりした原因はわかりませんが、検疫馬房内で脚を滑らせたか寝違えの可能性が高いとみています。痛み止めや筋肉注射を打つなどして治療していくらかはマシになっていますが、騎乗調教ができる状態ではないので、今週中に放牧に出すことになりました。帰厩してすぐのことで大変申し訳ありません。復帰まで数ヶ月は必要かと思いますが、しっかり立て直します」
2016.02.26
(ノーザンファームしがらき)
※27日(土)の検疫で帰厩予定となりました。
周回キャンター3000m、坂路1本。馬体重530キロ。
この中間も順調に調整しています。帰厩に備えて先週土曜日に13-13を消化しました。抜群の手応えで楽々と坂路を駆け上がり、息づかいも全く問題ありませんでした。今週は普通キャンターでの調整程度に留めていますが、毛ヅヤ、馬体の張りともに良く、気も適度に乗っています。本馬は明日の検疫で栗東トレセン・笹田厩舎に帰厩する予定となりました。
2016.02.25
(ノーザンファームしがらき→笹田厩舎)
2月26日(金)の検疫で帰厩予定となりました。
2016.02.19
(ノーザンファームしがらき)
周回キャンター3000m、坂路1本。馬体重527キロ。
先週末に14-14を消化するなど再びペースを上げました。坂路では軽く仕掛けただけでビュッと加速してすぐにトップスピードに乗りますし、バランスの良いフットワークで走っています。馬体の張り、毛ヅヤ共に良好で以前より迫力も出てきました。明日も14-13ほどのペースで追い切ることにしていますが、本馬は態勢が整ったことから来週の検疫で栗東トレセン・笹田厩舎に帰厩する予定となりました。
2016.02.12
(ノーザンファームしがらき)
周回キャンター3000m、坂路1本。馬体重526キロ。
この中間も順調に調整しています。今月末に帰厩する可能性が高いことから今週土曜日から再びペースを上げることになりました。帰厩まで15-15や14-13など週2本速いところを消化して態勢を整えていくことにしています。
2016.02.05
(ノーザンファームしがらき)
周回キャンター3000m、坂路1本。馬体重527キロ。
先週同様速いところは消化せず、普通キャンターの調整を続けています。坂路でも抑えるのがキツイくらいの行きっぷりを見せており集中力も高まってきました。太りすぎないようカイバの量を減らしていますが、いいシルエットを保っていて馬体に張りが出てきています。低周波などで定期的に背腰をケアしながら進めていきます。
2016.01.29
(ノーザンファームしがらき)
周回キャンター3000m、坂路1本。馬体重522キロ。
年明けから詰めて調整してきたので今週は速いところは消化せず一旦ペースを落としました。楽をさせた分、体は少し増えて大きく見せていますが、緩ませてはおらずトモの張りも良好です。来週から通常メニューに戻しますが、本格的にペースを上げるのは帰厩のメドが立ってからになりそうです。
2016.01.22
(ノーザンファームしがらき)
周回キャンター3000m、坂路1本。馬体重517キロ。
週に2本速いところを消化するなど調整は順調です。週に1本は14-13ほどのペースで乗っていますが、坂路を持ったままの状態で楽々と駆け上がっています。集中力や息づかい、それに筋肉の張りもいい頃に近づいてきたようです。体調面や脚元などに不安はなく、帰厩に向けて明日も15-15を消化することにしています。
2016.01.15
(ノーザンファームしがらき)
周回キャンター3000m、坂路1本。馬体重518キロ。
この中間も順調で帰厩に向けて週に2本速いところを消化しています。先週末に坂路でラストの1Fを14秒ほどのペースで乗りましたが促されるとすぐに反応して弾むような走りを見せていました。馬体重に変化はありませんが体は締まってきていますし、常歩からしっかり踏み込めるようになるなどトモの甘さも徐々に解消されつつあります。明日も15-14を消化する予定です。
2016.01.08
(ノーザンファームしがらき)
周回キャンター3000m、坂路1本。馬体重518キロ。
この中間も順調に調整しており、週に2本15-15を消化しています。まだトモに弱さが残っていますが、体はよく動いているので、坂路での行きっぷりやスピードの乗りが良くなり楽々と坂路を駆け上がれるようになりました。帰厩を視野に入れ、明日からは15-14くらいのところを始めます。