This is me.

- 無用の用 -

『流星ワゴン』重松清

2009-03-05 16:40:29 | 本 2009
『流星ワゴン』重松清


【内容情報】
死んじゃってもいいかなあ、もう…。38歳・秋。その夜、僕は、5年前に交通事故死した父子の乗る不思議なワゴンに拾われた。そして―自分と同い歳の父親に出逢った。時空を超えてワゴンがめぐる、人生の岐路になった場所への旅。やり直しは、叶えられるのか―?「本の雑誌」年間ベスト1に輝いた傑作。



こういうSFファンタジーものって好きだなあ。


そう言えば、以前に、母親と同世代として、同世代ではなくとも、“親子”という関係で出会ってなかったら友達になれただろうか?と考えたことがある。
しばらく考えて出た結果は、おそらく友達にはなれてないだろうな、だった。
別に嫌いなわけじゃないし、どっちかって言うと好きなほうだし、今では気も合うのだけど、「友達」という関係になるのであれば、おそらくどこかしら無理が生じるような気がした。きっと、母の方も、私とはちょっと距離を置くような、そんな気がした。

この物語の中で、主人公は自分と同じ年の父親と出会う。そして、友達とまではいかないにしても(というか、元々が親子なのだから友達にはなり得ない)、それなりの関係を築く。
こういうのって、やっぱり父と子だから、男同士だから成り立つものかもしれないなあ。

私が男だったらもっと感情移入して読めたのかも知れない。
でも、とても素敵な作品だ。

終わり方が良かった。