This is me.

- 無用の用 -

カルテ

2009-11-13 23:26:05 | Weblog
前回病院に行った時に、現状を話した。
一ヶ月経つとこうも状況が変わってしまうのかと思った。
先生に「結婚はストレスです」と真面目な顔で言われて苦笑い。
間を置いて二回言われた。苦笑い。
そうですよね・・・。


話をしながら先生がカルテをめくった。

ふとカルテの厚さに気付いた。
ああここに私が病気になってからの色々が詰まってるんだな、とぼんやり眺めた。
そこには当初の両親への思いや、付き合っていた彼のこと、別れたこと、どこへ行った、何をした、どうなった、それら様々なことが書かれている。私の5年が詰まっている。


そろそろかさばっていくのを止めたいんだが。
それは諦めるぐらいの気持ちじゃないとな。



こんなこと誰にも言えないんだけど、今死んだらとっても幸せだな、と思う。


自分が以前に書いた、

 綺麗なものに囲まれ
 一切合財に気がつかず
 私はここまでやってきた

というのを最近改めて目にした。
おそらくきっとそうなんだろうな。

父の偉大さ

2009-11-13 22:24:06 | Weblog
私の父は、本当に不思議な人だ。

前にちらと書いたことがあるが、他人に対して、死んだらええのに、とか言っちゃう時がある。その時は母と二人もうどん引き。
だけど、事が家族となるとまるで違う。


今回、彼の引越し前に、こちらから車を運転していってくれる予定だった友達が体調を崩した。
もし彼女が体調が悪くて無理だったら、手伝ってくれると言ってくれていた。
友達が風邪をひいて寝込んでいる、と母から聞くと(母と友達はよくメールをやり取りする)、すぐレンタカーの用紙を引っ張り出して、考えていたらしい。
荷物を外に出しとけそしたら積み込んで運んでくる、とまで言ってくれてた。
・・・娘の旦那になろういう人にそこまでする父親っている?
ちょっと普通じゃないと思う。


そのほか、同棲の話なんかでも私の体調を気遣ってくれたり。



極めつけは現実的だけど、結婚資金だ。
私の名義で通帳を作ってくれていた。

ある日の朝、居間に行くと机の上に通帳が置いてあった。
母が「開けてみ」と言うので開くと、メモ用紙を切り取った小さな紙が入っていた。

“幸せに”と父の汚い字で書いてあった。泣けた。



母はよく言う、父ちゃんとアンタはそっくりや、と。
私はまだあそこまで到達してない。

これからの道のり

2009-11-13 21:59:19 | Weblog
今年は何冊読めるかなあ~などと考える。



彼がこちらへ来てから一週間が経過した。
仕事はまだ決まっていない。

当初は、仕事が決まって、うちの母親に会ってもらって、それから一緒に住む予定だった。
しかし、ある日の夜ご飯中に、突然、父が言った。
「もう一緒に住んだらどうや」
すごくびっくりした。そんなこと言うとは思ってもなかった。
私は「え?仕事も決まってなくて、親にも会えないような男と一緒に住んでええの?」と後から彼に言ったら、そこまで言わなくてもいいのに・・・と言われるような言い方をしてまで訊ねた。
「それが自然やろ」
父の考えは、私があちらとこちらを行き来することや、彼のこと、様々なことを考えてくれてのことだった。
というわけで、これって同棲って言うのかな?籍が入ってないからそうなるんか。することになった。

親に全く会わず一緒に住むというのはどうかと思ったので、先週の引越しの時に、彼とうちの母が軽く会った。
なんだろうな。不思議な光景だった。



明日、引越し。
雨、らしい。

荷物が大方片付いて、部屋ががらんとしている。
家具って音を吸収するんだな、なんて今更ながらに実感する。
タイピングの音がやけに響く。



父に言われた夜、えも言われぬ不安感から寝る前に泣いてしまった。
私は本当にここを出ていくのだな、と。
それまでは、仕事が決まってから、なんてまだ遠いことのようで実感がなかったのだけど、急に現実的に迫ってきて、私は本当に大丈夫なのかと不安で涙が出た。

あれから一週間以上経つがあれほどの気持ちにはなってない。




ネット開通におそらく一ヶ月以上かかるだろうな~。
次はいつ書けるかな。携帯からだとちまちまして性に合ってないからなあ。うーん・・・


これを読んでくれた方々ありがとうございます。
暫しの間、御機嫌よう。

『西の魔女が死んだ』梨木香歩

2009-11-12 22:19:30 | 本 2009
『西の魔女が死んだ』梨木香歩


【内容情報】(「BOOK」データベースより)
中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変るひと月あまりを、西の魔女のもとで過した。西の魔女ことママのママ、つまり大好きなおばあちゃんから、まいは魔女の手ほどきを受けるのだが、魔女修行の肝心かなめは、何でも自分で決める、ということだった。喜びも希望も、もちろん幸せも…。その後のまいの物語「渡りの一日」併録。



これ、映画でやってるときにちょっと気になってた。
映画化されているものに原作があると、それを読んでから観たいと思うので、読めてよかった。

いい本、だったなあ。
流れている空気が良い。
こういうふうに暮らしたいと思う。
でも、「でも」とか言ってるときっと一生出来ないんだろうな。
ああ、でも、って言いたくなる。
ちょっと遠い感じがする。


魔女修行、というのが出てくるのだけど、これがなかなか興味深い。
おばあちゃん素敵だな。
こういう修行を重ねたら、こういうふうになれるのかな。



読み終わって、私はいつからこの手の本を、面白い、と思うようになったのだろうとふと考えた。

様々な事情

2009-11-08 20:13:19 | Weblog
7日に彼の引越しが終わった。
友達が車を借りてきてくれて、一緒に北陸へ向かった。

近くの高速に乗ったのが9時半、現地到着1時半。4時間で着くとはさすが。
荷物の積み込みに20分前後。彼の一番下の弟も手伝ってくれた。そんなに荷物がなかった。
少しの休憩後すぐに出発。
帰りは渋滞に巻き込まれ、5時間ほどかかった。
荷物を降ろし、次は私の家へ。
食器棚とテレビを置くローボードと、洋服を掛ける大型収納を運び入れた。
一旦完了。

夕飯は友達の家で宅配物を頼み、仕事から帰ってきた友達の旦那さんと4人で食べた。
最初はわいわいと食べていたのだが、ガクンと一瞬のうちにものすごくしんどくなって、片付けもせずに帰宅。
・・・ごめんよ。そしてありがとう。

お風呂にも入らず、歯磨きだけして即就寝。

今朝目覚めるもダルさ全開。
・・・うーん、まだこんな感じなのかあ。と自分の限界手前を実感。
これ以上やったらアカンやろうなあ。それがわかったのはよかったか。






今週のはじめに、彼から電話があった。
彼のお母さんが私に会えない、と言っているらしい。
彼のお母さんは精神的なご病気というか、病気扱いしたら失礼になるか。なんというのか、恐怖症的なのを持っていらっしゃる。
そんなこんなで私に会えない、と言ってきたらしかった。
結婚を反対しているわけでもなく、こちらで仕事をするにも反対はしていないとのこと。
ただ、私と会えないらしい。

私の父親も彼には会わないと言っているので、まあお互い様だな、と思うものの、私の父はずっと彼に会わないと言っているわけじゃないので、ちょっと状況が違う。
私と彼のお母さんはいつ会えるのかわからない。
正直、微妙な気持ちになった。




昨日の引越しの時、何かの話で、お母さんは今居てるの?と聞くと、いない、と答えが返ってきた。
え?と思ったが、その時は私が来るのでどこかへ行ってしまったのかな、と思っただけだった。

しばらく車を走らせた後、彼に、お母さんは何時頃家を出たの?と訊いたら、とても言いにくそうに、今週のはじめに話をした後出て行ったきり帰ってきていない、という返答があった。
私、絶句。
かろうじて「え?」って3回言ったと思う。
連絡はしたの?
携帯に電話をしたのだけど出ない。
・・・。いつ帰ってくるの?
日曜日には帰ってくるはず。
それは連絡があったの?
いや、ボード(ホワイトボードが彼の家にある)に書いてあった。
・・・。

その後の話で、下の弟のところには連絡があったみたいだ。
でも、特に何も言っていなかったらしい。
言っていても、弟が何も言わなかっただけなのか。

様々なことを考えたけれど、一体どうなっているのか全くわからない。

偶然なのか

2009-11-02 21:39:10 | Weblog
とても驚くことが起こった。


先月の10日に彼と話をするまでに私はかなり悩んでいた。
友達に相談に乗ってもらい、励ましてもらい、色々とあーだこーだと繰り広げ、結果、本人と話をしないと何も進まないこと、自分自身の気持ちがそろそろ持たないことがわかった。
そして、次に会う日には話をしようと決めていた。

決めた矢先に彼が仕事を辞めることになった。
話はややこしくなると思ったが、思ったほどややこしくならず、言い方は悪いが、それに便乗する形で話をすることにした。


その日がきた。

彼と会って、遊びに行って、その晩宿泊するところにひとまずチェックインして、部屋でくつろいだあと、そろそろご飯に行こうか、ということになった。
エレベーターで1階へ降りたとき、ちょうど隣のエレベーター(エレベーターは2機ある)から大柄な男の人が半身を出してロビーに居る人物に何やら声をかけた。
「おい!大丈夫か?!」確かこんな内容だったと思う。
ロビーに居る人物が「はい、ここで待ってます」と言った、と思う。
その返事をした人物の姿を見て、私はとても驚いた。まさかこんな所で会うとは。
以前付き合っていた彼だった。
私が彼の顔を見間違えたり、声を聞き間違えたりすることなどあり得ない。
彼は確かにそこにいたのだ。

その彼とは私がこちらから異動するときに、付き合うことになった同期の男の子だった。

私が異動することになったため、彼とは遠距離恋愛でスタートした。
当時、私は二十二歳だった。
彼のことが本当に好きで仕方なかった。どうしようもないくらい大好きだった。
友達からどう批判されても、気持ちは変わらなかった。誰が何と言おうと結婚しようと思っていた。
それぐらい彼のことが大好きだった。

一年を過ぎたころ、彼から別れ話をされた。
私は当時から子どもが欲しくない人で、彼はとても子ども好きで、それだけではないだろうけれど、彼に別れ話を切り出された。言われた言葉は今でも覚えている。
友達の結婚式に行ったとき、自分の結婚式を想像してみた。そうしたら隣に居るのは私じゃなかった、という内容のことを言われた。

私は諦めきれずに、毎日毎日電話やメールをしまくった。
なりふり構わず、彼に戻ってきて欲しいがためだけ、それだけだった。

そんな日々が続いたある日、一ヶ月だっただろうか、二ヶ月だろうか、それぐらい経ったある日、ちょっとしたことから彼とよりを戻すことになった。

それからしばらく平穏な日々が続いたように見えた。


彼は海外へ会社から勉強も兼ねて派遣されることになった。
私は彼の行った先の言葉を勉強するために、語学を習うようになった。
夏休みには海外へ遊びにも行った。

ある日、私は職場で倒れた。
それから会社に行きたくなくて、とにかく何もかもが苦痛で億劫で体が鉛のようにだるくて、というわけのわからない症状に悩まされた。
何度か病院へ足を運ぶうちに、これで良くならなかったら精神科へ、という話が持ち上がってきた。
私はそこへ行くのがとても苦痛だった。
そうしたら、一緒に行ってくれるために、彼が一時帰国してくれた。
一旦実家へ戻り、それから私の所へ来てくれて、一緒に病院へ行ってくれた。
親へ話した方がいい、と言ってくれたけれど、私は親に心配をかけたくなかったから言えなかった。
その後彼は海外へ戻っていった。

しばらく会社を休んで、家でごろごろしていた。
見た目にはただ怠けているとしか言いようがない生活をしていたと思う。
訪ねてきてくれる先輩たちの誰とも会わず、会社を休むための書類をやり取りする人だけに会ったり、漫画を読んだり、そんなふうにして過ごしてた。

なんの話の流れだったか忘れたが、ある時、彼から言われた。
五年後、十年後は保証出来ない、と。
お互い結婚するつもりだった、それは確認し合ってた。正式な話が持ち上がってたわけではなかったが、お互いそう思っていた。
そして、彼と別れた。



その彼を見かけたのだ。
場所は繁華街ではなく、繁華街からちょっと離れたビジネスホテルだった。
しかも、その日は土曜日で会社は休みのはずなのに、彼はスーツでその場に居た。

彼は、その大柄な人へ言葉を掛けると、その人の顔も見ようとせず、俯きがちにロビーへと戻って行った。
そのホテルはちょっと変わっていて、エレベータホールからの通路を抜けるとロビーを正面にして左右に出口がある。正面玄関は右側なのだけど、左側にも出口がある。
彼が右へ行ったので、私はするりと左へ曲がった。
動悸が激しくて、頭が混乱して、すごく動揺して、一体何がどうなったのかわからなかった。
彼が「そっちから出るの?」と声を掛けてきた。
私は「うん」とだけ言って、ホテルを出た。