This is me.

- 無用の用 -

33『日本沈没(上・下)』小松左京

2008-05-29 00:43:53 | 本 2008
小松左京『日本沈没(上・下)』
 

【内容情報】
伊豆・鳥島の東北東で一夜にして小島が海中に没した。現場調査に急行した深海潜水艇の操艇者・小野寺俊夫は、地球物理学の権威・田所博士とともに日本海溝の底で起きている深刻な異変に気づく。折から日本各地で大地震や火山の噴火が続発。日本列島に驚くべき事態が起こりつつあるという田所博士の重大な警告を受け、政府も極秘プロジェクトをスタートさせる。小野寺も姿を隠して、計画に参加するが、関東地方を未曾有の大地震が襲い、東京は壊滅状態となってしまう。全国民必読。二十一世紀にも読み継がれる400万部を記録したベストセラー小説。



いや~これを読むのには時間がかかった。2週間ぐらいかかったかな。1冊1週間か。ちょっと遅い感じかも。
初めて途中で(ちょっと話が難しいんだけどいつまで続くの?)と不安になり先をめくり、それを何度も繰り返し、もう読むのやめちゃおうかなあ、と思ってしまった。
地殻変動とかプレートとか海底の話とかそれに地名が多すぎて、わからないことが多かった。
私の本の読み方は、読みながら頭に情景を描くのだけど、それが描きにくい。地名が分からないと場所がわからなくなり、どこから亀裂が入ったとか言われてもさっぱりなところもあった。
だけどなんとか読めたし、最後はちょっと泣きそうになった。感動させられる。

本当にこういう現象が起こったらどうなるのだろう。絶対起こらないという確信はないはずだ。起こらないだろうけど、0%ではないと思う。
実際に、ここに書かれているような地震が関西に起こったわけだし。
作品中に自分の住んでいる区の名前が出てきたときはびっくりしたなあ。もちろん早くに沈没してた。

それと、この本書いた人すごいと思った。これだけのことが起こったら、どういうふうに周りが動いていくかの想像力がすごい。たくさんの事情が詰まっている。

映画化されてるのを観てみたいな。これがどんなふうに映像化されているのだろうか興味がある。

32『クレィドゥ・ザ・スカイ』森博嗣

2008-05-13 21:31:18 | 本 2008
森博嗣『クレィドゥ・ザ・スカイ』


【内容情報】
今だけがあって、それだけを考えていられたら良いのに。未来だって、せいぜい明日か明後日くらいしかなければ良いのに―「僕」は病院を抜け出し「彼女」の車で地上を逃げる。二度と空には、戦闘機には戻れないと予感しながら。永遠の時を生きる子供たちを描く、現代の寓話「スカイ・クロラ」シリーズ。



この本を読むのは2回目だ。
考えても考えてもよく分からない。
もっともっと読まなくてはいけないのだろうか。
もっともっと素直に。

31『フラッタ・リンツ・ライフ』森博嗣

2008-05-09 10:27:50 | 本 2008
森博嗣『フラッタ・リンツ・ライフ』


【内容情報】
ずっと二人で空を飛んでいても、決して触れることはない。彼女の手を、彼女の頬を、僕の手が触れることはない―「僕」は濁った地上を離れ、永遠を生きる子供。上司の草薙と戦闘機で空を駆け、墜ちた同僚の恋人相良を訪ね、フーコのもとに通う日々。「スカイ・クロラ」シリーズ急展開。



この「スカイ・クロラ」シリーズの1冊目『スカイ・クロラ』を読んだ時には別に好きでも嫌いでもなかった。それが冊数を重ねる毎に面白くなってきた。
今回この本を読むのは2回目なのだけど、やっぱりいい。この雰囲気がたまらなく好きだ。
どこかどういいか、詳しく書きたいんだけど、やっぱ躊躇しちゃう。
文庫版の解説にそれが上手く書かれていた。
はぁ、この気持ち、なんて説明すればいいんだろう。とにかく素敵。


文庫版の解説に、この作品はできれば単行本で手元に置くべきだと思う、って書かれていたけど、ホントそうだと思う。
値段が高いし、スペース取るから文庫で集めちゃった。
本を読むことも好きなんだけど集めるのも好き。たぶん自己満足なんだと思う。壁一面本棚とかしてみたいな。書斎とか。うん、いいじゃないか。しかしどこへ??

この単行本はビジュアル的にもすごく素敵な本だ。透明ビニールのカバーが付いていて、それが帯らしい。そんな本他にあるか?ないよなぁ。

「スカイ・クロラ」は8月に映画化される。あぁ楽しみ。

30『どきどきフェノメノン』森博嗣

2008-05-05 00:17:31 | 本 2008
森博嗣『どきどきフェノメノン』

【内容情報】
窪居佳那・二十四歳、大学院のドクタコースに在籍して研究に没頭中。趣味は起き抜けのシャンプーと「どきどき」の探求。悩みは飲酒時の記憶喪失とよくわからない自分の気持ち。後輩の爽やか青年・鷹野と人形オタクの水谷、ダンディな指導教官の相澤、謎の怪僧武蔵坊。佳那を一番どきどきさせるのは誰か?―『すべてがFになる』でミステリィ界の地図を塗り替えた異才がおくる初のラブコメディ。



読み終わって吐いた一言「ふぅ~ん」。どういう「ふぅ~ん」かは読んでみてください。それと、これ、あれに似てる。最初はちょっと違うけど、後半はあれに似てる。あぁ、何に似てるのかも書けないなんて・・・・・・。って、森さんのは何書いてもネタバレになるらしいからいつもながらこういう感想しか書けない。書いてもいいのかもしれないけど、やっぱ著者の意向は尊重したいというかね。

読み始めて1/3ぐらいたったころ、あれ?これってどんな話だっけ?と思い、あらすじを読んでちょっとびっくりした。ラブコメディなのね~。へ~って感じ。

やっぱもう作者のファンだからか知らないけど、これも好きな。
森さんの書く主人公って結構あこがれる。



29『水車館の殺人』綾辻行人

2008-05-03 15:33:41 | 本 2008
綾辻行人『水車館の殺人』

【内容情報】
古城を思わせる異形の建物「水車館」の主人は、過去の事故で顔面を傷つけ、常に仮面をかぶる。そして妻は幽閉同然の美少女。ここにうさんくさい客たちが集まった時点から、惨劇の幕が開く。密室から男が消失したことと、1年前の奇怪な殺人とは、どう関連するか?驚異の仕掛けをひそませた野心作。



これもなかなか面白かった。
だけど、すべて疑いながら読んだせいか、途中でふと気付いた。
この考えは犯人に直結したわけじゃないけど、やっぱりなるほどね、って思ったかなぁ。
もっと素直に読めばもっと楽しめたかもしれないが、いかんせん前作が前作だっただけにな~。
なんかでも、この雰囲気、どう表現したらいいんだろう、ザ推理小説?って感じのこの雰囲気は悪くない。