This is me.

- 無用の用 -

20『ハリー・ポッターと秘密の部屋』J.K.ローリング

2008-02-29 16:44:57 | 本 2008
J.K.ローリング『ハリー・ポッターと秘密の部屋』

【内容情報】
魔法学校で一年間を過ごし、夏休みでダーズリー家に戻ったハリーは意地悪なおじ、おばに監禁されて餓死寸前。やっと、親友のロンに助け出される。しかし、新学期が始まった途端、また事件に巻き込まれる。ホグワーツ校を襲う姿なき声。次々と犠牲者が出る。そしてハリーに疑いがかかる。果たしてハリーはスリザリン寮に入るべきだったのだろうか。ヴォルデモートとの対決がその答えを出してくれる。



派手な盛り上がり感はないけど、なかなか面白かった。
今までのが布石になってて、ようやくぼちぼち話が発展していくって感じ、かな。
徐々に様々なことの真相が明らかになってくのが面白い。

・・・うーん、いつも思うが、レビューがヘタだなぁ。


19『ハリー・ポッターと賢者の石』J.K.ローリング

2008-02-26 00:17:56 | 本 2008
J.K.ローリング『ハリー・ポッターと賢者の石』

【内容情報】
ハリー・ポッターは孤児。意地悪な従兄にいじめられながら11歳の誕生日を迎えようとしたとき、ホグワーツ魔法学校からの入学許可証が届き、自分が魔法使いだと知る。キングズ・クロス駅、9と3/4番線から紅色の汽車に乗り、ハリーは未知の世界へ。親友のロン、ハーマイオニーに助けられ、ハリーの両親を殺した邪悪な魔法使いヴォルデモートとの運命の対決までの、息を飲む展開。9歳から108歳までのファンタジー。



もうかれこれ何年前になるかな・・・。
『ハリー・ポッターと賢者の石』が映画化されてすぐ観に行った。かなり前評判が良くて楽しみにしていたのだけど、私には正直、何がそんなに面白いのかさっぱりわからなかった。
本を読んでいて所々「あぁ、こんなシーンあったなぁ」と思い出すけれど(ただでさえ忘れやすいのだが)、一番記憶に残っているのは、当時指定席なんてものがまだ広まっていなくて、映画館が入ってるビルの3,4階あたりから1階まで階段にずらーっと人が並んでいるのをみて辟易し、指定券を買って時間ぎりぎりに入りゆっくり観ようとした。
いざ映画が始まって、さぁゆっくり観ようとしたものの、途中でどうしてもトイレに行きたくなり、階段に座っている人をかきわけてトイレに行き、出たところにも人が座っていて帰るに帰れなくなり結局最初の30分ぐらいを指定席で観ただけで、後は立ち見(座り見?)した悔しい思い出がある。それで、私一人ならまだいいのだが、心配した友達がトイレに来てくれ、結局彼女も席に帰れなくなり、一緒に座り見したという苦い思い出が。
それから暫く経ち、静岡に居た時に、二人の先輩が継続して本を読んでいるのを知り、どうなのか訊ねたところ二人共が「面白いよ」と言っていたので、ずっと本で読んでみたかった作品だった。

途中ぐらいまでは話がポンポン変わるし、カタカナの名前が覚えられなかったりで、これ誰だっけ?とページを戻ることを繰り返していたのだが、中盤過ぎたぐらい辺りから話が核心に迫ってきて面白くなった。

感想。面白かった。(散々言っておきながら・・・笑

読んで思ったけど、これは映画で観るもんじゃないなぁ。観るなら、本を読んでから映画を観た方が楽しめるかも。やっぱり2,3時間で収められるような話じゃない。
これからどう続いていくのかなぁ。


18『ループ』鈴木光司

2008-02-21 23:04:52 | 本 2008
鈴木光司『ループ』

【内容情報】
科学者の父親と穏和な母親に育てられた医学生の馨にとって家族は何ものにも替えがたいものだった。しかし父親が新種のガンウィルスに侵され発病、馨の恋人も蔓延するウィルスに感染し今や世界は存亡の危機に立たされた。ウィルスはいったいどこからやって来たのか?あるプロジェクトとの関連を知った馨は一人アメリカの砂漠を疾走するが…。そこに手がかりとして残されたタカヤマとは?「リング」「らせん」で提示された謎と世界の仕組み、人間の存在に深く迫り、圧倒的共感を呼ぶシリーズ完結編。否応もなく魂を揺さぶられる鈴木文学の最高傑作。



もしや・・・・・・やっぱり!!!
このフレーズがぴったり。
私は先を想像しながら本を読んでしまうのだけど、自分で予想していたにも関わらず驚かされた。
はぁ~。すごいねぇ。もうね、ホラーじゃないね。ここまでくると。
今までのシリーズとこんな風に繋がってるとは。恐るべし!
やっぱり最初からきちんと読んで正解だったわ。あやふやな記憶のまま読んだらここまで楽しめなかったと思う。
いや~この人すごいね。鈴木さん。スズキサン、スゴイデスネ。
このシリーズ、あとがきによると、最初からこういうふうに練られていたわけじゃないらしい。途中でこういうふうにしていこうと思ったってことだよなぁ。
はぁ~すごいねぇ。この言葉しか出てこないわ。うん。


17『らせん』鈴木光司

2008-02-19 17:25:35 | 本 2008
鈴木光司『らせん』

【内容情報】
幼い息子を海で亡くした監察医の安藤は、謎の死を遂げた友人・高山竜司の解剖を担当した。冠動脈から正体不明の肉腫が発見され、遺体からはみ出た新聞紙に書かれた数字は、ある言葉を暗示していた。…「リング」とは?死因を追う安藤が、ついに到達する真理。それは人類進化の扉か、破滅への階段なのか。史上かつてないストーリーと圧倒的リアリティで、今世紀最高のカルトホラーとしてセンセーションを巻き起こしたベストセラー、待望の文庫化。



ちょっと出来過ぎてる感もあったけど、面白かった。

情景を思い浮かべながら読み進めていく私にとっては、やはり怖かった。グロテスクな描写なんて一つもないんだけど、読み手の想像を掻き立てるというか。

それと少し難しかった所があった。遺伝子とDNAの違いとか。未だに分かってない(汗

これを読んで何が怖いって、周りの人の行動が怖いと思った。その道を選ぶか・・・と。

最後の『ループ』はどう終わるのだろう。



16『リング』鈴木光司

2008-02-17 22:31:12 | 本 2008
鈴木光司『リング』

【内容情報】
同日の同時刻に苦悶と驚愕の表情を残して死亡した四人の少年少女。雑誌記者の浅川は姪の死に不審を抱き調査を始めた。―そしていま、浅川は一本のビデオテープを手にしている。少年たちは、これを見た一週間後に死亡している。浅川は、震える手でビデオをデッキに送り込む。期待と恐怖に顔を歪めながら。画面に光が入る。静かにビデオが始まった…。恐怖とともに、未知なる世界へと導くホラー小説の金字塔。



高校生の時に映画を観に行ったのを覚えている。描写が怖くて、持っていたマフラーで顔を多いながらなんとか観た(と言えるのか?)。

『ループ』が面白いらしく、それだけを読もうと一度は思ったのだけど、3部作であるのでどうせならしっかり読みたいと思い(『リング』も『らせん』も怖くてまともに観れなかったためほとんど内容を覚えていなかった)改めて読むことにした。

いざ読もうとしても当時の映画をなんとなく覚えていたので、読もうかどうしようかかなり悩んだ。
何を隠そう、私は、大の怖がりなのだ。
1ページ読んでは考え、2ページ読んでは考え、鈴木光司をウィキで調べたりしながら、なんとか読み進めることが出来た。

映画と原作は主人公の性別が異なるのは分かったが、それ以外の内容はほとんど思い出せなかった。

今読み終わり、ちょっと当時の感じと変わった。怖いことは怖かったが、また違う感じを受けた。
なんて言えばいいのかなぁ。上手く言葉に出来ないな。毎度の事ながらレビューになってないな(汗

今後どう展開していくのだろう。


15『彼らの流儀』沢木耕太郎

2008-02-15 21:27:46 | 本 2008
沢木耕太郎 『彼らの流儀』

【内容情報】
男はその朝、サウジアラビアの砂漠に雪を見た。大晦日の夜、女は手帳に挾み込む緊急連絡先の紙片にどの男の名を記すべきか思い悩む。「今」を生きる彼もしくは彼女たちの、過去も未来も映し出すような、不思義な輝き方を見せる束の間の時…。生の「一瞬」の感知に徹して、コラムでもエッセイでも、ノンフィクションでも小説でもなく、それらすべての気配を同時に漂わせる33の物語。



これは・・・感想を書くのが難しい。
毎度の事ながらこれも面白かった。(小学生並みの感想だなぁ。

あとがきから引用するが、この本は他のエッセイと違って<コラムでもなく、エッセイでもなく、ノンフィクションの作品とも異なるものになって>いる。しかし、小説ではないのだけれど<同時にそれらすべての気配を漂わせるものになって>いる。

誰かの一部を切り取ってそれを書く。何でもない一部なのだけど、それが深く何かを感じさせる。

著者自身のことを書いている部分があった。これは珍しいんじゃないかと思う。


なかなか味がある一冊だ。


14『チェーン・スモーキング』沢木耕太郎

2008-02-11 20:04:20 | 本 2008
沢木耕太郎 『チェーン・スモーキング』

【内容情報】
古書店で手にした一冊の本に書き込まれていた言葉。公衆電話で演じられた人生の一場。深夜にタクシー・ドライバーと交わした奇妙な会話。…エピソードの断片はさらなるエピソードを呼び寄せ、あたかもチェーン・スモークのように連鎖しながらひとつの世界を形づくる―。同時代人への濃やかな共感とともに都会の息遣いを伝え、極上の短篇小説を思わせる味わいのエッセイ15篇。



相変わらず沢木さんのエッセイは面白い。
所々で「くすっ」と笑わせてもらったり、「はぁ~」をうなずかされたりする。

しかしこの人ってほんと顔が広いよなぁ。こんな人と呑んだりするんやーと度々驚かされる。

風と風と感じ、土を土と感じて過ごしているように見える。すごく楽しく生きてるようだけど、それは勘違いだろうか。

13『ホームレス中学生』田村裕

2008-02-09 20:19:48 | 本 2008
田村裕『ホームレス中学生』

【内容情報】
中学生時代の田村少年が、ある日突然住む家を無くし、近所の公園に一人住むようになる超リアルストーリー。
ダンボールで飢えを凌ぎ、ハトのエサであるパンくずを拾い集めた幼き日々から、いつも遠くで見守ってくれていた母へ想いが詰まった、笑えて泣ける貧乏自叙伝。



実は全く興味がなかったのだけど『陰日向に咲く』と一緒に貸してくれたので読んだ。
これ面白かった。あらすじにもあるけど、主に、母への想い、みたいな感じなの。最初も最後も。これが何とも言えない感じが出ててねぇ。切ない。

世の中にはもっと凄まじい生活をしている人も居るだろうけど、この人も相当苦労してる。
自分が実際にこの立場だったらどうなっていただろうなぁ~なんてふと考えた。


人ってやっぱり人が居ないと生きていけない。




12『陰日向に咲く』劇団ひとり

2008-02-09 12:26:29 | 本 2008
劇団ひとり『陰日向に咲く』

【内容情報】
「道草」「拝啓、僕のアイドル様」「ピンボケな私」ほか全5篇を収録。ホームレスを切望するサラリーマン、老婆を騙そうとする小心ギャンブラーら、落ちこぼれたちの哀しいまでの純真を、愛と笑いで包み込んだ珠玉の連作小説集。



こんな言い方は失礼だが、本当に本人が書いたの?って思った。ちょっぴり切ない部分があって目頭が熱くなった。5篇からなるのだけどそれぞれが微妙に繋がっていてとても面白い。

と言うのがざっくりとした感想。
少し細かく書くと、最後の終わり方が良いような良くないような。無理矢理終わらせた感がした。
最初から中盤はすごく面白かった。
おまけに短篇の中でも少しずつ区切られててとても読みやすい。どんどん読める。
それに言い回しっていうのかな?それが最初から中盤にかけてはものすごく良かった。うわ~こんなのどうやったら思いつくの?っていうフレーズがあちこちに見られて、すごく私好みだ。
特に最初の方なんかはちょっと凝り過ぎてて、なんか恥ずかしいような、そんな感じさえする。中盤になると適度な加減で書かれていて、それがいい。それが終わりの方になると、私が本の世界に慣れてきたからなのか、そういう言葉も少なくなってきたと思う。
それぞれの繋がり方も途中まではいい。丁寧に書かれた感じがした。しかし最後がなぁ~。決して悪くはない。だけど、途中の良さが目立ちすぎてて、なんだかな・・・っていう感じがした。

でも面白かった。なんか変な言い訳みたいだけど面白かった。
映画化されるんだよな。観てみたい。



11『太陽の子』灰谷健次郎

2008-02-04 23:14:46 | 本 2008
灰谷健次郎『太陽の子』

【内容情報】
ふうちゃんは、神戸生まれの女の子。おとうさんとおかあさんは沖縄出身で、神戸の下町で琉球料理の店「てだのふあ・おきなわ亭」を営んでいる。やさしい常連さんたちに囲まれて明るく育ったふうちゃんだが、六年生になった頃、おとうさんが心の病気で苦しむようになる。おとうさんの病気の原因は何なのか?ふうちゃんは、「沖縄と戦争」にその鍵があることに気づきはじめる…。戦争は本当に終わっているのだろうか。なぜおとうさんの心の中でだけ戦争は続くのか?今、日本人が本当に知らなくてはならないことがここにある。



どこかでこの本のタイトルを見て、ずっと前から<読みたい本リスト>に入っていた(因みに<読みたい本リスト>には現在40冊ある)。どこで見たのかは思い出せない。
そして借りることが出来てようやく手元に届いた。しかし、あらすじを読むと(え?私、こんな本が読みたいリストに入っていたの?)と疑問に思った。あまり面白そうに感じなかったからだ。せっかく借りたのになんという言い草(汗

しかし、読んでいくうちにのめり込んだ。

この本はホントに良かった。なんだろう・・・大切な何かを思い出させて、且つ、大切な何かを教えてくれたような。
何箇所かで泣いた。3~5箇所ほどあったんじゃないだろうか。

これ、ホントいい本だわ。
他の灰谷健次郎作品もこれから読んでみようと思う。