漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 0436

2021-01-08 19:08:45 | 古今和歌集

われはけさ うひにぞみつる はなのいろを あだなるものと いふべかりけり

われは今朝 初にぞ見つる 花の色を あだなるものと いふべかりけり

 

紀貫之

 

 私は今朝、初めてバラの花を見た。その色ははかなく移ろいやすいと言うべきものであった。

 「あだ」を「婀娜(=なまめかしく艶っぽい)」と採るか、「徒(=はかなくうつろいやすい)」と採るかで、二通りの解釈が成り立ちます。初めて見たバラの色から受ける感慨と考えると、前者の方がフィットするようにも思います。
 隠し題は「われはけさ うひにぞみつる」と詠み込まれた「そうび(薔薇)」で、歌の内容もバラを詠んだ歌となっています。

 

 



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