漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 500

2024-08-28 04:37:52 | 貫之集

あしひきの やまだをうゑて いなづまの ともにあきには あはむとぞおもふ

あしひきの 山田を植えて いなづまの ともに秋には あはむとぞ思ふ

 

山田を植えて、秋になったら稲妻の光で実るという稲を、妻とともに見ようと思う。

 

 稲が稲妻の光を受けて実るという俗信があったとのこと。「あしひきの」は「山」にかかる枕詞で、また、「稲妻」の「妻」には作者の「妻」の意が掛かっています。