今日の料理(こだわりがないのがこだわり)

フードリテラシーに沿いつつも、なるべく夢のある料理や飲食をジャンル・国境・時代・時間をボーダレスに越えて書いています。

コンフィから鉄フライパンの「吸着水」と「酸化皮膜」について。

2017年10月17日 | 飲食業
冷蔵庫で固まったコンフィを食べようと思ったが空気を遮断する為の油脂分が固まっていたので、少し放置して液体化するまで待って(時期によってはワリとすぐ戻るんだが)、
※因みに溶かした時、温かい気温だと周りだけ溶けて中心の油脂が固まっている場合があるから、取り出せない時があるので注意が必要だ。

お腹が空いたので、急いでまだ比較的おろしたての鉄フライパンに一応オイルをしいて温め、

解けたコンフィの油脂をきって、フライパンにのせ、
オイルを敷かなければ油をそこまできる作業が1手間省けるか、少しハーブオイルが減るが)

皮目(といっても今回は安い手羽元で挑戦をしたので皮がほぼ無いんだが)を弱火にかけて

ジックリと焼いたら、フライパンに張りついた!!・・・今回のお題はこれ。

とりあえず残った油脂でパンを焼いて

添えてみたらパンにのせて食べると丁度良い塩気。少し野暮ったい外見だが、家庭的な味。

塩は控えても、やっぱり保存食なんだな薄味好きの自分には塩気が少し強く感じるから。

本来はミンスミートを添えようと思ったけれど、蓋が硬くて開かなくてな。

どうしよう。どんな事をしても開かない・・・

<鉄フライパンのこびり付きについて>
で、これからが本題。

鉄フライパンには元々、人間の目には見えない吸着水というものが付着している。

この吸着水食材に含まれる水分80度で合わさると、

くっついてしまうという原因理由。

調べるとこの吸着水を蒸発させるには、

先ず使った後に洗剤ではなく水でよく洗い

よく乾かしておいて。


使う時になったら、事前に250度ぐらいまで温度を上げないと蒸発しないらしい。

だから、

フライパンを温め、80度以上になって200度近くなってきたと見抜いたら(黒い煙は焦げ、温め過ぎ)

油を入れて表面温度を180度~120度に下げてあげる必要(中華では「回し油」と言うらしい)が生まれてくるというのが真相。(なんかガッ○ンみたいだな)
(温める事で酸化皮膜が開くらしい)

※オイルをしかないで、コンフィの油脂分を垂らしたら、肉の水分が出ていてハネることハネること


一瞬間を置いて

食材を投入する。

ジックリ焼いて

途中、中華の様に揺すってもよい。

ひっくり返して温め

完成、付け合せは自分用だし古いリンゴの切れ端でいいか。

余ったオイルはパスタにでも。

よし、こびり付いていない。

又、最初に戻って水で洗って

火にかけておく。

その繰り返しが、同じレベルで美味しいものを作るコツの1つ。
昔、店の時は、洗ったら休み無く即作っていたから、気付かない部分もあった。
(というか、気にしている余裕も無く身体で覚えていった)

科学(化学)的にコーティングされている物ばかり使っていると基本的な事に気付かなくなってくることは勿論、
なんとなくは普段、日常の中の経験的に解っている事でも、こうやって認識をしないと、
何処かで自然にズレが生じてきて、それが大事故に繋がる事もあるし、どんな業種・職種にも通じる事だけれど1回でも信用を失ったら来て頂けないのよ、次は無い、その積み重ね。
(勿論、1回のミスで自殺したり殺してまで味やレベルを深追し過ぎるのも危険だと人間だから思うけれどね、予想出来るピンチやアクシデントは気を付けるので、本物のピンチではないのかもしれないし、加減と塩梅かなって)
知っておいて損もなかろう。

・油を入れても下がるのでそこも注意
・焼き餃子が何故お湯を入れるか?というと鉄板の温度を下げない為
・冷蔵庫から出したばかりの食材はくっつき易い・・・とはいってもコンフィなんかどうするんだ?、業務で急いでいる時は1度軽くレンチンしてから皮をパリっと焼くのかな?
でないと、フライパンを洗う人が大変そう。

↓この皮の雰囲気、クラシックなローストポークであるイギリスの豚足で作ったローストポークに似ている。

これに向かう事が、この雰囲気をキープし続ける事が、ポイントの1つなのだね。





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