今日の料理(こだわりがないのがこだわり)

フードリテラシーに沿いつつも、なるべく夢のある料理や飲食をジャンル・国境・時代・時間をボーダレスに越えて書いています。

男って

2010年01月27日 | 飲食業
少し前、飲食時代の人間に「店で働かないか?」と誘われた。
(この6年間で6回目だ。)
自分は(そら、又来た来た)と思って笑って呑んでいるだけ。
「いいかげん、いつになったら俺とやんだよ~っ!!」
「バッカ。大好きな奴を『社長!!』なんて呼べるか」笑

そこは、少しこの業界をかじった人がカウンターから中を覗けば、とても美味しい話であっても、絶対に手を出してはいけないことを解っていた。
(勿論出来る人は身体がもっているから、やりたい人は別にやればいい。)
もしもの時その店や彼との縁はこじれるし。

それでも彼は「リップサービス」もあったのかもしれないけれど「俺は、eosみたいにスイッチが入った時のアノ集中力やパワーは、俺には出来ないもん、もうこの辺りで有名だぜ、eosを知らない人居ないもん」ただ単に料理をすると鬼になってしまうだけなのに、でも俺は彼のこの言葉だけで充分だった。この7年間、職業は違えどこの男を目指してきて、この男に死んでも負けたく無くて、この男に誉められて認められたのは嬉しかったなあ。

「ヤッパリ雇わなくてよかった」なんて1秒でも絶対に思われたくない。

絶対に負けたくない。
知り合いの同業の近くで働くのは、常に見られているから結構リスキーで凄いプレッシャーなのです。

彼と徹夜で呑み明かした朝方、一緒にラーメンを食べている時、自分がお客様達に一切一言も何も言わず店を出た話になった 「お店に気を使ったんだね」、彼は自分に気を使ってくれた。

自分は嬉しかったな。
なんだか最後まで別れ難くて、アイツんちの前まで行って、
「うちでTVゲームしてかない?」って言われて、結構その手で何人も従業員に入っているから、
「いや、やめととくよ。」と言って別れた。
ちょっと寂しそうな目したけれど(誘うなよ、俺も胸が痛む)、自分はこの男と別の道を行くんだ。