「誰も知らない」を知ってしまった

2005-03-08 23:01:20 | Weblog
お友達のまりちゃんと待ち合わせて渋谷シネ・アミューズに映画「誰も知らない」を観にゆく。

カンヌで主演男優賞をとった柳楽優弥くんが話題になった映画。何を今さら、なんだけど、観そびれていたのとシネ・アミューズで1000円でやっているというので。

いやはや、いい映画だとは思うのですが、いかんせん事実が重すぎて。痛すぎました。
後半ほとんど涙で画面がにじんでました。
とにかく子供たちがみんなよくて。もうあれは演技の域を越えていますね。柳楽くんも本当にすごい。あの目は天然記念物にでも指定するべき。次の象使いの映画も楽しみですわ。
身長がこれ以上伸びませんように。体重もこれ以上増えませんように(と、心の中で呪をかけておく)。

家に帰ってちょっと下敷きになっているという「巣鴨子供置き去り事件」について調べてみたんですが、1988年の事件なんですね。当時長男は15歳だったらしいから、まりちゃん、あなたとほぼ同年代ですよ。知れば知るほど陰惨な事件で、ああなる前に何かしら救いの手立てはなかったのかと、悲しくなってしまった。無知な母親ひとりが悪かったんではない。彼女をそんなふうに追い込んでしまった「社会」の問題もあると思う。戸籍制度というのがいかに男性主体かということも思い知らされますね。
最近児童虐待のニュースが多いけれど、子供ができてしまったときに男は逃げられても女は逃げることができないという圧倒的な肉体的な問題を、もっと真剣に考えるべきではないのかなあ。
昔、未婚の母になった女友達が「女は妊娠するとお腹が大きくなって傍目でもわかるようになるけれど男には何の特徴も出ないのはおかしい。おでこにでも「妊娠させました」マークとか出ればいいのに」というようなことを言ってたことがあるけれど、本当にそうだよね。そうすれば「俺の子じゃない」って逃げるわけにはいかなくなる。ま、いろいろ余計な争議も起きそうですが(笑)。

と、「誰も知らない」に関して見過ごされがちな父親の問題について思いをはせてみたり。


映画のあと「土風炉」で秘密会議。妄想話に花が咲く。
妄想を現実に変えていく力を持っている友達を見ているのは頼もしい。
わたしも負けないでがんばらなくちゃ。


えりりん、お誕生日おめでとう。
あなたのためにマツケンは東京ドームでサンバを踊ったらしいよ(笑)。
ビバ! サンバの日。