暇人おじさんのにゃんにゃんブログ

飲水思源、水を飲みて源を思う、今日も本物を求めて一万歩

真鴨のテリーヌ

2021-02-17 13:45:40 | 洋風料理
ジビエ料理第3弾は、真鴨のテリーヌ。

真鴨は当地では売られているのを見たことがありませんので、インターネットで取り寄せました。
雄雌1羽ずつ。
これは鉄砲で撃ったものでなく、網で獲ったもののようです。
事前に米で餌付けしておいた天然物を網で獲るようですね。
これとは別に、鴨が飛び立った時タモを放り投げて捕えるやり方もあるようで、以前金沢近江市場でこの方法で捕えたものを扱っている店を見つけ、送ってもらったことがあります。
羽毛は自分で掃除したことがないので、毛抜きで送ってもらいました。

  

まずこれを解体するところから。

鴨は食べているものによって味が変わると言われますが、喉を切った時の食道や砂肝からそれが出てきますので、プロはその内容で肉の良し悪しを見極めているようですね。
今回砂肝に詰まっていたのは、こんな感じ。
何が入っているのかイマイチよく分りませんでした。米ではないような感じでした。
私の散歩道にある池にも鴨が群れ泳いでいるのですが、岸辺にいるときまき散らした糞が緑色ですので、普通は藻を食べているのかなと思ったりしています。



解体し終わったのはこんな感じ。

 

ガラは2羽分とも出汁取り用に、内臓は2羽分ともテリーヌに、



皮は、1羽分はテリーヌをくるむのに使うので破らないように丸ごとくるっとむき取り、もう1羽分はテリーヌとは別に後日胸肉を調理するとき皮つきで使うかもしれないので肉に付けて切り取りました。



肉は雌の方は全てテリーヌに(写真左)、雄の方は胸肉はステーキ用に、もも肉と手羽はコンフィ用に取り分けました(写真右)。

  

テリーヌ用の肉と内臓は中国の粉酒を振りかけ混ぜ込み、一晩冷蔵庫で寝かしておきます。
粉酒はアルコール分50度ありますので、殺菌と香りづけを兼ねたものです。
ガラは香味野菜ともども白ワインに浸け、これも一晩冷蔵庫でマリネしておきます。

翌日、テリーヌ用の肉と内臓は細かく切り刻みます。

 

テリーヌには猪肉を混ぜますので、このロース肉も一緒に切り刻みました。



ガラは出汁に。
マリネ液から取出し香味野菜ともどもオーブンで焦げ目が出来る迄焼き、マリネに使った白ワインで煮込みました。

 


次はテリーヌ型に詰め込みです。
まず型内部全体にピタッと鴨皮を敷き、内臓と肉のみじん切りに先の出汁を煮詰めたものを併せてミンチ状に練り込んだもの、猪ロース肉の背脂、鴨胸肉塊、最初に入れたのと同じ内臓と肉のミンチ、最後に猪ロース肉の背脂、以上を順に詰めました。
本来はフォアグラを入れ込むようですが、手近になかったので今回はパスしました。
これをトントンと下に打ち付けて空気抜きをし、さらに一旦これを型から外し、ひっくり返して入れ直し、再度トントンと。
詰めあがりはこんな感じ。
これを一晩冷蔵庫で休ませます。



翌日これを蒸し焼きに。
直接熱が伝わらないように一回り大き目の型に入れ2重にし、お湯を張った無水鍋に入れて蒸し焼きに。
温度は60℃を超えないように極く弱火でじっくり熱を入れます。
1時間くらいして温度計を刺して測ったらまだ55℃ほどでしたので、さらに1時間半ほど熱を入れました。
最後熱を測ったら80℃になってしまっていました。



蒸し上がりは、こんな感じ。
粗熱が取れたらラップしビニール袋にくるんで冷蔵庫に入れ、2週間ほど熟成させておきます。

 

2週間後はこんな感じ。

  

中は、こんな感じ。
別途作った真鴨もも肉と手羽のコンフィと、猪バラ肉、自家製ソーセージ、既成品の羊肉ソーセージを併せて作ったカスレと一緒にいただきました。
こちらは別途ページで紹介します。

 

最後温度が80℃になってしまったからか、この分しっとり感が薄れ若干ですがぱらついた感じが出ていました。
それと肉部分は赤身ばかりで脂気がありませんので余計ぱらつき感が出たのかも。
脂を補う意味で猪背脂を敷いたのですが、思ったほど脂が中に浸み込まなかったようなので、
ミンチの中に猪バラ肉も加えると良かったかもしれません。

内臓、鴨肉、猪肉のミンチ部分は臭みはほとんどありませんでしたが、何故か塊で入れた胸肉部分に少し臭みが出ていました。
全体的に、もう少ししっとり感が出ていたら内臓の旨味も冴え、最高だったと思います。





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