暇人おじさんのにゃんにゃんブログ

飲水思源、水を飲みて源を思う、今日も本物を求めて一万歩

柿酢が出来上がりました

2020-01-26 23:41:44 | 発酵食品
昨年10月から仕込んでおいた柿酢が出来上がりました。

2年ほど前にも一度作ったのですが、大変おいしかったのですぐ無くなってしまい、今回は多めに仕込みました。
仕込み始めはこんな感じ。
梅酒仕込み用ガラス瓶に上から圧しながらぎゅうぎゅうと押し込みます。
一瓶で柿30個ほど使いました。



日々水分が溶け出しこんな風に変わっていきます。

   


やがて自然発酵が始まり、ブクブク発酵泡が出てきます。
この頃になると瓶一杯水分で満たされています。

  

上記アルコール発酵が進むと、このアルコールを餌にやがて酢酸発酵が始まり、表面に酢酸菌膜が張り始めます。
この頃になるとかなりつんとした酢臭が鼻を刺激します。

   

このまま放っておくと白い膜で覆われますが、これは一般にコンニャクと言われている産膜酵母膜のようです。
すくって捨てるか、無害ですのでかき混ぜてもいいのですが、混ぜると味を損なうようですので、敢えてこのまま放っておきました。

  

表面は真っ白ですが、下の方はこんな感じ。

  


仕込んで5か月ほどになりましたので、ここで最後の工程、仕込み液を濾しとります。
濾す前に表面のコンニャクを取り除くと、こんな感じです。
コンニャクにも似ていますが、固めの寒天の風情です。



コンニャクを取り除き後、こんな感じで濾しました。
洗濯用の袋に入れ重しを乗せ、2日ほど自然に滴り落ちるのにまかせました。

 

濾し終わった液を瓶詰めにして完成です。
今は絞ったばかりですので滓でオレンジジュースのような色をしていますが、これをこのまま放置しておくと滓が沈み込み、やがて澄んだ白色に変わります。
今は絞りたてでフレッシュで果実っぽい酸味もあり、ワインビネガーに近い感じですので、オリーブオイルと混ぜてドレッシングに使うと美味しいです。
やがてまろやかな酢に変身するはずです。
















栃餅作り

2020-01-08 18:49:17 | スウィーツ
久し振りの投稿ですが、栃餅を作りました。

昨年10月位から近所の公園の栃の木の実が落ち始め、毎日拾い集めていたら300個ほど溜まりました。
これを1か月ほど乾燥させ、さらに木灰汁であく抜きをし、栃餅作りの開始です。
実を拾ってから食べられるようになるまで2ケ月ほどかかる気の長い話ではあります。

落ちている栃の実は、こんな感じ。
都会では栃の実を食べようと思う人は誰もいないのでしょう、通りかかる人はいますが拾っていく人は一人としていませんでした。



これを拾い集めると、こんな感じ。

  

表皮を外すと栗そっくりな実が出てきます。
これを2日ほど水に浸して虫抜きをした後、からからになるまで天日干しします。1か月ほどかかります。
こうしておくとこのままでいつまでも保存できるようです。

 

さて、次はあく抜きです。
あく抜きはこのままではできませんので、固い表の皮をはがしてから使います。
とは言え乾燥した表皮はこのままでは固くてはがれませんので、まず1週間ほど水に浸けふやします。
これを梅割り機で殻を割ると比較的簡単に皮は外れます。

   


さて次は本格的なあく抜きです。
この実はあくが強いので一般的なあく抜きでよく使う重曹ではなく、アルカリ度の強い木灰汁を使います。
あく抜きはこんな感じ。

     

1週間ほど漬け込み、ほぼあくが抜けたところで取出し、さらに1日ほど水に浸けてあく抜きの完成です。
食べてみて舌が少しピリピリするくらいが一番良いようです。
あくは抜きすぎると風味がなくなり美味しくないです。
栃餅作りで一番肝要なのはこのあく抜き具合でしょうか。
次の写真はあく抜き完成後のものです。



これでやっと餅作りの開始です。
まず一晩水に浸けておいた糯米の水を切り餅つき機に入れ、この上に栃の実を乗せます。
そしてこのまま餅米と一緒に蒸します。



蒸し上がって、餅つきです。

 

搗き上がりは、こんな感じ。
かなり柔らかいです。



これを30gほどにちぎり、事前にこれも30gほどに丸めておいた小豆餡にくるみます。

 

出来上がりは、こんな感じ。
お餅で餡をくるむのは初めてやりましたが、餅は搗きあがったときはかなり柔らかいですが、結構早く固くなってき、うまくくるむのはなかなか難しいです。
餅米1㎏に対し栃の実280gを入れ、饅頭45個出来上がりました。
餡の小豆は450g使い、少し残りました。

  

作った当日はこのまま食べればいいですが、翌日には固くなり始めていますので、オーブントースターで焼いて食べました。
焼くとこんな感じです。



すごく美味しいです。
土の香りと言ったらいいでしょうか、口に含むと何か懐かしい自然そのままの豊かな香りがふわっと漂ってきます。
口の中はそんな幸福感に溢れかえっています。

好きな人に差し上げ、残りは冷凍し毎日1個づつ焼いて食べています。