暇人おじさんのにゃんにゃんブログ

飲水思源、水を飲みて源を思う、今日も本物を求めて一万歩

栗粉餅を作りました

2020-10-16 15:06:46 | スウィーツ
栗の旬もぼちぼち終わりに近づいてきたのでしょうか、スーパーでは少ししか見られなくなってきました。
前回は栗入りガトーバスクをアップしましたが、
今回は、栗粉餅を作りました。

私にとって栗粉餅と言えばいまだに、かつて岐阜市内にあった市川屋(俗称猫餅屋)のものしか考えられないですね。
親父さんが店先で裏漉器に向かって一生懸命栗を裏漉ししていたのを思い出します。
それを搗きたての餅に振りかけただけのものでしたが、抜群に美味しかったです。
東京に住んでいた頃は、季節になると家族のものがわざわざ岐阜まで買いに行き、新幹線に乗って持ってきてくれたものでした。
今回は、それを思い出しつつ作ってみました。

栗を40分ほど蒸し、半分に切って中身を取出し、裏ごししたものを餅に振りかけるだけです。
蒸した直後のものは水気が一切なくほくほくで、これだけで十分栗の美味しさが味わえます。

 

 

裏漉し後はこんな感じ。べたつきは一切なくさらさらしています。
お店で売っているものは、これに砂糖を加えたりしているところが大多数ですが、
栗の純粋な風味を味わいたいので、砂糖等は一切加えませんでした。



これを、本来は搗きたての餅に振りかけるのが常道ですが、
今回は、以前作って冷凍庫に保存してあった2種類の餅を使いました。
一つは、春に作ってあったヨモギ餅に。
ヨモギが出始めた頃摘んできたもので作ってあったものです。
電子レンジでチンして柔らかくし、その上に栗粉を振りかけただけです。

 

 

二つ目は、栃の実入り小豆餡と餅粉を絡めて作った栃餅を笹の葉にくるんで作った笹餅を使いました。
この夏に作って冷凍しておいたものです。
栃の実は今が旬のものですが、採集してからあく抜きをして食べられるようになるまで2か月ほどかかりますので、今秋産のものはまだ食べられるところまで行っていません。
従って昨秋採集したものを使ってこの夏に作り、冷凍しておいたものを使いました。
その時の作り方はこんな感じ。
最初に小豆粒あんと上新粉を練り混ぜ、最後に栃の実をあまりつぶさないように混ぜ合わせ、容器に移して1時間ほど蒸します。



これを笹の葉にくるみ、少しだけ蒸して出来上がりです。
通常の栃餅に比べ、栃の実が塊のまま残っていますので栃の実の風味がしっかり味わえます。

   

 

今回、冷凍保存してあったこれを電子レンジでチンして柔らかくし、笹の葉を外して栗粉をまぶしました。
飾りに栗と栃の実も添えてみました。

 

出来上がった2種類を並べるとこんな感じ。



ヨモギ餅の方は、春の風味と秋の風味の合体ではありますが、何の不自然さもありません。
砂糖を加えてないので自然のままの旨味が直にひしひしと伝わってきます。
季節の違いをどうのこうの言うに及ばない、自然の旨味の懐の深さに感じ入る一品とはなりました。

一方栃餅の方は、ともに今が旬のもの。
こちらは小豆餡の仄かな甘みが、栃の実の苦み渋みと栗の穏やかで優しい風味を調和させ、食べたことのない絶妙な風味を醸し出しています。
写真のように栃の実と栗は見たところ似た風情であり、これが違和感なく風味を統合させているのでしょうか。
栗粉とヨモギ餅そして栃餅、ともに絶対に市販のものでは味わえない優しい自然の風味に溢れた一品とはなりました。









栗入りガトーバスクを作りました

2020-10-07 14:04:08 | スウィーツ
毎年今頃、店頭に栗を見かけるようになると、ガトーバスクだという気分にさせられ、今年も早速栗入りガトーバスクを作りました。

栗入りですのでまず栗の砂糖煮を作ることから。
くりくり坊主で皮をむき、こんな感じで煮〆めます。
2回に分けて砂糖を加え、写真左は1日目のもの、右は2日後完成されたものです。

 

次は生地のパート・シュクレ作り、これも練っては休ませてと言う感じで2日がかりです。
完成後、型に入れ込んだのがこれ。
生地の型底に敷くクレーム・フランジパーヌ(写真右)も事前に作っておきます。

 

型に敷き詰めた生地の上にまずクレーム・フランジパーヌを拡げ、その上に栗を敷き詰めます。



さらにその上にクレーム・フランジパーヌを被せ



蓋をし、上に溶き卵を塗り、フォークで模様をつけて下準備完了です。



これをオーブンに入れて150℃で70分、160℃で10分、180℃で10分、計90分焼きました。
焼き上がりは、こちら。



粗熱を取り、型から外したのがこちら。
しっかり焼けてなかなか良い焼け具合いです。

  

切ったのはこんな感じ。
生地の練り具合、焼き具合が良かったのでしょう、口に入れた時の生地の崩れ具合と香りが素晴らしく、美味しいものを食べているっという幸福感に満たされます。
私はバスク地方には行ったことがないので本物がどんなものか知りませんが、かなり本物に近いのではと思われる出来具合です。