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海外ドラマや映画の感想いろいろ書いてます。

Sherlock:The Abominable Bride その2

2016-01-08 23:26:19 | The Abominable Bride
ネタバレを含むストーリーの詳細ですのでご注意ください。



依頼人だと思っていた女性はメアリーでした。
JW「メアリー!」
MM「ジョン。」
JW「なぜ君は依頼人のふりをしてるんだ?」
MM「夫に会う方法が他に思いつかなかったからよ。夫にね。」

バイオリンを演奏する横で言いあうふたり。
JW「国際的陰謀の事件だったんだ。」
MM「田舎の大地主が殺されたんでしょ。」
JW「それにしたって、事態は急を要してたんだよ。」
MM「行くのは別にいいのよ、ダーリン、あなたに置いていかれるのが嫌なの。」
JW「だけど君に何ができるって言うんだ。」
MM「じゃあ、あなたは何をしているの?メモをとりながら歩き回る以外に。驚いた顔をする事?」
SH「いい加減にしてくれ!」

SH「舞台が整い幕があがる。始めなければ。」
MM「何を?」
SH「事件を解決させるためにまずは別のものを解決しなければならないこともある。」
JW「新しい事件か?」
SH「かなり古いものだ。僕は深く入り込まなければならない。」
JW「深く?どこに?」
SH「僕自身に。」

と、突然「レストレード!ドアのそばでうろつかないで入ってきたらどうだ。」と声を張り上げます。
ドアを開けながら「なんでわかった?」とレストレード。
SH「その足取りは間違えようがない。ジョーンズよりは軽いがグレグソンよりは重い。」
GL「立ち寄っただけなんだ・・・ハドソンさんは口をきかないし。」
SH「彼女が風刺文芸の批評にまで手を広げないか心配だ。
今の時代の女主人の悲惨な傾向だ。非番の君が何の用だ?」
GL「非番だとなんでわかるんだ。」

SH「君がここに来てから、君の関心の40%以上はデカンターに向かっている。
ワトソン、警部に彼が欲しているものを差し上げろ。」
ワトソンはデカンタからお酒をつぎながら「で、レストレード、用件は何だ?」と聞きます。

GL「顔を出そうと思っただけなんだ、仕事じゃない。」
JW「表敬訪問かよ。」
GL「そんなところだ。クリスマスのお祝いを言おうと思って。」
(※これは青い紅玉からの引用なんでしょうね。実際はワトソンのセリフですけど。)

レストレードが「メリークリスマス」とグラスを上げるとホームズたちも応えます。
「Merry Christmas」


SH「やれやれ。それで、警部は何か奇妙な事があってここを訪れたが説明にも困っているのでは?」
GL「誰から聞いた?」
SH「君だよ。言葉にはなっていないがいろいろ伝わってるぞ。」
JW「おいおい、ホームズ、それは誤診だよ。」
SH「それなら訂正を、ドクター。」


JW「彼は酒が欲しいのではなく、必要なんだ。彼は困っているのではなく、恐れているんだ。」
SH「僕のボズウェルは学んでいるな。あっという間に成長する。
(※ボズウェルは有名な伝記作家でボヘミアの醜聞に「僕のボズウェルがいないと困る、というセリフがあります。)
ワトソン、スコットランドヤードにもう一度勇気を与えてやってくれ。警部、座りたまえ。」
ワトソンはレストレードのためにもう一杯お酒をつぎます。

「恐れているわけではないんだ。」とレストレードが座ります。
SH「恐怖は危険に直面すれば常識だ、恥じる事は何もない。」
GL「Thank you.」
SH「では最初から話せ。」
と、ホームズがパイプに火をつけた瞬間、ウェディングドレスを着た女性が、
逃げ惑う市民に向かい、両手の拳銃を撃ちます。
「You!」
「You?」


「ちょっといいか。」とホームズが手を挙げた瞬間、その場面がストップします。
ホームズたちが部屋からその様子を見ている、という場になっています。

SH「これはいつだ?」
GL「昨日の朝だよ。」
SH「花嫁の顔はどのように述べられていた?」
GL「顔は死のように白く、口は血のように赤かったと。」

SH「事実か?それとも詩か?」
GL「彼らのほとんどが同じことを言ってるよ。」
SH「ばかばっかりだな。それで事実なのかそれとも詩なのか?」
GL「私も見たんだ。そのあとに。」
SH「あととは?」

花嫁は「You? Or me?」と言うと自ら拳銃を口にくわえ、自殺します。

SH「ああ、レストラード、本当に君は女性が人前で自分の頭を吹き飛ばしたから犯人を割り出すのに助けが必要だと?
スコットランドヤードは最低の水準に達したような気がするよ。」
GL「私がここにきた理由はそれではないんだ。」
SH「そうだろうな。」
JW「花嫁の名前は?」
GL「エメリア・リコレッティ。昨日は彼女の結婚記念日だったんだ。
もちろん、警察が呼ばれ、死体はモルグに運ばれた。」
SH「一般的な手順だ。なぜ君は推定できることを我々に話す?」
GL「その後に起こったことが理由だ。」


場面は夜のライムハウス地区チャイナタウンに変わります。
※このあたりは当時東インド会社の船員として英国にきた中国移民たちがチャイナタウンを作ったそうです。
詳細はこちらにありました。
チャイナタウン探偵団

歩いている男性をレストレードが説明します。
GL「数時間後のライムハウス。トーマス・リコレッティはエメリアの夫だ。」
SH「彼女の遺体を確認するためにモルグへ行く途中だったのだろう?」
GL「結果的に、その手間は省かれてしまったが。」

1台の馬車がトーマスに近づきます。
女性が歌を口ずさみながら馬車から降りてきます。
♪Do not forget me.....

ウェディングドレスを着た女性は顔をベールで覆い、トーマスに向かってライフルを構えます。
ゆっくりと近づく女性に「誰だ?なぜこんな事を?誰なのか言え!」とトーマス。
「この歌に聞き覚えがあるでしょう?結婚式で私が唄った歌よ。」と、女性がベールを取ります。
「エメリア?君は死んだんだ、ここにいるはずがない。」
「私は美しくないの?トーマス。あなたと結婚した日は美しかった?」
エメリアの後ろから警察官がやってきます。
「これは一体何なんだ?」と警察官に「夫のハンサムな友人ね。何だと思う?」と、
エメリアは「It's a shotgun wedding.」と言うとトーマスを撃ち殺します。

※「It's a shotgun wedding.」はできちゃった婚とか強制結婚だそうです。

倒れるトーマスを見ながら「死がふたりを分かつまで。この場合は2度だが。」とホームズ。

女性は霧の中に消えていき、警察官がホイッスルを鳴らします。

「異様だ。」とワトソンが、
「あり得ないわ。」とメアリーが言いますが、ホームズは椅子から立ち上がり、
「素晴らしい。街頭劇の自殺、死体による殺人。レストレード、君は我々を甘やかしすぎだよ。」と言います。
そして「ワトソン、君の帽子とコートを。」と、自分も身支度をします。
JW「どこに行くんだ?」

SH「モルグの話ができなかった。急ごう、時間が無い。」
MM「で、私はここに座ってるだけ?」
JW「そんなことはないよ、メアリー。私たちはきっとあとで腹が減る。
ホームズ、おい、ツイードのスーツでモルグに行くのか?」
SH「背に腹は代えられないよ、ワトソン。」

ふたりが部屋から出て行くとメアリーが「私はキャンペーンの一員なのよね。」と言います。
GL「キャンペーン?」
MM「女性参政権よ。」
GL「で、君は賛成派?それとも反対派?」
MM「出て行って。」

誰もいなくなった部屋でため息をつくメアリーのところにハドソンさんがやってきます。

MrsH「あら、みんなまた出て行っちゃったのね?
私にはわからないけど、あの紳士たちは何という人生を送っているのかしら。」
MM「そう。あの紳士たちね。」
MrsH「あら、気にすることはないのよ。
いけない、忘れるところだったわ。あなたにこれがきてるの。」
メアリーはハドソンさんから封筒を受け取ります。
カードには「M」の文字と、裏にはImmediately(至急)の文字。
それを見たメアリーは急に笑顔になります。

MM「ハドソンさん、夫に遅くなると伝えて。ちょっと急用ができたから。」
MrsH「大丈夫なの?」
MM「えーと、その、友人が困ってるの。」
MrsH「あらまあ。どんな友人?」
MM「イングランドよ。」
メアリーはそそくさと部屋をあとにし、残ったハドソンさんが
「それじゃ曖昧すぎるわよ。」と、こぼします。


続きます。