明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



完成した伊集院静氏を持っていく。結局左手にボール持たせず。編集者を通してご本人に出品の許可を貰っておいて出さないでは話にならない。  未だ作業が残っていて落ち着かないが、個展というものは今までのこと、今後のことなど客観的になれる良い機会である。今日のテーマはある人にいわれたこと。私の作品は粘土の質感丸出しにかかわらず、拡大すると、かえってリアルに見えるが、細部まで詳細に作られたフィギュアを拡大しても人形にしか見えない、という。考えてみた。判ったら、知ってて初めからそうしているのだ、という顔をする。 5月6日の朗読ライブは、先日1部の江戸川乱歩作品でピアノを弾いていただく嶋津健一さんがみえて、二回目のリハーサルをすると聞いて楽しみである。2部の泉鏡花作『貝の穴に河童の居る事』 のリハーサル音源が、まさかの“カセットテープ”で届いた。女流義太夫のお二人だが、朗読の竹本越孝さんの河童、姫神、翁(柳田國男)、人間の使い分けが見事。女性の中年男は、中年、老年男専門の人形作家である私には、漫画から宝塚からすべて気に入らないが、姫神の後見人たる柳田が雰囲気満点。トトさんカカさん調の悲劇的内容の義太夫の手法で、珍しくユーモラスな鏡花作品がどうなるだろう、と思っていたが、人間どもに仕返しを、と必死に訴える河童の三郎。越孝さんの三郎はその必死さに笑ってしまう。1部の乱歩作品で『人間椅子』の女流作家役をお願いした鶴澤寛也さんは、鏡花作品なら琵琶か義太夫三味線だろうと思ったとおりの演奏で、時折、打楽器のようなトリッキーなバチさばきが効果音的に使われている。面白い試みになることは間違いないであろう。

 『特別展 深川の人形作家 石塚公昭の世界』

フェイスブック『石塚公昭の世界』

 『朗読、音楽、スライドで味わう 乱歩と鏡花』予約受付中

特別展『百年目に出会う 夏目漱石展』神奈川近代文学館 漱石像出品

『タウン誌深川』“常連席にて日が暮れる”第4回



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