半僧半俗3メートルはあろうかという半僧坊である。中国は元王朝時代、七年の修行の末に帰国する無門元選禅師(後醍醐天皇十一番目皇子)だったが、元王朝も末期、脱出に近いものだったようだが。東シナ海は雷鳴轟く悪天候に見舞われる。禅師が観音経を唱えていると半僧坊が現れ、船を導き無事帰国することができた。そして禅師が開山となった浜松の大本山方広寺の守り神となった。火災が起きて伽藍が焼けても半僧坊のお堂は焼けず、全国的に火伏せの神として有名になる。明治時代、建長寺に分霊され、最深部の絶景の場所に天狗の像に見守られ祀られている。 予定しているのは帆柱の先端にすっくと立ち霊力を発する半僧坊である。まさに私が手がけなければ誰がやる、というシーンであろう。