明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



少々やらなければならないことがあり、朝目が覚めて、すぐに手にしないように寒山と拾得の首をタンスの上に置いて寝る。目を覚ますとまず手を伸ばし、制作中の何かを手にしてしまうと、もう一日はそれで決まってしまう。目が覚め、寝ぼけながら手にしなければ、他のことが出来る、はずであったが、結局、我慢できずに寒山と拾得の首を手にしてしまった。 最初寒山と拾得は、兄弟でも何でもないので、違う顔であったが、多くの作品のように、同じような顔がケラケラ寄り添っていた方が面白いと思い、二人似たような張り付いた笑顔に変えた。 映画『シャイニング』に双子の姉妹が出てくるが、テレビの解説、水野晴郎だったかが、アメリカ人は、ダイアン・アーバスの双子の姉妹の写真が思い出されて、あのシーンは恐く感じる、みたいなことをいっていたのを思い出す。 似た顔にして良かった。朝タンスの上の寒山拾得を手にしたからだ。おかげでその分、やれなかったことがある訳だけれども。



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