明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



午後野暮用の後、門前仲町で先日撮影した画像データを渡し、早い時間から飲む。その後永代通りの朝日屋書店の前を通ると、未だに『石塚公昭の世界』のポスターを貼ってくれている。お願いに行って以来なので、お礼をいおうと入ると、『季刊雑誌歌舞伎 別冊宗家市川團十郎』『三遊亭圓朝』永井啓夫著(青蛙房刊)が目に入り購入。 圓朝といえば、鏑木清方が湯のみを手にして座る姿を描いている。樋口一葉も描いているが、両方ともただそのままリアルではなく、清方の表現、解釈が加わっている。おそらく清方は一葉に会ったことはないだろう。となると残された写真を元に描いているはずだが、写真とは顔の角度を変えている。リアルに描こうとすれば、特に向きは写真と同じになるのが普通であろう。私の場合は、一度立体にしてしまえばどこからでも撮れるので、あえて残された写真と向きを変えることが多いが、清方はおそらく、様々な角度の一葉を想像で描きまくった上で本番に臨んだのではないか。圓朝とは面識があるはずだが、これとて写真と見比べてみると、ただそのままではなく、清方の解釈が加わっている。私も単に模型になることだけは避けたいと心がけている。

石塚公昭HP

『タウン誌深川』“常連席にて日が暮れる”第5回



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


« 一日 私からのアド... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。