『虎渓三遊笑図』誰の作品かは忘れたが、額に手をやり「てへっ」という表情の作品があり、人間のすることはあまり変わらないものだ、と可笑しかった。 改めて思うに、室町時代を中心に、道釈人物画の世界は、荒唐無稽、漂うユーモア、描き継がれ、こなれまくったモチーフ、中年、老年男専門に制作してきて40年。あらゆる点で私向きのモチーフである。問題といえば本家中国でも忘れられ気味の時代遅れにも程がある、というところだが、三島由紀夫が死んでいる様子で2回個展をやった私がそんなことを気にしていたらむしろヘンだろう。 写真を始めだ時からプリントをお願いしている田村写真の田村氏より手漉き和紙にプリントした様子が届いた。第一弾。対として二点並べる『蝦蟇仙人』と『鉄拐仙人』昔の浮世絵などにあるように、2点地続きの作品を2点に分けた設定。鉄拐の昨日撮影した盆栽の松の木が効いた。2年前個展が決まった時点の私に間もなく蝦蟇仙人を作ることになるぞ、といってもふざけたこというな、というだろう。
Don't Think, Feel! 寒山拾得展
人形作家・写真家 石塚公昭 作家活動40周年記念
10月13日(木)〜11月6日(日)
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