ん?バンクーバーで不倫?
いいえ、不眠ですねん。
不眠
楽しそうな笑い声
目に浮かぶ風景
わたしはおふとんにはいって
目をつぶって眠らなければ。
でも、目をつぶると
体がぐるぐるぐるまわる
おおきくてやわらかそうなものが
わたしに近づいてくる
眠れない
怖い
暗くて絵本が読めないから
電気をつける
ねむれないから
わたしは好きな本を読む
そしておこられる
電気を消されてしまう
早く寝ろと怒られる
そしてまた聞こえる楽しそうな笑い声
わたしはひとり
暗闇のなかで眠れない
by レンゲ
『きのうの自分』より
レンゲさんは、どうして一人で眠れないんですか?
だから、あたしは上のように怖い思いをするんですねん。
でも、これはレンゲさんが小さい頃の思い出でしょう?
違いますねん。
今でも、上の詩の中の“おおきくてやわらかそうなもの”がレンゲさんを襲うのですか?
そうですねん。
まさか?
ホントなんです。だから夕べも、どうしても怖くなって眠れなくてデンマンさんのお部屋に行ったんですねん。
僕がウトウトと眠りにつく頃になると、決まってレンゲさんがやって来る。いつだって、その頃に僕を起こすんですよね?
だって、ちょうどその頃になると、あたしは、その“おおきくてやわらかそうなもの”に襲われそうになるんですねん。
レンゲさん。。。、あなたは30才になろうとする熟女なんですよ。
。。。それは。。。それは。。。、も~~。。。年の事は言わないでくださいなァ。んも~~
でもね、。。。いつまでもレンゲさんと一緒に寝る訳にはゆきませんよ。
どうしてですの?
どうしてですのって。。。僕は星の王子様ではないんですよ。
分かってますわ。
でも、レンゲさんは卑弥子さんのように星の王子様に甘えているんですよ。
やっぱりこの上の画像の女性は卑弥子さんなのですね?
イヤぁ~、誰だっていいでしょう。。。そんなことより、レンゲさん、マジになって僕の話を真剣に聞いてくれませんか?
だから、あたしはマジですわ。こうして真剣にデンマンさんのお話を聞いていますわ。
だったら、“おおきくてやわらかそうなもの”なんて言わないでくださいよ。そう言う、訳の分からない事を言って、レンゲさんは8才の女の子になりきって僕に甘えているんですよ。こんな話をしたって、これを読んでいる人は馬鹿馬鹿しくなって、読む気にもなれないと思いますよ。
あたし、読んでくれると思いますわ。
読みませんよ。レンゲさんの話を聞いている僕だって馬鹿馬鹿しくなるんだから。。。ふんとにも~~。。。僕は、本当に心配しているんですよ。こんな事ばかり書いていたら、もう読者が僕のブログを読みに来なくなってしまうのじゃないかとねぇ~。
つまり、。。。つまり。。。デンマンさんは、あたしの事よりもこのブログの事の方が大切なんですのね?
違いますよゥ。。。違いますよォ~。。。そうでは、ありませんよォ~。僕は、心の底からレンゲさんに幸せになって欲しいと思っているんですよ。あなたは幸せになれる素質を持っているし、あなたの性格にも人に好かれるようなイイ所があるんですよ。でも、何故か、恋愛に失敗してしまう。
どうしてですの?
だから、時々現実離れしたことを、こうして口走るからですよ。口走るだけならまだ冗談だと言えるけれど、レンゲさんの場合には、本当に口走った事を実行してしまうんですよ。
実行していますか?
しているじゃありませんか!“おおきくてやわらかそうなもの”なんてことを口にして、マジに僕の部屋にやって来る。
何もかも出任せだとおっしゃるのですかぁ~? あたしがウソをついていると。。。?
ウソだと言っているわけではありませんよ。レンゲさんが詩に書いているほどだから、出任せで言っているとは思いませんよ。だから、ますます始末に終えないんですよ。馬鹿笑いして、笑い飛ばせるものなら、そうすればすみますよ。でも、レンゲさんの場合には、それが出来ない。笑い飛ばせないところが問題なんですよ。つまり、その辺に境界性人格障害が絡んでくる。だから、僕だって馬鹿馬鹿しいと思うけれども、ついつい、レンゲさんに付き合ってしまう。
それで、イヤイヤ添い寝してくれるのですか?
いや。。。なんと言うか。。。僕は、かなり複雑な心境ですよ。
どのように。。。?
レンゲさんは、この複雑な僕の気持ちを説明しろ、と言うのですか?
おっしゃりたくないのですわね?
言いたくないわけじゃないけれど。。。、でも、レンゲさんが気になるような事まで言わなければならなくなりますよ。。。それでもイイのですか?
あたしの傷つき易い女心を傷つけるかもしれないとおっしゃるのですか?
そういう事になるかもしれませんよ。それでも良かれば話しますが。。。
そういう、思わせぶりな事を小出しに出してきて、本当はおっしゃりたくないのでしょう?
僕はレンゲさんの気持ちを傷つけたくないからですよ。
そこまで言われたら、あたし、どうしても聞きたくなってしまいましたわ。
覚悟は出来ているのですね?
それ程あたしの心を傷つける事なのですか?
そうなるかもしれないから、あらかじめレンゲさんに言っておくのですよ。そうじゃないと、後で必ずレンゲさんが河内弁で僕をこき下ろしますからね。“女の気持ちも分からんでぇ~、オンドリャア~~、いけ好かン事を言ってケツカルゥ~!んも~~” このようにレンゲさんは、すごい剣幕でまくし立てるんですよ。僕は、そのようなレンゲさんの表情を見るのがイヤだからあらかじめ言っておくわけですよ。
分かりましたわ。覚悟を決めてデンマンさんのお話をうかがわせてもらいますわ。
じゃあ、もし僕が、レンゲさんの気に障ることを言ったとしても逆上しないでくださいよね?
分かりましたわ。
本当に逆上しないでくださいね。
分かりましたわ。
本当に逆上しませんか?
デンマンさん。。。んも~~。。。くどいですわぁ~。早くおっしゃってくださいなァ!
ホラぁ~。。。言っているそばから感情的になってしまうでしょう?
デンマンさんが、しつこいからですわ。前置きは、もうそれくらいで結構ですから、どうかおっしゃってくださいな。
分かりましたよ。僕は常々レンゲさんが多重人格障害も患っているのではないかと思っていましたからね。じっくりとその病状を見極めてみたいという思いがあったんですよ。
あたしが全く別人になってデンマンさんのお部屋に行ったという事ですか?
多重人格障害というのはそういう事ですよね。僕は心理療法を大学院レベルで勉強した事があるんですよ。だから、多重人格障害についても勉強した事があります。でも、実例を見た事がない。もしかすると、レンゲさんはその実例ではないのだろうか?
それを見極めたいのであたしに添い寝したとおっしゃるのですか?
正直言うと、そのような気持ちがありました。
それで。。。?
重症な多重人格障害者というのは、人格同士の間の関連性が全くなくなってしまうんですよ。つまり、Aの人格になっている時にはBの人格ではない。AにとってBは全く別人なんですよ。だから、健常者から見れば、AとBは同一人物なのにもかかわらず、AはマジでBに腹を立てたりする。AはまるでBが全く別人であるかのように、キレてBをボロクソにこき下ろしたりするんですよ。
あたしがそのような事をしたとおっしゃるのですか?
しませんでした。
あたしは多重人格障害者ではないのですね?
僕はレンゲさんの中に3人の人格が居ることを知っています。僕に甘えようとする8才の女の子。妄想をたくましくして対話を拒絶する黒いパンティーをはいたサディスト。それに、冷静になって詩を書くことの出来る思慮と分別を持った熟女。現在、僕と話をしているのはこの熟女ですよ。たいていの場合、僕と話している時のレンゲさんは熟女ですよ。でも、夕べのように僕の部屋に入ってくる時のレンゲさんは8才の女の子になっている。
そうでしょうか?
多重人格障害を患っていない健常者でも、女性の場合、愛されている時とか、男性と親密になっている時には、時として表情が幼くなったり、言葉遣いが幼さを帯びたりする事は良くありますよ。でもね、レンゲさんの場合には、すっかり8才の女の子になりきっているようなところがあるんですよ。自己催眠をかけているような状態なんですよね。でも、完全に別人になっているわけじゃない。レンゲさんだって、その時の状態を意識している自分が居るんですよ。だから、レンゲさんも夕べ僕が添い寝した事を覚えている。
あたしが、多重人格障害者なら、覚えていないとおっしゃるのですか?
そうですよ。他人の事として覚えているけれど、自分の事として覚えていない。つまり、Bの人格が男に添い寝された事をAの人格が知っている、というように記憶している。Aは自分が添い寝されたとは思っていない。重症な人格障害者はそのようになってしまうらしい。でも、レンゲさんは、そこまでの障害があるわけじゃないんですよね。ちゃんと自分が添い寝された事を覚えている。
そうですわ。
だから、僕はレンゲさんが多重人格障害者だとは思っていません。ただ、僕が気になったのは。。。
なんですの?