古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十二章 乍恐奉願口上・その十・右願

2012年08月30日 06時42分45秒 | 古文書の初歩

 

 

 

乍恐奉願口上第三ページ、上の画像の一行目二行目

解読 右願之通相違無御座候間、吉右衛門儀者至極難渋

    者之儀ニ付、自力ニ作牛得求不申、聊之田畑ニ者

読み 右願いの通り相違御座無く候あいだ、吉え門儀は至極難渋

    者の儀に付き、自力に作牛得求め申さず、聊かの田畑には

解説 「右願之通」・・・「願」も「通」も読みにくいですが、「通」のしんにょうが下部の「し」の様な部分です。 「相違無御座」・・・「相違無く」ではありません。「相違御座無く」と読みます。「御座」は丁寧さを表す接頭語。 「候間」・・・候あいだ。○○で御座いますので。「間」は特殊な崩しで、形で覚える。 「吉右衛門儀者」・・・吉え門儀は。「者」は変体仮名の「は」です。 「至極」・・・『しごく』。極めて。とても。「至」を読むのは難しい。 「難渋者」・・・『なんじゅうしゃ』、貧乏者。教えて貰わなければ読めない文字です。 「之儀ニ付」・・・貧乏ものであるので。 「自力ニ」・・・自分の力だけでは。 「作牛」・・・百姓仕事につかう牛。 「得求不申」・・・『え求め申さず』。買う事が出来ない。 「聊之」・・・『いささかの』少しばかりの。 「田畑ニ者」・・・田畑には。「者」は変体仮名の「は」。


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