古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第十二章 乍恐奉願口上・その九・依之

2012年08月29日 07時32分50秒 | 古文書の初歩

 

 

乍恐奉願口上第二ページ、上の画像の九行目以下

解読 依之不得止事願書差上申候。以上。

              中村  吉右衛門  印

     午閏十月   親類同村  与助  印

読み これに依って止むを得ざる事、願い書き差し上げ候申し候。以上。

              中村  吉えもん  印

     うまうるう十月 親類同村  与助  印

解説 「依之」・・・これに依って。「之」が縦に長く伸びています。 「不得止事」・・・止むを得ざる事。 「願書」・・・願い書き。「願」も難しいが何とか形は分かります。 「差上」・・・「差」も何となく分かります。 次は「申候」で「申」はPのような文字、最後は「以上」。 署名欄、 願書を差し出した本人は、中村の吉右衛門さんで、証人として吉えもんさん『きちうえもん』ではありません。の親戚の与助さんが捺印しています。 午年のうるう十月で、日付は記入が有りません。午の年の十月が閏月になるのは、年号対照表で見ますと、天明六年か明治三年になります。天明ではあまりにも古いので、この文書は明治三年の閏十月ではないかと思います。単なる推定ですが。(太陰暦廃止、太陽暦移行は明治五年) 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿