古文書に親しむ

古文書の初歩の学習

第四章 極月改書・その三十

2011年07月09日 11時21分33秒 | 古文書の初歩

 

上の写真の五行目から(通算第十五ページ目)

解読

 又ハ前日ヨリ地震ニ上荷茶舩抔へ逃候人

 皆々怪我人死人ニ相成無事成者壱人も

 無之候

 一 木津川大川筋江の子嶋戎橋ヨリ下博労

 寺嶋迄廻船材木破粕共山の如く打寄セ候而

読み方

 又は、前日より地震に上げ荷茶船などへ逃げ候人は

 皆々怪我人死人に相成り、無事成る者は一人も

 これ無く候

 一つ 木津川、大川筋、江の子嶋、戎橋より下、博労

 寺嶋迄、廻船、材木、破粕共、山の如く打ち寄せ候て

解説

 「上荷」・・・荷揚げした貨物の事か?。  「茶船」・・・運送用の川船。  地震を恐れて、荷物の上や、川船に逃げていた人は、皆怪我人、死人になった。  「逃候」・・・「逃」の崩しに注意。  「人」・・・変体仮名の「は」。  「者」・・・者は。変体仮名の「」は小さく書く。  「破粕」・・・「やぶれかす」つまり「がれき」の事。