日本大通り・象の鼻テラス。
岩淵と四人の若いダンサー(増田明日未、三橋俊平、森川弘和、渡邊絵理)がとにかく大きく動きまくる。こんなに動き通し動く作品ってあまり見たことがない気がする。誰かのキューで動き出し、ゲームみたいになったり、また揃ったりする、振付と即興の境目が判然としない構成は、2009年8月にd-倉庫で見た『Creation 2009』を思い出した。でも『2009』ほどの衝撃を受けなかったのは、ルールや動きのパターンがわりと限られているため、「振付と即興の境目」にこちらの意識が引き付けられなかったからだと思う。小道具も(ほとんど)使われていないし、走ったり飛んだりとアスレティックに大きく動き、スニーカーでキュキュッと停まったり方向転換したりするダンサーたちのダイナミックさがひたすら前面に出ていて、印象としてもやや単調に感じられてしまう。加藤訓子のマリンバ演奏が付いているのだが、大部分を占めるライヒの音楽(『Six Marimbas Counterpoint』など)はどちらかといえば高揚感を作り出すために用いられているようで、ローザスのような「絵解き」にはなっていない。とはいえ、オフバランスから走り出すとか、腕を水平に伸ばす動きで体の向きを変えるとか、停まったその場で片足ジャンプとか、フロアに線を引くとか、色々出てくるので、じつはローザスへのオマージュなのかも知れない。森川弘和はものすごい野性的な「身体」をもったダンサーだと思った。反応が速くてレンジも広く、目でとらえ切れないような激しい動きもあくまでしなやかだ。
岩淵と四人の若いダンサー(増田明日未、三橋俊平、森川弘和、渡邊絵理)がとにかく大きく動きまくる。こんなに動き通し動く作品ってあまり見たことがない気がする。誰かのキューで動き出し、ゲームみたいになったり、また揃ったりする、振付と即興の境目が判然としない構成は、2009年8月にd-倉庫で見た『Creation 2009』を思い出した。でも『2009』ほどの衝撃を受けなかったのは、ルールや動きのパターンがわりと限られているため、「振付と即興の境目」にこちらの意識が引き付けられなかったからだと思う。小道具も(ほとんど)使われていないし、走ったり飛んだりとアスレティックに大きく動き、スニーカーでキュキュッと停まったり方向転換したりするダンサーたちのダイナミックさがひたすら前面に出ていて、印象としてもやや単調に感じられてしまう。加藤訓子のマリンバ演奏が付いているのだが、大部分を占めるライヒの音楽(『Six Marimbas Counterpoint』など)はどちらかといえば高揚感を作り出すために用いられているようで、ローザスのような「絵解き」にはなっていない。とはいえ、オフバランスから走り出すとか、腕を水平に伸ばす動きで体の向きを変えるとか、停まったその場で片足ジャンプとか、フロアに線を引くとか、色々出てくるので、じつはローザスへのオマージュなのかも知れない。森川弘和はものすごい野性的な「身体」をもったダンサーだと思った。反応が速くてレンジも広く、目でとらえ切れないような激しい動きもあくまでしなやかだ。