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ダンスとか。

ダンスがみたい!新人シリーズ6(Cグループ)

2008-01-08 | ダンスとか
神楽坂die pratze。
▼大越歩 『あら・ぬ』
▼丹羽洋子
▼1+1 『キオク‐ノ‐ハヤシ』
大越歩は少し前まで大駱駝艦にいた人。ゼッケンの背中側に丸い穴が空いていて、脳天の辺りに赤い丸をかぶっている。その赤い丸を正面向きにして動かされると目玉のようでもある。何かなあと見ていたら、これは通常「背負われる」ところの日の丸が抜けて頭頂部に移動しているわけか、と思えてきた。そのこと自体は何だか面白い(気がする)。しかしこういう、アレゴリーみたいな意味の構成体がそれとして咀嚼されるためには一定の時間の経過が必要なので、だからその間動いているというようなやり方のパフォーマンスはわりと一般的だと思うけれども、何か不満を覚えもする。ただ時間が経っているだけじゃないかと、そしてそれは観客が何らかの出来事を予期して待っているがゆえに時間が引き延ばされているに過ぎないのではないのかと。結果的に何も起きなくても、何も起きなかったなあと思う頃には、時間の経過の中で「解体された日の丸」のようなことの意味を妙に噛み締めてしまっているから、確かに何かを見たという気になるのだが…。実際あまり動かない。体の向きを変えたり、目をギョロつかせたり、というのがあるが、むしろ動きに注意を集めないように、かといって静止が強調されはしない程度に若干の動きを見せている、そんな具合に見えた。すると引き伸ばされた「期待」と、後からする「回想」、その間に何もない気がしてしまう。丹羽洋子は直立で肘から分離した動きなどをミニマルに反復していくトリシャ・ブラウンのAccumulations的な部分に、ある種の気迫を感じて身構えたのだが、その後はわりと様々に展開してしまって、逆に安心してしまった。激しく局限していった結果として見えてくるような小さくても新しい広がりを期待したのだが、社会やスタジオの中で得られる情報としての「ダンス」の広がりの中に入っていってしまって、こんなところで勉強なんかされても…という気になった。1+1(河下亜紀、富岡史)は女性デュオで連動した転倒が始まり、こういうのもついオオッと身を乗り出しかけてしまうのだが、やはり全体にテクニカルで、事件には至らなかった。
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