先日BSテレビを見ていたら「正しいヘアケアでマイナス5歳」と言うテーマで女性の髪の悩みを検証していました。
内容的には30~40歳代の女性の髪のボリュームダウンや薄毛の悩みに焦点をあて『プロが教えるボリュームアップ術』『30代からの正しい白髪染め』『シャンプー前のケアで抜け毛防止』と3つの項目に分かれていました。
その中で途中に皮膚科のドクターが出てきますが、その先生は唯一正しいと思えることを言いました。
それは「皮脂を取りすぎてはいけない」と言う事です。それは適度な油分と水分の保持が頭皮を守っているからだと説明していました。
その事を初めに頭に入れながら、それぞれ3つの項目が正しのか検証してみましょう。
1、『プロが教えるボリュームアップ術』については「ドライヤーの風の当てかただけでボリュームは変わります」と美容師さんが説明をしましたが、結局は根元にカーラーを巻き、最後は「根元にシッカリとヘアスプレーをかけて下さい」と言う事です。(ヘアスプレーは揮発性が高く頭皮の水分を奪い、しかもコーティングが強いため新生毛の発毛環境を奪うのに・・・?)
2、『30代からの正しい白髪染め』では塗り方を説明していましたが、それよりも気になったのはカラー剤は空気に触れると発色が良くなると説明しながら、頭皮をマッサージしていました。(ヘアカラー剤はシャンプー剤よりも界面能力が強く、で膨潤軟化した頭皮は最も剥がれやすくなるに・・・?)
3、『シャンプー前のケアで抜け毛防止』では頭皮に椿油を塗って、マッサージをしシャンプーすると皮脂がすっかり取れて毛穴スッキリ。(毛穴スッキリはアレルゲンの侵入を防げるのか・・・?)
この3つの回答に?を感じたのは私だけでしょうか。
初めに皮膚科のドクターは言いました「皮脂を取りすぎてはいけない」「それは適度な油分や水分がある事で頭皮の活性能力が奪われないからです」と。
それなのに頭皮にヘアスプレーを振りかけたり、カラー剤の着いた頭皮をマッサージし、さらには椿油で毛穴をスッキリさせる事が本当に正しいヘアケアなのか?
私も常々、抜け毛や薄毛で悩んでいるお客様にも皮脂の重要性を伝えますが、それは健康な毛穴に残っている皮脂は『脂栓』と言って毛穴を防ぐことで細菌の毛包内への侵入を防ぎ皮膚の感染を防いでいるからです。
通常、人は自分の細胞の健康を脅かすような物質(分泌物)を体内から排出する事はほとんどありません。
ただ、その皮脂を長時間放置すると酸化し、頭皮の劣化(老化)の原因の一つである過酸化脂質となり脱毛の原因の一つになる事もあるかもしれません(但し現代人の通常の清潔な生活ではほとんど無いと考えられています)
少なくとも、私のサロンでは育毛で相談を受けた時に、今回のテーマとは間逆のヘアケアをお願いいています。
正しいヘアケアについて、どれが『正解』なんて見つけるのは難しいけど、一つだけ言えることは健康的な食事や生活習慣を見直し、生命の根幹がシッカリしていれば、後は優しいへケア商品を使う事で、その人本来の活性能力により、髪は元気になると思います。
それは、決して髪の量や太さだけではなく、本当に健康な髪として。
今回のTV放送の内容が正しいか間違っているのかの判断は人それぞれですが、それぞれのケアの方法と皮膚科のドクターの意見が対極的にあると感じたのは私だけでしょうかね?