クレール美容室の独り言

近年は女性の抜け毛や薄毛が増え続けています。それらの予防にために安全な美容施術やヘアケア商品の開発を行っています。

誰が儲けているのだろうか?

2019年04月04日 | ラ・ポーデュベベ(スキンケア)
自分が化粧品の処方をするようになってから、改めて感じたのは「化粧品は不当に高い!」という事です。

例えば、いま化粧品業界で最も注目されている原材料の一つである『フラーレン』は美容の大敵である酸化物質の除去に最も有効な成分として配合されるようになりました。

私達が5年ぐらい前に採用した時には、まだあまり知られていないフラーレンでしたが、それでもこの業界は話題性があれば直ぐに原材料もブレイクします(それでも大手があまり配合していないのは原料があまりにも効果な物だからです)

このフラーレンの本来の効果が求められるには、原料メーカーさんの規定量をクリアした製品のみに表記されるRSマークが重要です。

しかし、フラーレン自体はとても高価な原材料のため、この一つの原料を配合しただけでも販売価格は大きく跳ね上がります。

現在「フラーレン配合」として売られている物はとても高額な価格帯の物ばかりで、その価格帯は美容液(30ml入り)で¥12.000~¥16.000程度の物が多く見られます。

現実、フラーレン自体は高価な原材料ですが、それでも化粧品を設計した事がある人なら分かると思うけど「どれだけ儲けたいねん」なんて文句が聞こえて来そうですが、それには化粧品の販売ルートに問題がある事は間違いありません。

殆どの化粧品は、製造元から発売元(発注元)へ卸され、それから何軒ものバイヤーを通り抜け、それぞれが利益を得ています。

その後、ようやく化粧品販売店や美容室などの小売店に商品が並び、やっとお客様へと流通しています(つまり商品の大部分がバイヤーの利益となるのです)

そこに多額の宣伝広告費を掛けているわけだから、原材料に掛けられるコストが一番制限されている事は言うまでもありませんね。

そのために販売価格は高騰しているのですが、逆に言うと利益を出すためには限りなくコストダウンをしなければならないため「宣伝文句の割には結果が出ない」なんて言う商品が世の中にはたくさんあるのです。

これでは誰が儲けているのか分かりませんね。

本当は消費者に良い結果が現れたと言う儲けがあってしかるべきものなのでは無いのかなと考えます。

私は商品販売の流通にも改革が必要だと思っていました(最近は真似をする企業が増えました)

そのため6年前に製造元のニッシン化研さんを訪ね、シャンプーやスキンケア商品を作ってもらうために面談で「商品流通の間に入るバイヤーさんの利益をカットして、その分を製造コストに掛けて、消費者の為に本当に良い製品を作りたい」と話しました。

勿論、社長も快く快諾して下さり現在のプロジェクトが始まりました。

それは現場で働く現役の美容師だからこそわかる消費者にとって本当に良い物(必要な物)それを形にすることが、今の私の使命だと思っていたからです。

これからも、そのスピリッツは変わらないと思います。

 
先日発売したスキンローション(美容液)です。

フラーレン以外にもフルボ酸やグラブリジンなど超高価な原材料がたくさん使われています
(他社さんの研究員さんが見たら、なんでこの値段で?なんて絶対に驚きます)

100ml ¥6.000(税別)という適正価格で販売する事が出来ているのも、メーカーから美容室へと直接商品が流通するシステムだからです。

それでも「販売価格を抑え、それでも高性能な物を世に出していこう」と理解して下さったニッシン化研さんの企業努力がある事は間違いありません。

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