あるSEの業務日報

日報代わりの記録です。

仕組みと中身の続き

2015-07-10 23:15:57 | 話題

 前回の続きであるが、仕組みと中身は、30年くらい前に放送された「竹村健一 世相を斬る」という番組で作家の屋太一氏が述べられたもので、私自身が非常に納得のいく話だったので、それ以来よく使わせていただいているが、これは戦争用語の戦略と戦術をわかり易く一般化したものだろうと思っている。堺屋氏は元通産省の役人なので、戦略と戦術は日常的に使用していたと思うが、作家になり戦略・戦術はわかりにくいので一般向けの言葉として仕組みと中身を持ちだしたのではないかと、私の勝手な憶測である。
それで仕組みの話だが、今度は犬小屋ではなく本格的な家を建てて考えるとして、家を建てるには一戸建てかアパートか、マンションか、また建売かデザイン住宅か、平屋や2階建てかなどいろいろな種類があるが、いずれにせよ仕組みは一度決めると変更できない。次に中身は仕組みの上に成り立つもので内装にあたる。例えばカーペットにするか畳にするか、フローリングにするか、あるいは玄関の場合も、ドアにするか引き戸にするかなど、仕組みと合わせて使いがっての良いものを全体で構築していくわけだが、ここで重要なのは仕組みを一度決めてしまうと簡単には変える事はできないのだ。アパートにすると契約したが、やっぱり一戸建てが良かったと契約を変更すると違約金がとられるのだ。
話に戻るが、阿部内閣は憲法改正ができないので、解釈の変更だけで通そうとしている。これは仕組みは変えられないので中身をいじろうとしているわけだが、これは壁の柱を抜いて部屋を大きくしようとしているようなものだ。一見すると手軽なリフォームのように思えるが、土台となる柱を取ってしまうと、地震が来た時には家自体が耐えられなくなるかもしれないのだ。これは仕組み自体を作り変えないと大変危険な行為である。
つづく