夢中人

sura@cosmic_a

十五夜狂言の夕べ

2008年09月18日 | 狂言
今回の旅の不思議がもう1つあるんですよ。
それは、今回の旅は「法隆寺」が目的て行こうと思った旅なんです。
この法隆寺にさえ行けば、飛鳥文化はわかるだろうぐらいに思っていたんです。
よしっ、法隆寺に行こうと思って、ネットでいろいろ検索していたら、
なぜかリニューアルしたばかりの「万作の会」の公演スケジュールをチェックしたくなったんです。
で、よくよくみてみたら、16日の夜に橿原文化会館にて「十五夜狂言の夕べ9」で萬斎様が出演されるとのこと。

へ~と思って、でもこの橿原というのがどこにある街だかわかんなくて、それよりも、なんと読むのかもわかりませんでした。
でも、よくよくホームページなどを読んでいると、橿原市は奈良県にあって、まさにそこ辺りが飛鳥文化の発祥の地だったんです。
法隆寺は、飛鳥時代を代表するお寺なのかもしれませんが、そこは聖徳太子の研究所みたいなところで、
そこが政治の中心地ではなかったんですよね。
飛鳥文化を知りたければ、この橿原市に行かねばならなかったんです。
この萬斎様の狂言がなかったらこの橿原市には足を運んでいなかったような気がします。
。。。そう思うんですよ。


この「十五夜狂言の夕べ9」ですが、初めて観させていただく大蔵流狂言と和泉流狂言がありました。
そして、トーク&ワークショップは茂山宗彦さん。あのNHK朝の連続テレビ小説に出演されていた方ですね。
おしゃべりはとっても快調な感じでお上手でした。
その中で、何人かの方の物まねをされていたんですよ。その中に、萬斎様がいらっしゃいました。
「遠いと思っていたけど意外に近いね・・・」とか「橿原文化会館なのに橿原じゃないというフェイント的な・・・」などと
宗彦さんの物まねはとってもお上手でした。
もう一回観たいかも。。。

この旅は台風が近づいているということで、天気が心配されたんですが、そんな心配はなんのその、良い天気に恵まれたと思います。
この狂言が終わって、会場を出たら夜空に真ん丸い月が。
あの月ではウサギが餅つきをしているんですよね。
その考えは、すでに飛鳥時代にはあったらしく、聖徳太子がお亡くなりになられた時に、
お妃様の橘大郎女(たちばなのおおいらつめ)が太子の往生した天寿国の情景を見たいといってつくらせた
天寿国繍帳というのがあるんです。
その天寿国繍帳の左上に月があるんですが、そこにはウサギが餅つきをしているんです。
お月見の習慣は縄文時代からあったらしく、すでに飛鳥時代には確立されていたのかもですね。
すごいですねぇ。。。飛鳥時代はだいたい今から1400年前。。。だからぁ、縄文時代はさらにその何百年前?
とにかく、その時からの習慣がまだ残っているんですよ。
いろんな意味や形がその時代によって異なるかもしれませんが、みんなで、知らない土地の人々も、遠くにいる人も、
同じ月を見上げるという習慣が。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 飛鳥への旅 | トップ | 法隆寺 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

狂言」カテゴリの最新記事