夢中人

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萩大名

2009年04月15日 | 狂言
狂言を観に行ってきました。ああ。。。久しぶりだった。。。

「萩大名」

大名 野村万作

太郎冠者 竹山悠樹   茶屋  深田博治

後見 岡 聡史


長らく在京していた田舎大名がお国に帰る途中で、萩の花が美しいという庭園に
太郎冠者の案内で出かけるんですよ。
で、太郎冠者は、そこの庭主は来客者には、必ず一首所望するということを知っていて、
田舎大名にそのことを教え、さらに、その時に詠む歌まで教えるんです。
しかし、大名は歌に慣れていないのか、その歌をなかなか覚えられず、
太郎冠者は、このジェスチャーをしたらこの部分を詠んでというような感じで
なんとか大名に歌を詠ませようとしたんです。
そして、二人は庭園に入り、庭主に会いました。
そこで、庭主と大名が会話をするんですけど、ぜんぜんかみ合っていない。。。
で、庭主から歌を詠んでくれませんかと依頼があるわけです。
太郎冠者から教えてもらった歌がでてこない田舎大名。
打ち合わせしたようにジェスチャーで教えようとする太郎冠者。
でも、大名の口からはチンプンカンプンな言葉が出てきて、太郎冠者は
あきれて、大名が歌を詠み終える前にどこかに行っちゃったんです。
歌を詠んでくれと迫る庭主。
あせりながらもなんとか思い出し歌を詠み終えた大名。
そして、大名はその場から逃げるように立ち去っていくんです。
。。。と、こんなお話でした。

このお話を観て私は思いました。
この田舎大名は非常にもったいないことをしていると。
だって、大名に歌を詠む知識があったり、また、そこの庭は日本各地の名産品の
砂や岩などなどで創り上げられみたいなんですが、それらの知識も多少でもあれば
その庭主と話がはずんだことでしょう。
そうすれば、もしかしたらその庭主から、その名産品の入手ルートを教えてもらったり、
それらを扱っている人を紹介してもらえたかもしれない。
それをきっかけに自分の領土にもりっぱな庭を創り上げることができたかもしれないんですよ。
このお話の田舎大名は非常にもったいないことをしています。。。
そう、私が最近読ませたいただいた本「竹中式マトリクス勉強法」でいうところの
「人間力を鍛えるための人と人を結ぶ勉強」が足りなかったんです。
この田舎大名は、裁判に勝訴して国に帰ることになったみたいなので、
「人生を戦うための武器としての勉強」は身についていたのかもしれませんね。
でも、それだけでは人生は豊かにはならないんでしょうね。
やはり、勉強をする、教養を身につけるということは、人と人を結びつける潤滑油になるんですね。
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