ある産婦人科医のひとりごと

産婦人科医療のあれこれ。日記など。

今後の地域医療の目指すべき方向性は?

2006年08月05日 | 地域医療

広域医療圏内の自治体立、日赤などの公立・公的病院を統合して、地域の基幹病院を、医療機関としてだけではなく、医師を養成する教育機関としての役割も十分に果たすことができるように、マンパワー・病院の機能を充実させてゆくことが今後の目指すべき方向性だと考える。

新研修制度は地域医療を崩壊させた元凶!と非常に評判が悪いが、見方によっては、この新制度によって、地域医療を発展させていくための絶好のチャンスが生まれたと言えなくもない。この新しい制度をうまく活用すれば、地域の病院でも、医師の教育・養成に十分貢献できるようになったので、地方の大学病院のない地域にも、医学生、研修医、若い医師達が大勢集まるようになってきた。

当院でも、大勢の医学部5~6年生が、毎日、各診療科で臨床実習を行っているし、十数名の研修医が各診療科をローテートして初期研修を行っている。

当科でも、医学部5~6年生が2名づつ泊り込みで臨床実習を行っている。来年度からは、医学部の6年生が1ヶ月間病院に泊り込んで、一つの科の実習を行うようなカリキュラムになると聞いている。また、新研修制度によって、研修医達が全員6週間づつ産婦人科研修を行っている。

新研修制度が始まってから、非常に多くの若者達が、我々の診療チームに研修・実習目的で参加してくれるようになった。この新しい流れが、今後、地域医療のマンパワーを充実・発展させてゆく大きな原動力となってくれると期待している。