ある産婦人科医のひとりごと

産婦人科医療のあれこれ。日記など。

信州たかもり温泉 御大の館

2009年11月30日 | 温泉めぐり

昨日は信州たかもり温泉「御大の舘」に行ってきました。我が家から車で十数分のところにあり月に2~3回のペースで訪れてます。施設は高森町の高台にあり、露天風呂からの南アルプス連峰の眺望が抜群です。展望ラウンジからも南アルプス連峰を一望できます。

****** 以下、御大の舘公式ホームページより引用

御大の館は「御大」として親しまれた、高森町出身で元明治大学野球部監督として活躍した故島岡吉郎の、野球殿堂入りした偉業を讃えて命名された日帰り温泉施設です。

県下有数の天然ラドン泉大浴場と露天風呂から四季折々に楽しめる雄大な南アルプス連峰の眺望は、きっとご満足頂けます。

(引用終わり)

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信州たかもり温泉・御大の舘の玄関 (撮影11/29)

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露天風呂から雄大な南アルプス連峰を望むことができます。
(写真は御大の舘公式ホームページより)

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この展望ラウンジからは、四季を通じてさまざまな顔を持つ南アルプス連峰の山々を一望できます。
(写真は御大の舘公式ホームページより)

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玄関前の駐車場から見た風景 (撮影11/29)


漢方を健康保険で使えるように署名のお願い

2009年11月24日 | 東洋医学

http://kampo.umin.jp/

これからも漢方が健康保険で使えるように

 去る11月11日(水)の行政刷新会議の事業仕分け作業で、医療用漢方製剤(漢方エキス製剤・煎じ薬)を健康保険から除外する、という案が出されました。
 現在、医師の7割以上が漢方薬を使用して、国民の健康に寄与してきました。また、全国の医学部・医科大学でも医学教育の中に漢方教育が取り入れられ、日本東洋医学会で専門医教育も行われ、専門家育成も進んでいます。
 わが国が迎えている少子高齢社会の中で、われわれ国民の健康を守るためになくてはならない漢方薬・煎じ薬が健康保険で使えなくなることに、断固反対をします

平成21年11月20日

社団法人日本東洋医学会 会長   寺澤捷年
日本臨床漢方医会    理事長  石川友章
NPO健康医療開発機構   理事長  武藤徹一郎
医療志民の会      事務局長 木戸寛孝

本趣旨にご賛同いただけます皆様からの
ご署名をお願いいたします。

****** コメント

11月11日(水)の行政刷新会議事業仕分け作業の結果、漢方薬を保険給付からはずすとの財務省案にワーキング・グループ15名のうち11人が賛成しました。今後、12月上旬には行政刷新会議仕分け結果の審議が行われ、そこで決定されると他の案件とともに、執行される危険性が大です。

本日、日本東洋医学会より郵便物が届き、封を開けてみると、「署名活動のお願い」と題する文書と署名用紙が同封されてました。ちょうどお昼休み時で、医局談話室には昼食を食べている同僚医師が大勢いましたので、趣旨を説明して署名を募ったところ、あっという間に数十人の署名が集まりました。

消化器科や外科の医師達にとって「大建中湯」は頻用薬で、これが保険給付からはずされると非常に困ると言ってました。呼吸器科の医師は、「小青竜湯」や「麦門冬湯」などの咳止めの薬は日常的によく処方していると言ってました。産婦人科でも、月経困難症、更年期障害、妊娠中の諸病、化学療法や放射線治療の副作用対策など、漢方薬を処方する機会は非常に多いです。

我々の世代だと、6年間の正規の医学部教育の中で、漢方に関する話題は1回も出てきませんでした。私の場合も、最初は何も知らず、一般向けの漢方に関する入門書から読み始めて、地域で開催される漢方勉強会などにも時々顔を出したりして、独学で少しずつ漢方の勉強をしてきました。漢方薬と言えば「葛根湯」くらいしか知らないという医師の方が圧倒的に多いことは確かです。現在では、医学部教育の中に漢方教育が取り入れられています。

日本東洋医学会のホームページでも、署名募集ホームページが開始され、広く電子署名を募ってます。

****** 参考記事:

がん患者に漢方薬

産婦人科と漢方医学

女性のための漢方セミナー 気になる不調、これって更年期?

漢方医学について

漢方の腹診法

漢方の脈診法

****** 朝日新聞、2009年12月1日

漢方薬の保険除外に反対署名 事業仕分け、医療界が反発

 政府の行政刷新会議の事業仕分けに対し、医療現場から反発の声が相次いでいる。公的医療保険の対象から外す候補に漢方薬が挙げられたことから、日本東洋医学会など4団体は1日、保険適用の継続を求める陳情書を、約27万人の署名簿を添えて長妻昭厚生労働相あてに提出。削減対象になったほかの医療関係学会などの間でも戸惑いが広がっている。

 事業仕分けで保険から外す対象になったのは、医師の処方箋がいらない市販薬の類似薬。範囲について刷新会議は「今後も十分な議論が必要」と述べるにとどめたが、事業仕分け用に財務省が作った文書には「湿布薬・うがい薬・漢方薬などは薬局で市販されており、医師が処方する必要性が乏しい」と書かれた。

 同医学会の寺澤捷年会長(千葉大大学院教授)は患者と記者会見し、「同じ漢方薬でも薬局で販売される薬は、安全性を考慮して、有効成分の量が医療用漢方薬の半分に抑えられている」と述べた。

(以下略)

(朝日新聞、2009年12月1日


駒ケ根市内で産婦人科医院開業

2009年11月19日 | 地域周産期医療

****** 信濃毎日新聞、2009年11月18日

産婦人科医院開業へ 来年6月 お産年360件受け入れ方針

 昭和伊南総合病院(駒ヶ根市)の産婦人科長、山田雅人医師が理事長を務める医療法人「ゆりかご」(同)が来年6月、同市こまがね高原に産婦人科医院「駒ヶ根高原レディスクリニック」を開業する。当面の間、産婦人科医は常勤の山田医師と非常勤1人の2人態勢でスタート。里帰り出産を含めて年間約360件のお産を受け入れる方針という。

 駒ヶ池の南側に建設している医院の建物は鉄骨造り2階建て、約1700平方メートル。入院用ベッド17床、分娩用2床を備える。総事業費は約8億円。お産を扱う2人のほか、内科医2人が更年期障害や骨粗しょう症といった女性が悩みがちな病気の治療に当たり、女性の健康増進を幅広く担う。

 上伊那地方では、昭和伊南と辰野総合病院が医師不足でお産の扱いを休止、伊那中央病院が里帰り出産の受け入れを制限している。こうした状況を踏まえ、山田医師が約2年前から医療法人の設立準備などを進めてきた。

 山田医師は開業前に昭和伊南を退職する。昭和伊南事務部は「後任は未定で、確保に努めている」としている。

 山田医師の妻で同法人副理事長の山田思鶴医師(内科)は「将来は産婦人科医をさらに増やし、より多くのお産を扱いたい。昭和伊南や伊那中央との連携も深めていく」と話している。

 また、同法人は来年3月、南箕輪村沢尻に認知症のお年寄りらを受け入れるグループホームを開業する。木造平屋約480平方メートルで、利用定員18人。屋外にリハビリに役立つ散歩道や、利用者の交流の場となるハーブ園、オープンカフェなどを備える。

(信濃毎日新聞、2009年11月18日)

****** 中日新聞、長野、2009年11月19日

駒ケ根に産婦人科医院 来年6月開業

 駒ケ根市赤穂の医療法人ゆりかご(山田雅人理事長)は、来年6月に同市赤穂の駒ケ根高原にお産などを扱う産婦人科医院「駒ケ根高原レディスクリニック」を開業する、と発表した。里帰り出産を含めて年間約250件のお産を予定し、上伊那地域の産院不足の解消に努める。

 同地域は、産科医不足により昭和伊南総合病院(同市)、辰野総合病院(辰野町)が、2008年までにお産の扱いを休止。伊那中央病院(伊那市)でも里帰り出産を制限する状況が続いている。

 このような地域の産院不足を打開するため、山田理事長が開業を計画した。産科医の山田理事長が常勤医として業務に当たるほか、非常勤の産科医1人を新たに確保する。山田理事長は今年7月から昭和伊南の産婦人科長を務めているが、開業までに退職する。

 クリニックは鉄骨造り2階建て約1700平方メートルで、建設中。入院用ベッド17床、分娩(ぶんべん)用2床を備える。主な診療は産科、婦人科、女性内科。産科は産科診断、妊婦健診、分娩、1カ月検診、母乳外来など。婦人科は子宮がん検診を含めた婦人科疾患全般を扱う。他に内科医2人も勤務し、女性対象の一般内科、更年期障害、骨粗しょう症の治療にも当たる。

 また、同法人は来年3月、認知症対応のグループホームを南箕輪村沢尻に開設する。利用定員18人。 【一ノ瀬千広】

(中日新聞、長野、2009年11月19日)


1052機関中 市立堺病院2度目全国一、医師臨床研修先の第1希望率

2009年11月17日 | 医療全般

今年度、医師臨床研修先の第1希望率で全国第1位だったのは、大阪の市立堺病院だそうです。読売新聞の記事を読むと、この病院では、魅力的な研修システム作りのために、病院の総力を挙げて相当な努力を積み重ねていることがよくわかります。

一般の市中病院での研修では、大学での研修と比べると、研修医1人当たりの取り扱う患者数が圧倒的に多く、軽症のよくある疾患の頻度が高いという特徴があると思います。一般のよくある疾患に対する初期対応、初歩的な手技などは多く経験できます。

それに対して、大学病院は3次医療を担っているので、地域の2次病院ではとても手に負えないような重症の患者さん達が県内各地からどんどん紹介されて来ます。また、大学の医学部では基礎的な医学の研究が行われています。ですから、一般の2次病院では扱うことのできない高度で最先端の医療を学ぶためには、大学病院での研修が不可欠ですし、基礎的な医学研究に従事するためには大学に在籍する必要があります。しかし、一般のよくある疾患は、大学病院での診療の対象とはならないことが多いので、大学病院における研修ではあまり多く経験できないかもしれません。

初期臨床研修では、プライマリー・ケアの修得のために経験できる症例数が十分にあり、指導体制の整った病院に、研修医が自然に多く集まると思います。研修病院としては、研修医のさまざまなニーズに応えられるような魅力的な研修システム作りを真剣に考えて、創意工夫を重ねて年々バージョンアップしていく必要があります。研修医集めは毎年毎年が新たな勝負で、研修医からみて魅力的な研修病院として認識されなくなれば、研修医が集まらなくなってしまうのは当然だと思います。

平成21年度 研修医マッチングの結果

臨床研修の都道府県別来年度定員

****** 読売新聞、大阪、2009年11月14日

1052機関中 市立堺病院2度目全国一

医師臨床研修先の第1希望率

 大学卒業後の新人医師の臨床研修を受け入れる全国1052医療機関で、市立堺病院(堺市堺区)の定員に対する「第1希望者」の割合が、医師臨床研修マッチング協議会(事務局・東京)の今年度の中間集計でトップとなった。トップは2年ぶりで、昨年も3位と高水準を維持。組織的できめ細かな指導が評価に結びついているといい、同病院は「医師育成のモデルをつくりたい」としている。

(中略)

 市立堺病院では、幅広い臓器を診療する総合内科の体制や、感染症に関する教育などが充実している。研修医を受け入れる専門科の指導医らは、毎月会議を実施。情報交換や連携を進め、研修医にも年に数回アンケートを行い、プログラムの改善などに取り組んできた。

 このほか、院外から年に数回、研修・指導のノウハウを持っている外国人医師らを講師に招請。指導医だけでなく、〈先輩〉の後期研修医らも指導役になる体制を整え、昼食時の症例検討会などを頻繁に開催。自由に意見交換できるムードもつくってきたという。

 金万和志副院長は「より良い研修を目指すことで医師が指導力を付け、組織内の連携も進むなど、病院側の刺激や活性化につながっている」と話している。

(読売新聞、大阪、2009年11月14日)


信州小渋温泉 赤石荘

2009年11月04日 | 温泉めぐり

南信州には多くの温泉があります(南信州の温泉)。私は温泉巡りが趣味で、休日にはいくつかの温泉をはしごすることもあります。

本日は午後に年休を取得し、妻を誘って長野県下伊那郡大鹿村にある「信州小渋温泉・赤石荘」に行ってきました。本日は天気もよく、露天風呂の湯船から、はるか眼下には小渋川渓谷、眼前には紅葉真っ盛りの大鹿村の山々、遠く右手には中央アルプスまで望むことができました。湯船につかったままで、これだけの絶景が楽しめる露天風呂はそんなにないと思われます。

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信州小渋温泉・赤石荘の玄関 (撮影11/04)

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露天風呂の湯船から眼下に望む小渋川渓谷 (撮影11/04)  

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露天風呂からの絶景 紅葉真っ盛りの大鹿村の山々 (撮影11/04)