紫のオルフェ~何でもかんでも気になる音楽、名曲アルバム独り言

ジャズ、ラテン、クラシックを中心として、名曲、アルバム演奏者を紹介します。&私の独り言を…

ブルージー&ソウルフルなピアニスト、ジュニア・マンス~いそしぎ

2007-05-25 23:07:57 | ジャズ・ピアノ・ソロ~トリオ
ブルージーな正統的4ビートジャズで、ピアノトリオ演奏のアルバム「いそしぎ」を紹介します。

アルバムタイトル…いそしぎ

パーソネル…リーダー;ジュニア・マンス(p)
      マーティン・リヴェラ(b)
      アルビン・クイーン(ds)

1982年、1983年 ニューヨークにて録音

曲目…1.ファンキー・カーニバル、2.ヒア・アンド・ゼア、3.ウェイヴ、4.グライディン・アンド・ストライディン、5.いそしぎ、6.スナップ・クラックル・アンド・ポップ、7.アイ・ドント・ケア、8.ウォッチ・ホワット・ハプンズ、9.エミリー

演奏曲について…まず、オープニングのラテンナンバーである「ファンキー~」から、正にファンキーなノリノリ全開で、トリオ演奏は颯爽と駆け抜けていくような演奏。

2曲目「ヒア~」はこれぞブルースの極み的な演奏で、80年代と言うポップな年代にこのディープでブルージィなピアノトリオ演奏…うぅーん貴重品ですね。

3曲目、ボサ・ノヴァの名品、ジョビン作の「ウェイヴ」だが、この演奏はラテンチックではなく、マンスが華麗な装飾音符をふんだんに使用し、ベースのリヴェラはカチッとした硬派のベースラインで臨戦し、二人のバトルを見るようなスリリングなデュオ名演が繰り広げられる。
それにしても、マンスの超絶技巧演奏には思わず舌を巻かされる。

4曲目「グライディン~」は、ラグタイム的な序章から徐々に遊び心溢れるトリオ演奏が展開されて、中盤以降は、いよいよこのトリオのエンジンも全開になる。

5曲目のアルバムタイトル曲「いそしぎ」も3曲目の「ウェイヴ」に近いデュオ演奏で、マンスが色々なテクを駆使し、曲におかずをつける中で、リヴェラは淡々と忠実に「骨太」のベースラインを刻み続ける。
人に例えるなら、おしゃべりでお洒落な貴婦人をマンスとするなら、リヴェラは無口で無骨な親方(職人)と言ったら良いだろうか。
しかし中盤からリヴェラも少しいきり立ったのか、高速調のベースラインを端々で弾く所も逆にお洒落だったりする。

6曲目「スナップ~」は急速調8ビートのトリオ演奏。

そして7曲目「アイ~」も、マンスとリヴェラのデュオ演奏なのだが、3&5曲目と同様の素晴らしい演奏がなされる。
取分けここでは、リヴェラが抜群のベースソロとテクニシャンぶりを発揮して、中途では、マンスとリヴェラの演奏形態が真逆になる時があり、(華麗なリヴェラの演奏に対して忠実なコードでサポートするマンスに)非常に興奮させられる。

そして、8曲目と9曲目は落ち着いたトリオ演奏と、アダルトで色香が漂うデュオで〆となる。


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