今日も何か恥ずかしい様な、クラシック入門名盤のベスト10に入りそうなアルバム紹介で恐縮ですが、「イ・ムジチ合奏団」の演奏しているヴィヴァルディの「四季」の中で、一番の名演では?と思うのが、「フェリックス・アーヨ」の2度目の録音(1959年盤)のこのアルバムです。
アルバムタイトル…ヴィヴァルディ協奏曲集「四季」作品8
演奏者…イ・ムジチ合奏団
フェリックス・アーヨ(vl)
曲順…1.協奏曲第1番ホ長調 RV269「春」
①アレグロ、②ラルゴ、③アレグロ
2.協奏曲第2番ト短調 RV315「夏」
④アレグロノンモルト、⑤アダージョ、⑥プレスト
3.協奏曲第3番ヘ長調 RV293「秋」
⑦アレグロ、⑧アダージョモルト、⑨アレグロ
4.協奏曲第4番ヘ短調 RV297「冬」
⑩アレグロノンモルト、⑪ラルゴ、⑫アレグロ
1959年4月29日~5月6日 ウィーンにて録音
演奏について…イ・ムジチ合奏団は、過去5回?四季を録音しているらしいのだが、私が持っているアルバムは、この「アーヨ盤」2度目の録音と、「ミケルッチ盤」、「カルミレッリ盤」の3枚だけであるが、全体像を一言で言うと、この盤での演奏が一番ゆったりとしたスローテンポで、じっくり聴かす演奏になっている。
この盤と比べると、「ミケルッチ盤」「カルミレッリ盤」共々、スピーディで軽やかな演奏であり、(新録音の度に演奏時間が短くなっているよう)聴き易いと言えばそうとも言えるが、やはりこれだけの技量の、世界的な合奏団が弾くのであれば、ヴィルトオーゾで重厚感溢れる、この盤の様な演奏の方が、イ・ムジチの品格を上げるのではないかと思う。
更にこの盤の特徴としては、曲調の対比の描き方が顕著で、演奏も最も叙情的である事が挙げられる。
つまり「四季」と言う表題を描き、演奏する事に一番近づいた演奏だとも言えるだろう。
各パートの詳細で言うと、最もこの盤で良いのは、緩楽章、つまり「アダージョ」のパートである。
「夏」の2曲目⑤や、「秋」の2曲目⑧がそのパートである。
取分け「秋」の⑧のピアニシモの演奏表現は素晴らしい出来映えです。
それから「春」に次ぐ有名曲「冬」の第1曲⑩は、このアルバム随一と言えるほど、知情意のバランスが完璧な演奏で評価◎です。
⑪⑫の演奏も抜群に良いので、「四季」4曲の中では、とにかく「冬」がベストの演奏でしょう。
次いでは上記のアダージョが素晴らしい、「秋」、次点が「夏」でしょうか。
最も有名な「春」は、ゆったりリズムで叙情的に仕上げている事が逆に仇になっているのが、チト残念です。
何故なら「春」はやはり軽やかな方が、より「春」らしいので、この楽章に限っては、個人的には「ミケルッチ盤」に軍配を上げたいですね。
しかし、それは非常に個人的な感想ですし、また、録音も1959年だが、それ程悪くはないので、万人にお薦めできる「ヴィヴァルディ」の「四季」の好アルバムです。
アルバムタイトル…ヴィヴァルディ協奏曲集「四季」作品8
演奏者…イ・ムジチ合奏団
フェリックス・アーヨ(vl)
曲順…1.協奏曲第1番ホ長調 RV269「春」
①アレグロ、②ラルゴ、③アレグロ
2.協奏曲第2番ト短調 RV315「夏」
④アレグロノンモルト、⑤アダージョ、⑥プレスト
3.協奏曲第3番ヘ長調 RV293「秋」
⑦アレグロ、⑧アダージョモルト、⑨アレグロ
4.協奏曲第4番ヘ短調 RV297「冬」
⑩アレグロノンモルト、⑪ラルゴ、⑫アレグロ
1959年4月29日~5月6日 ウィーンにて録音
演奏について…イ・ムジチ合奏団は、過去5回?四季を録音しているらしいのだが、私が持っているアルバムは、この「アーヨ盤」2度目の録音と、「ミケルッチ盤」、「カルミレッリ盤」の3枚だけであるが、全体像を一言で言うと、この盤での演奏が一番ゆったりとしたスローテンポで、じっくり聴かす演奏になっている。
この盤と比べると、「ミケルッチ盤」「カルミレッリ盤」共々、スピーディで軽やかな演奏であり、(新録音の度に演奏時間が短くなっているよう)聴き易いと言えばそうとも言えるが、やはりこれだけの技量の、世界的な合奏団が弾くのであれば、ヴィルトオーゾで重厚感溢れる、この盤の様な演奏の方が、イ・ムジチの品格を上げるのではないかと思う。
更にこの盤の特徴としては、曲調の対比の描き方が顕著で、演奏も最も叙情的である事が挙げられる。
つまり「四季」と言う表題を描き、演奏する事に一番近づいた演奏だとも言えるだろう。
各パートの詳細で言うと、最もこの盤で良いのは、緩楽章、つまり「アダージョ」のパートである。
「夏」の2曲目⑤や、「秋」の2曲目⑧がそのパートである。
取分け「秋」の⑧のピアニシモの演奏表現は素晴らしい出来映えです。
それから「春」に次ぐ有名曲「冬」の第1曲⑩は、このアルバム随一と言えるほど、知情意のバランスが完璧な演奏で評価◎です。
⑪⑫の演奏も抜群に良いので、「四季」4曲の中では、とにかく「冬」がベストの演奏でしょう。
次いでは上記のアダージョが素晴らしい、「秋」、次点が「夏」でしょうか。
最も有名な「春」は、ゆったりリズムで叙情的に仕上げている事が逆に仇になっているのが、チト残念です。
何故なら「春」はやはり軽やかな方が、より「春」らしいので、この楽章に限っては、個人的には「ミケルッチ盤」に軍配を上げたいですね。
しかし、それは非常に個人的な感想ですし、また、録音も1959年だが、それ程悪くはないので、万人にお薦めできる「ヴィヴァルディ」の「四季」の好アルバムです。
実は私も「ミケルッチ」盤で四季を知ったんですよ。
年がバレますね。《ヤ、ヤバイかも》
勿論、「アーノンクール」盤とか、「ピノック」とかその実験場的演奏もいくつか聴いていますが、貴方と同様、最後はやはりイ・ムジチに回帰するのでしょうかね。
《四季》といえばイ・ムジチ・・の世代です。私はミケルッチの方で育ちました。
その後、アーノンクール以来、何でもありの実験場のようになってしまった《四季》の演奏ですが、イ・ムジチは、やはり最後に戻るべきところ・・と思い増すねえ。